リップクリーム作りと19世紀に入植したBussell familyを知るカヌーツアー

今週のパースは雨、晴れ、曇りが入り混じったお天気ですが、明日からは雨が上がるようでパースらしいお天気が戻ってくるようです。

前回のブログに続くMargaret River旅行です。


②自分のリップクリームを作る!
リップクリーム作りのワークショップが行われるのはVasse Virginというオリーブオイルを使った石鹸やモイスチャライザー、シャンプーなどを販売している素敵なお店です。女子はみんな大好きなはず。
Vasse Virginサイトより

ビーカーを使ってリップクリームを作ったのですが、材料(2つ分)はこちら。
・5 ml unrefined Honey(精製されていない蜂蜜)
・3.75 ml Soy Lecithin(大豆レシチン)
・7.5 ml unrefined Beeswax(精製されていない蜜蝋)
・30 ml Shea Butter(シアバター)
・6 ml Extra Virgin Olive Oil(エクストラバージンオリーブオイル)
・3-4 drops suitable essential oil(ご希望のエッセンシャルオイル)

理科の研究のようにビーカーを使って行うのですが、温度を調整しながら材料を入れるタイミングが難しく、果たしてうまくできるのか不安でしたが、なんとか完成しました。
ハニーベースのマイリップクリームの出来上がり!最近食料品でも気になる「何がどう入っているのか」がわかるリップ。大切に使おう。

③カヌーとブッシュタッカーより強烈だったBussell familyの壮大なストーリー
カヌーなんて、ディズニーランドで満面の笑みのお兄さんキャストに漕がされて以来なるべく避けてきたのに、ここでチャレンジするなんて!

でも、カヌーとブッシュタッカー(先住民族アボリジニが古来より食事としてきた野生の動植物)テイスティングがミックスされているのは面白いと思いながら参加しました。

誰もいない手つかずの自然が残る、静かなマーガレット川をカヌーで漕ぎ、鳥のさえずりや風の音に耳を傾け、それは本当に素晴らしい体験でした。

ブッシュタッカーもこれまでに食べた物より格段に自然度?がUP。歩いている道沿いの植物を実際に食べたり、カンガルーやワニ肉も体験。

しかし、それより何より、ガイドのヘレンさんが話してくれたバッセルファミリーの話が強烈でそれが印象に残ったツアーでした。

バッセルファミリーの4兄弟は1830年にイギリスからフリーマントルに上陸、入植者としてこの地にたどり着き、洞窟暮らしからスタート、その後は小さな家に住んでいました。

4兄弟のうち一番若い33歳のAlfredは、まだ15歳だったEllenと結婚。二人の間には14人の子供と養子にしたアボリジニの子供1人、合計15人の子供がいましたが、徐々に家が手狭になり、この(写真真ん中、左寄り)家↓を建てたそうです。

今と違い、食事は全て食材から手作りと野生のもの。家族全員の食事を1日3度用意するだけでも大変な仕事です。

このEllenは、大変な苦労人で、夫と子供だけでなくファミリー全員を支え、亡くなったのは一番下の赤ちゃんを出産して2ヶ月後。イギリスからのフェリー遭難者80名ほどを自宅に引き取って食事や身の回りのお世話をし、彼らが無事帰国してからすぐのことでした。

彼らが住んでいた家はWallcliffe Houseと呼ばれ西オーストラリア州の遺跡の一つとして登録されているのですが、2011年11月の記録的な山火事で対岸の火が川沿いの発火しやすい木と風により燃え移り、焼けてしまいました。

また、EllenとAlfredの子供の1人(名前を忘れてしまいました)は、ギャンブル三昧の上、借金を抱え、危うくファミリーの不動産を失う危機に陥り、兄妹が「第一次世界大戦に行ってこい」と戦争に送り出したそう。戦争でいくつもの功績を挙げたのですが、オーストラリア帰国途中に銃撃され亡くなったそうです。

私は西オーストラリア州に住んでいますが、このバッセルファミリーの話を始めて知り、このマーガレットリバーにも小さな歴史があることに感動してしまいました。マーガレットリバーの北にBusseltonという町があり、また、マーガレットリバーのメイン道路はBussell Highwayといいますが、どちらもバッセルファミリーにちなんで名付けられたものだそうです。

探せば西オーストラリア州の地名には西オーストラリア州の歴史が隠されているのかも。

その土地を知る楽しみってこういうところにもあるんだなーと思ったツアーでした。


早川 真由 / Mayu Hayakawa

オーストラリア、パース在住。豪政府認定教育エージェントカウンセラー(QEAC登録番号 I005)。オーストラリアにワーキングホリデーで渡航したのが、私の初めての留学でした。そこで感じたことは「留学は生活」。留学には、短期の観光とは違う「日々の生活」があります。一人で海外生活をすることは、初めての日本での一人暮らしを数倍タフにした感じ。日本を出発する前は分からなかったけれど、最初の一年で最も学んだことは「ライフスキル」だったかもしれません。でも、このライフスキルは人生においてどんなに役立つことでしょう。留学の醍醐味は、勉強だけでなく、自分の人生を強く、豊かにしてくれるところにもあります。

留学はチャレンジを止めたらおしまいです。学校に通って勉強するだけなら誰にでもできます。でも「勉強プラス何ができるだろう」と考え、積極的に行動することで、人と違う経験ができるチャンスがあるのです。いつもフレッシュなチャレンジ精神を持って、考えて行動する留学生活を送れば、きっとFruitfulな結果が待っていることでしょう。このカウンセラーに質問する