現地オフィスはどこにある

本日は留学エージェントの現地オフィスについて

現地オーストラリアにサポートオフィスを構え、 オーストラリア全土の学校情報及び、現地のサポートをさせていただきます

上の一文。留学エージェントの紹介文では、よく目にしますよね。

実際、当社のお客様でも「現地オフィスがあるから安心」という理由で、お申込みを頂くことは多くありますし、自分も現地で留学中の皆さんをサポートさせていただいていますが、相談内容によっては「直接会って話をしないと、無理だな。」と感じる事は多いです。

もちろん、オンライン留学相談の際も、現地からだからこそ伝えられる情報がありますので、その度に、現地オフィスの存在は大事だなと思っているのですが、この「現地オフィス」。なにより重要なのは”どこ”にあり、””がいるのかという点が重要というのを、強くお伝えしたいです。

オーストラリアは広い

オーストラリア大陸は、日本の22倍ほどの面積があり、とにかく広いです。

ただ、なんだか文字で書かれてもピンときませんから、ここは地図で比較したいと思います。今回はthetruesize.comを利用させてもらいました。

流石オーストラリア大陸。日本本土がすっぽり入ります。

また、仮にシドニーを拠点として、オーストラリアの各都市までの距離をみると、こんな距離です

都市間距離日本だと
シドニー - ゴールドコースト約670km東京-広島
シドニー - ブリスベン約730km東京-札幌
シドニー - メルボルン約730km同じ
シドニー・アデレード約1170km大阪 - 沖縄
シドニー・パース約3300km東京-四川(中国)
 または、大阪-ハノイ(ベトナム)
最後は日本を飛び越えてしまいましたが、とにかく日本では収まりきらない距離です。それだけ、オーストラリア大陸は広大です。

また、これだけ距離があれば、各都市の気候も大きく変わります。今日のと仕事の気温はこちら。
シドニーメルボルンブリスベン
ゴールドコーストアデレードパース

シドニーの最低気温は、メルボルンの最高気温とほぼ変わりません。ブリスベンやゴールドコーストは暖かく、パースはめちゃくちゃ暑いですね。パースの皆さん、水分補給は忘れずに。

また前回も書きましたが、オーストラリアは各州で独立した権限をもち、各州で独自の法律があります。今回のCovid-19による対応も州によって違いますし、家賃相場や、仕事事情などにも違いが出ています。

何が言いたいかというと、オーストラリアは都市が違えば、全く生活環境が違うと言う点です。

現地オフィスはどの都市に?

これだけ都市が離れているわけですから、オーストラリア国内に1つオフィスがあるからと言って、他都市の状況も正しく知るなんてことは到底無理です。無理。いまオーストラリアで生活している自分が言っていますから、間違いないです。

なので、オーストラリア国内の6箇所(シドニー、メルボルン、ブリスベン、ゴールドコースト、アデレード、パース)に現地オフィスを構えています。

本当は格好よく「オーストラリアでの生活が長いですから、オーストラリアのことは全都市何でも知っています!」と言いたいところですが、アデレードワインの知識を、実際アデレードで暮らす齋藤より詳しいわけがないですし、ゴールドコーストのビーチや最新マーケット事情となると、関川には敵いません。シドニーであれば、社内で最もシドニー生活が長い鐵見が、生活情報を把握しています。

また、オーストラリア国内では最も長い期間ロックダウンが行われていたメルボルンは、1年前とは状況が大きく変わりました。

自分はもう一年以上メルボルンには行けていませんから、街の雰囲気は大橋長谷川のほうが詳しいです。そして、「パースはまだスタバがないからなー」とか思っていると、カウンター気味に早川から、ロットネスト島の写真が送られてきて、透き通る海に愕然としたりします(ブリスベンはビーチがありません)。

自分はブリスベンに住んでいますし、もちろん社内では一番ブリスベンのことに詳しいわけですが、同じくブリスベンで暮らす小林や、現役UQ生の石田はCovid19という特別な状況下でも大学生活を続けていますので、オーストラリアの学生事情については社内一詳しいといえます。

やはり、お客様には正しい情報を伝えることが何より大事な仕事ですし、他都市のことで知りたいことがあれば、各都市で実際に生活している当社スタッフに状況を聞くのが一番です。

ただ、落ち着いて考えればわかることですが、オーストラリアの各都市ではこれだけの距離があります。上記の都市間を考えれば、それこそ「沖縄で暮らしている人が、東京の家賃相場を、北海道の人に聞く」のと同じ状況です。それなのに、1都市だけオフィスがあるので、全都市の留学情報を知るなんて、無理がありすぎます。

そこはどこ?

