メルボルン郊外のパワースポット!1000ステップスで自然と歴史を感じる

メルボルンといえば、みなさんはどんな街を想像しますか?
ブログでも「食」や「都会の魅力」についてたくさん発信していますが、メルボルンがあるビクトリア州には、市内近郊にも自然が多く残されており、都会と融合した美しい景色があちこちで見られます。

過去のブログでもビクトリア州のたくさんの自然スポットを紹介しているので、ぜひチェック✅してください!

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今回は、ビクトリア州にある美しい山地エリア、Dandenong Ranges(ダンデノン丘陵)にあるDandenong Ranges National Park(ダンデノン・レンジズ国立公園)をご紹介します。

ダンデノン・レンジズ国立公園とは

 
ダンデノン・レンジズ国立公園は、メルボルン市内から東へ約35〜40kmに位置する、豊かな自然と歴史を持つ国立公園です。ユーカリの森、シダの谷、野生動物、ハイキングコース、アートの村などが広がる、地元の人々や観光客に愛されている憩いのスポットです。

国立公園といっても、面積は3,540ヘクタール!東京ドームに換算すると約750個分に相当し、かなり広大です。車でアクセスする場合は、メルボルンCBD(市中心部)から約1時間ほど。駐車場も完備されていますが、週末は混雑しやすいので早めの到着がおすすめです。

電車で訪れる場合は、まず行きたいエリアを決めておくことが大切です。基本的には、電車でBelgrave(ベールグレイヴ)駅かFerntree Gully(ファーンツリー・ガリー)駅まで行き、そこからバスや徒歩で目的地へ向かう形になります。

ただし、オーストラリアのバスは本数が少ないため、事前に時刻表を確認して計画的に行動することを強くおすすめします!

主な見どころ

 
🩰 1. 1000ステップス(Kokoda Track Memorial Walk)
オーストラリア兵士の戦争記念ルートとして整備された、人気の登山道。フィットネス目的の地元の人々にも大人気のウォーキングスポットです。

🚂 2. パッフィン・ビリー蒸気機関車(Puffing Billy Railway)
Belgrave(ベールグレイヴ)駅からEmerald Lake(エメラルド湖)方面へ走る、歴史ある観光蒸気機関車。オープン車両で足をぶら下げて乗るというユニークな体験が人気です。

🌳 3. シェアブルックの森(Sherbrooke Forest)
世界最大級の高さを誇るユーカリの一種「マウンテンアッシュ」が生い茂る神秘的な森。滝へ向かう「Sherbrooke Falls Walk(約30分)」も人気のトレッキングコースです。

⛰ 4. ダンデノン展望台(SkyHigh Mt Dandenong)
メルボルン市街とポート・フィリップ湾を一望できる絶景スポット。展望カフェや迷路庭園、夜景観賞も楽しめます。

☕ 5. オリンダ & ササフラス(Olinda & Sassafras)
中世風のかわいらしい雰囲気が漂う小さな村々。カフェやギャラリー、紅茶専門店、アンティークショップが立ち並び、のんびり散策にぴったりです。

💐 6. ナショナル・ロドデンドロン・ガーデン(National Rhododendron Garden)
入園無料の植物園。春〜初夏にかけて咲き誇るシャクナゲやツツジ、カエデが見どころ。1年を通して美しい風景が楽しめます。

私も以前行ってきました!その時の様子はブログで紹介しています👇
ダンデノンで春を感じる!?

敷地がとても広いため、ハイキング、ウォーキング、動植物とのふれあいまで、さまざまな自然体験が楽しめます。

Olinda Falls Walk や Sherbrooke Falls Track は、滝と森林浴が楽しめる比較的初心者向けのコースのようですが、1000 Steps は階段を登る山道なので、少し体力が必要です。

今回は1000ステップスに初挑戦

私も4月にダンデノン・レンジズ国立公園へ行ってきました!今回の目的地は、前から気になっていた1000ステップスです。

そのハードさは噂で聞いていたので、なかなか行く覚悟ができませんでしたが、秋の始まりに天気がいい日があり、ついに挑戦してきました!

