東京支店杉原と、オーストラリア各都市の語学学校やワクワクできるスポットを巡り、皆さんに有用な情報や私の感じた都市の魅力をお伝えできたらと思っています!
オーストラリアNO1のビッグシティ、シドニーを離れ…
※シドニーでのブログはこちら♡:シドニーで、よりどりみどりのワーホリ・留学しちゃいましょ♡
杉原ブログ:大都会×雄大な自然!エキサイティングな都市、シドニー♡
次に向かうはメルボルン!!
メルボルンは、私にとって第二の故郷です。シドニーからメルボルン、タラマリン空港に降り立った時、今まで感じたことのない気持ちになりました。”ホーム感”とでも言うのでしょうか。「うわー!帰って来た!」
留学やワーキングホリデーで自分が長期間生活した土地って、きっとすごく深い思い入れができると思いますよ♪自分にとって、日本以外にそんな場所があるって素敵じゃないですか?
そんなことを実感した瞬間でした。
さて、約2年間生活をしたメルボルン。…愛してやまないメルボルン!!
なんでこんなに好きなのか…。
即答です。「街にアートや音楽が溢れているから」
いや、他にもいっぱい良いところあるんです。色々言いたくなっちゃいますw
(それがきっとわかると思うので気になった人はブログのリンクをまとめているこちら、見てみてくださいね♡メルボルンという街。そして私の進路)
路上が芸術。
「街にアートや音楽が溢れている」ってどういうことなんでしょう。それは街に降り立って歩いてみると、す〜ぐわかります。
街の壁にはレベルの高いストリートアート。
大きな壁に大胆に描かれた絵…シティの中心でも郊外でも色んな所で発見できますよ。ラッキーだと、今まさに描いてる!なんていう所に遭遇することも。
★メルボルン支店長屋のブログ
メルボルンに来たら是非!ストリートアート!
ストリートアートもとっても素敵ですが、路上では他にも様々なアートに出逢えます。
自分の絵を売っている人、彫刻のようにじっとしている人、即興で目の前に座った人に詩を作ってプレゼントする人、道にチョークアートしてる人、針金アート‥。
色んな方法で自分を表現している人たちがいます。
そして思わず立ち止まって見てしまう…というか見入ってしまうレベルの人たちが多々!
その中でも一番多いのが音楽の演奏をしている人たち。
クオリティの高いパフォーマンスをしている人の周りには、ワッと人だかりができて、盛り上がりを見せます。
ただ散歩をしているだけで歌、ギター、ドラム、バイオリン、中国の民族楽器、時には楽器じゃない物の音…
…とにかく色んな音楽が聞こえてくるのです。なんて素敵な街なんでしょう。
それが当たり前のメルボルン。
このように路上でパフォーマンスをすることを「バスキング」、そしてパフォーマンスをする人たちを「バスカー」と呼びます。
そしてこれ、プロだけではなくて一般の方も多く立っているんですよ。
…すなわち!!
あなたもできちゃうってことです。
バスキングをするために…
メルボルンではバスキングをする際「パーミッション(許可証)」が必要です。これを持っていないと街を見回りしている警官や係員に取り締まられてしまうので注意が必要。(罰金)でもこれさえ取ってしまえば市内でバスキングをすることが可能になります。パーミッションの取り方
■こちらのサイトから‥
City of Melbourne- Busking permits
①申し込みフォームに個人情報等を入力
②許可証の種類を選択
Bourke Street Mall busking permit
バスキングのメッカ中のメッカ、バークストリートモールでパフォーマンスするための許可証。
こちらは半年以上問題なくGeneral area permitを保持し、経験していた人。30分以上曲をリピートすることなく演奏し続けられる。自身のウェブサイトやYoutube、Facebookなどのプロフィールがあること…等々条件があります。パフォーマンスの審査もあり。プロフェッショナル向けですね:)
Circle act permit
特に危険物を使うもの(火、剣、刀など)
人形劇、コメディ、火を使ったパフォーマンス、ジャグリング、アクロバット、サーカススキルなど
※安全性を実証することが必要
General area permit
最も一般的な許可証。
ミュージシャン、歌手、ダンサー、マジシャン、パントマイム、人形劇、ピエロ、動かない彫刻のようなパフォーマンスなど
危険物を使わない、バークストリートモール以外でのパフォーマンス
Pavement art busking permit
チョークアート、似顔絵、絵描きなど
③許可証の有効期限を選択
12ヵ月($20)か3ヵ月($10)が選べる
④支払い情報を記入
⑤説明会の予約
説明会は2週間に1度程度。さすがアートの街メルボルン。バスキングをしたい人は沢山いるようで待ちが出ることも多いそう。1−2ヵ月予約が取れないこともあるそうなので、早めに予約しちゃいましょう!