これもたまに見かけますが、例えば「シドニーの現地オフィス」と記載があり、住所もある。ただ、その住所を見ると「いったいどこ??」というくらい、とんでもなくシドニーから離れた郊外の住所ということがあります。

日本にいる段階ではオーストラリアの土地勘がありませんから、なかなか気が付かない点かもしれません。ただ、住所をGoogle Mapに入れるとすぐに分かりますから、自分の留学する都市から、どれくらい離れているかは、確認したほうがいいです。

支店はいらない、時代はオンラインだ!

増えてきましたね。いわゆるオンライン留学サポート。

現地支店が無い以上、そう言うしか無いのでしょうが、留学エージェントによっては「甘えるな!留学生活は自分で切り開くもの!その為、当社はオーストラリア国内にオフィスはございませんが、現地でお困りの際はLINEでなんなりと」と、留学中にサポートは必要なのかなんなのか、よくわからない案内も目にします。

このオンラインサポート。もちろん、全否定はしません。当社でもオンライン上でのサポートは行なっていますし、たしかに年々便利にはなっています。ただ、率直に言って限度があります。例えばお客様のサポートするスタッフが方が現地で生活をしていて、いざという時に会える場所にいるのであればまだ良いのですが、日本にいながら留学中の現地サポートとかは、もう無理です。

ちなみに当社も全豪6都市にオフィスがありますが、例えばケアンズには支店がありません。この点は事前にお客様にお伝えしており「現地オフィスがある都市とは、同じレベルのサポートをすることができない」とご理解いただいた上でお申し込みいただいています。

もちろん、オンラインでできる限りのサポートをさせていただいていますが、それでも「現地オフィス」でできるサポートと同じ内容は提供できません。

些細なことですが、以前に他社エージェントを利用した留学生が、当社オフィスに来社相談に来ました。原則、当社の無料入学手続きサポートを利用していない場合、当社の現地サポートを利用することはできないのですが、現地でSIMカードを購入したが、スマートフォンが使えないのでとにかく困っていると。

日本のエージェントに相談してもわからないの一点張りで、困り果てて当社に相談に来られたのですが、スマホ設定を見ても間違っていなく、SIMカードに傷もついてる様子もなくなにより購入したばかり。ただ、友達のSIMを指したら問題なく反応すると。なにか落とし穴があるのかと思い、SIMのパッケージ等をみてみると、なんとSIMの有効期限が切れていました。
SIMカードって有効期限があるんですよね。通常のスーパーはSIMの販売数も多く在庫の回転数も早いのですが、郊外のコンビニエンスストアなどであれば、長年放置されていたSIMもあります。それを買ってしまったのでしょう。

そもそも「購入したSIMの有効期限が切れている」なんてことは、日本では考えられないことだと思いますが、現地で生活していれば「ありえるかも」とわかります。何より実際その場で見て、Simのパッケージやスマートフォンを触ることができたので、問題は解決しました。

これがオンラインとなると、実際手元で見て判断ができないわけですから、解決するまでに相当な時間がかかったか、最終的にわからなかったかもしれません。

もちろん。現地にいるにも関わらず、直接会って転校の相談などができないのもデメリットですが、上記のように「実際に会わないと解決しない問題」は留学中は意外と多いです。

特にCovid19の影響で、日本にある多くの留学エージェントは、オーストラリアには入国ができなくなりました。実際の都市の状況や、学校の状況などの情報が完全にストップしているため、いまはニュースサイトや、学校スタッフから届く情報をもとに、情報提供をしていると思います。

ただ、オーストラリアに入国できない状況にもかかわらず、はっきり言える情報としては、「共通言語は英語」「新型コロナの影響はすくない」、あとはスーパーで売っている牛乳の値段くらいでしょうか。