私は車でアクセスしましたが、電車の場合はフリンダース・ストリート駅から約1時間ほど。Ferntree Gully(ファーンツリー・ガリー)駅で下車し、駅からは徒歩で約15〜20分(約1.5km)です。バスもありますが本数が少ないため、徒歩またはUberの利用がおすすめです。

ここからウォーキングのスタートです!

ウォーキングトレイルが5つほどあるようですが、今回はその中でも有名なKokoda Track Memorial Walk (通称1000 Steps)を選びました。熱帯雨林のようなシダに囲まれた階段道をひたすら上っていきます。道幅はやや狭めですが、片道通行になっているため、すれ違いがなく歩きやすかったです。所要時間は片道45〜60分ほどでした。

このウォーキングトラックは、第二次世界大戦中の「ココダ戦線(Kokoda Track Campaign)」に従軍したオーストラリア兵士たちを追悼・記念する目的で整備されました。「ココダ戦線」とは、パプアニューギニアのココダ・トラックで、日本軍と行われた過酷な山岳戦です。湿地やジャングル、急勾配など、厳しい自然環境の中で繰り広げられたこの戦いは、オーストラリア史の中でも特に重要な戦闘の一つとされています。

このトレイルは、その厳しさを象徴的に再現しており、歩きながら自然と兵士たちの苦労や犠牲に思いを馳せる、そんな体験の場にもなっています。

実際に登ってみると、階段の傾斜はなかなかキツいですが、周囲は鳥のさえずりとシダの森に包まれた静かな空間で、心が洗われるような気持ちになりました。4月とはいえトレイル内はとてもひんやりとして快適で、しっかり汗もかけて心地よかったです。

そして最後、出口でこの「EXIT」の看板を見たときは……
思わず「やったー!」と声が出るほど嬉しかったです(笑)

1000 Stepsトレイルが終わると、「One Tree Hill Picnic Ground まであと15分」と書かれた看板が現れます。せっかくなので、そちらにも立ち寄ってみました。このルートは比較的穏やかな傾斜になっていて、歩きやすかったです。

ピクニックグラウンドにはベンチや芝生のスペースがあり、持参したランチを広げて一休みしました。

たくさんの野鳥が飛び交い、紅葉が始まった木々を含む美しい森林に囲まれていて、まるで絵のような景色が広がっていました。時間に余裕があれば、ぜひここまで足を伸ばして、自然の中でのんびりとしたひとときを過ごしてみてください。
ちなみに、ダンデノン・レンジズ国立公園は、ロリキート(Rainbow Lorikeet)やワライカワセミ(Kookaburra)といった多くの野鳥から、コアラ、ワラビー、カンガルーまで、オーストラリアならではの動物たちが生息していることでも知られています。

帰りは別のルートを選択しました。行きよりも道幅が広く、傾斜も穏やかだったので、比較的楽に戻ることができました。頂上付近から見下ろす景色はまさに絶景で、思わず足を止めて見入ってしまいました✨

近所に住んでいる知人の家には、なんと朝からこんなお客さんが訪れることもあるそうです!それだけ、このエリアが自然にあふれているということですね。

勉強やアルバイト、街の喧騒に疲れたときは、ぜひダンデノン・レンジズ国立公園へ自然のエネルギーをチャージしに行ってみてください!

大橋 麻衣子 / Maiko Ohashi

オーストラリア、メルボルン在住。豪政府認定教育エージェントカウンセラー(QEAC登録番号 I138)。初めての留学は、シドニーでの短期留学。その後、パースでのワーキングホリデー生活を経て、2006年 ゴールドコーストで、調理師とホスピタリティーの専門学校に進学。レストランで調理師として3年働いた後、キャリア転換でメルボルンへ。日本での事務と接客経験、そしてオーストラリアでの留学経験を活かすため、現職に就く。シドニー、パース、ゴールドコースト、メルボルンと、ほとんどの主要都市で暮らした経験から、都市によって色の違うオーストラリアの良い点・悪い点も含めた留学カウンセリングを行う日々。このカウンセラーに質問する