⑥説明会に参加
説明会は1時間程度で、20名ー30名の参加があるようです。担当の方からバスキングについての説明がなされます。
・パフォーマンスをして良い場所について
・ルール(一人あたりの持ち時間、時間帯、アンプを使って良い場所、ルールを破った際の罰金取締について 等)
⑦説明会直後に許可証をもらう。
さ、路上に立つ準備ができました:) あとはこれを忘れず携帯して路上に出るのみ★
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実際にメルボルンでバスキングをしていたちる君の話。
ちる君はワーキングホリデービザで、日本からは小さな荷物とギターだけを持ってメルボルンにやってきました。「バスキングをするために」というよりも彼はギターが大好きで、毎日弾いていないとダメなタチなんだそうです。ギターは彼の相棒です。
ちるくんが路上に立つ時、一緒に私も腰を下ろしてしばらくその様子を見ていました。
家族、カップル、友達グループ…街で買い物をしたり、学校帰りだったり、仕事中の人…
ちる君がギターを弾いていると、歩く人達が注目。演奏を見てはニコニコしてくれる。立ち止まってくれる。時に踊りだす…!
ただの路上がとたんに小さなライブ会場になっちゃうのが面白い‼そして広がるコミュニケーション。
「それ君の曲?いいね、最高だね」「どっから来てるの?日本?日本のどこ?東京?わーお」「かっこいいね」
「ありがとう」とチップを投げ入れてくれる人。彼のギターケースにはコインが、時にお札が入ります。そう、メルボルンはアートに対してしっかり対価を払う人が多いんです。ちる君のギターケースに$50札を入れた人を見たときはびっくりしました。
幸せそうにギターを弾く彼と、彼の奏でる音楽で幸せそうにしている人たちを見ると、私まで幸せになったのでした。
そんな彼に色々お話を聞いてみましたよ♪
ちる君のバスキングの装備
本当に必要なものは究極、パーミッションのみ、です。楽器だけでやっている人もいれば、器材を揃えている人もいるので人それぞれです。
自分の場合はギターとアンプ(簡単にいえば音を大きく出す機器)でした。
アンプはブランズウィック(Brunswick)の楽器屋さんで300ドルくらいで買いました。重さは5kgくらいの小型のもので、持っていくときは大きなバックパックに入れたり、小さな台車に括って運んでいました。
バスカーがよく椅子みたいに使っているのは、酒屋のビンケースです。あれはバスキングが終わった人が置いていくのでよくその辺に転がっています。なければ裏路地にたいてい落ちてます。笑
バスキングを始めたきっかけは…
ファームジョブに行った時に、ギター・ベース・ハーモニカなどを演奏する沢山の音楽友達ができました。その友達たちはいずれメルボルンに行くという話を聞いていて‥じゃあ集まったら路上で再会しようって話になりました。さらに日本からバスキングをしに来ている友達がいて、スワンストンストリート演奏している彼らのところにギターを持って即興で参加した時にすっごく楽しくて。その時許可証を持ってなかったからすぐインターネットで手続きをしました。
ファームで出逢ったイギリス人のジョーとは結局メルボルンで再会できて、一緒に弾く曲を練習したりもして、約束の時間を決めて路上に出ていました。
自分がメルボルンの日常、街に溶け込んでいった
バスキングを始めた当初は、緊張というよりも自分が街に馴染んでないというか…異物みたいな感覚でした。でも、何度も路上に通うようになって(いつも演奏する場所は大体スワンストンストリートだったようです)自分のライフスタイルにバスキングが馴染んできて、客観的に見ても、自分が街に馴染んだという感覚になりました。異国の地で自分の居場所を自分で作っていく感じが面白かったです。メルボルンでのライフスタイルが確立されたというか、日々の楽しい過ごし方が更に増えました。