それこそ、ちょっとネットで調べたら分かる程度の情報です。ただ肝心なのは、それ以外の部分。都市も各学校も、一年前とは全く違っていますので、情報の出どころには注意してほしいと思います。

現地オフィスと提携オフィスの違い。

最後にもう一点。留学エージェントの現地オフィスには、大きく分けて、2つあり、現地オフィス(自社運営オフィス)と、提携オフィス(サテライトオフィス)があります。

自社運営オフィスはまさに当社の各支店のようなオフィスを指しますが、オーストラリア留学センター(自社)のスタッフがその都市で生活し、実際にオフィスで会うこともできる形でお客さまのサポートができるオフィスです。

対して、提携オフィス(サテライトオフィス)はいわゆる、「全く違う会社だけど、名前だけ借りている」という場合です。この提携オフィスは、ある留学エージェントが、現地にオフィスを持つ留学エージェントの現地支店に依頼する形で実現していることが多いです。つまり、留学手続きを依頼した留学エージェントと、現地でサポートを受け持つ会社が全く違うということになります。

そのようなサテライトオフィスを利用するお客様が、それをどこまで理解しているかはわかりませんが、きっと「自分の留学手続きの情報は、第三者に提供します」という署名も知らずのうちにしているのでしょう。

また、手続きを受け持った留学エージェントが、現地サポートを受け持つ留学エージェントにサポートを「依頼」するわけですから、その時点で金銭が発生します。

これは、お客様から「現地サポート費」と言う名目で受け取っているかもしれませんし、別の形かもしれません。ただ、何れにせよ本来支払う必要が無い費用が発生しているということは間違いないです。

また、現地サポートを現地の留学エージェントに依頼するのではなく、現地の「旅行代理店」に依頼することもあります。

この場合、あくまで旅行代理店のスタッフが対応することになりますので、学校の相談はほとんどすることができません。学校間とのアグリーメント(正規エージェントの証明)もありませんから、学校でトラブルがあっても、オフィスで解決することはできず、基本的には荷物を置かせてもらったりするのみです。

オーストラリアで生活しないと伝えられない

結局の所、留学中のお客様とは同じ場所(都市)で生活しないとわからないことだらけです。その中で、都市の様子を肌で感じ、留学中のお客様のトラブルなどを直接聞き解決していく。そのように”現地で一緒に生活しながらサポートする”ためにも、現地オフィスは必要だと考えています。
ちなみに、当社オーストラリア留学センターでは、オーストラリア国内の6箇所(シドニーメルボルンパースゴールドコーストブリスベンアデレード)に現地オフィスを構え、また日本では渋谷にオフィスがありますが、これを丁寧に書くのであれば、「現地で生活せずにお客さまのサポートをするなんて到底無理なので、当社オーストラリア留学センターでは、オーストラリア国内の6箇所の現地オフィス+日本の渋谷にオフィスを構えています。」でしょうか。

と、SNS上でいい加減な情報を発信する留学エージェントが多く増えてきたので、今回は現地オフィスについて熱く語ってしまいましたが、留学を検討の際は「現地オフィスの役割」を知った上で手続きを進めていただければと思いますし、オーストラリア留学センターでは、引き続き、現地より生きた情報をお伝えしていきたいと思います。 そして今日もブリスベンはいい天気でした!

林 真生 / Hayashi Masuyo

オーストラリア、ブリスベン在住。豪政府認定教育エージェントカウンセラー(QEAC登録番号 I008)。日本では販売業、IT関連業に携わり、海外といえば旅行でヨーロッパやアメリカを訪れる程度。そんな中、友人のススメもあり、2002年ワーキングホリデーでゴールドコーストへ。右も左もわからない中、留学代理店(現職)のWEBサイト制作をする機会に恵まれ、1年間夢中で専門知識を身につける。その後、勤務先のサポートを得て2006年に永住権を取得。2年後、新オフィス開設に伴いメルボルンに転勤、約7年間をメルボルンで過ごす。しかし、QLD州の暖かさが忘れられず(?)、 2015年7月にQLD州に戻り、現在ブリスベンオフィスの留学カウンセラーとして、全力で留学生のサポートを行っています。このカウンセラーに質問する