そして同じ場所にずっといるから、1日の街の移り変わりが傍観者として見れます。人の流れを見たり、ちょっとしたハプニングとかを目撃したり。そういうのもすごく楽しかった。
最初は日銭を稼ぐためだったけど…
その時丁度仕事が一段落して(ワーホリビザでは同じ職場で半年しか働いてはいけない)次の仕事が見つかるまでの間、日銭を稼ごうと思ったんです。お金ももちろんだけど、やっていく内にもっと面白みが出てきたから毎日路上にいたのかな…。VSパフォーマンス好きのメルボニアン
要は誰もが自分から街に関与しながら発信側になれること、そして自分を試せるところがバスキングの醍醐味です。メルボルンは子どもからおじいちゃんおばあちゃんまで、街にいる人が音楽やパフォーマンスが好きです。ですが、何かやっていればそこにお金が入ってくる訳ではなく、彼らはパフォーマンスのクオリティーをしっかり見ています。要は適当に演奏したりする人、飲んだくれながらやっている人にはお金は入らないということ。自分のクリエイトするパフォーマンスが良ければPayされる(チップが入る)。そういうシンプルなシステムの中にいる感覚です。そういった意味で自分のクオリティがシンプルにわかるんです。それが面白いところです。
街の人とのコミュニケーション、出逢い
演奏していると本当に色んな人が話しかけてくるんです。かなり頻繁に。笑他のバスカーと友達になることが多かったです。必然的に場所取りの話とかをしたりもするんだけど、例えばどこで今までやってたのか、とかどれくらいの期間バスキングしてたのかとか。そんなことは頻繁にあります。一緒に演奏し始めることもありました。
他には前に見てくれた人が話しかけに来てくれたり、近くで働いているお店のおばちゃんが「あんたいつもそこでやってんのね」なんて言いながら差し入れで小籠包持ってきてくれたり。
ローカルの人が「ここのライブハウスがいいよ」とか 良い音楽をやっている小さな老舗のバーを教えてくれたり…地元の人じゃないと行かないような面白いスポットが聞けたのも良かった。
でもそういう街の人とのコミュニケーションってすごく大事で面白い所なんじゃないかって思います。
一緒に演奏すると仲がいいか悪いか分かっちゃう!?
バスキングを始めて誰かとセッション(一緒に演奏)することが多くなったのですが、し始めると割とすぐ、そいつと気が合うのか、合わないか、仲が良いか悪いのかって分かるんです。何語を話そうが関係ない。気が合う奴とはセッションしていて楽しいし周りの人の反応も違う。演奏を聴こうと立ち止まってくれる人も多くなります。そう、友達になるのに話が早い。音楽でその人の性格も見えてくるっていうのが面白いところです。路上がひとつのエンターテイメントであり、社交場である
メルボルンの路上には、プロアマ関係なく様々な理由で立つパフォーマーたちがいます。プロとして音楽やパフォーマンスをしている人も、趣味の人、出稼ぎみたいな形でやって来ている人もいる。
日本では路上は路上かもしれませんが、メルボルンでは路上がひとつのエンターテイメントのようでもあり社交場のようでもあります。
ただの道端が、出逢いの場、発見の場になるっていうのが良いですよね。
話の最後に、ちる君にとって音楽とは何か聞いてみました。
「人生を充実させるために必要なものかな。」
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バスキング…アートの街、メルボルンではこんな楽しみ方もあるんですね♪
音楽が好きなあなた、絵が好きなあなた。思い切って街に参加してみませんか?
実はそこは誰でも立てる場所。自分の大好きなことをメルボルンに持っていくと、予想もしていなかった充実した時間や面白い広がりがあるかもしれませんよ?:)