大学・大学院用語シリーズ「Tutorial」

オーストラリアの大学・大学院用語シリーズ第3弾「Tutorial(チュートリアル)」。

「チュートリアル」と聞くとお笑い芸人を思い浮かべる方が多いと思いますが、直訳では「個別指導」となります。

オーストラリアの大学・大学院で「チュートリアル」は、簡単に言えば10~20人程の小集団クラスの授業のことです。

大学・大学院の科目は、大勢で受講する大講義のレクチャーと小集団クラスのチュートリアル(理系コースの場合はラボ:実験等を行うクラス)の2つの授業で構成されています。

授業は毎週トピックが決まっており、レクチャーでそのトピックの概要を学び、チュートリアルではディスカッションやプレゼンテーションを通して、さらにそのトピックについての知識・理解を深めていきます。

私がメルボルン大学大学院で学んでいた時、このチュートリアルに苦労しました。

その週のトピックについて議論をしますが、発言しようとしても次々に話が進んでいき置いてけぼりになる、その分野に精通している人がいて何を言っているのか全く理解できない、そしてチュートリアル中一言も発せずに終わっていく・・・なんてこともよくありました。

チュートリアルでは、教授に向かっても「いや、私はこう思う!」と、はっきりと自分の意見を言う人が多かったです。合っていても間違っていても、自分の意見はしっかりと持っており、納得いくまで話し合っていました。

なかなか発言ができない、自分の理解がついていかないことにもどかしさを感じて、クラスに出席することが嫌になったこともあります。一時期、出席するのが苦痛で、わざと遅刻していくなんてこともやりましたが・・・。

チュートリアルは結構自由な雰囲気で、大学キャンパスの芝生で車座になってやったり、カフェやラウンジでやるなんてこともありました。

チュートリアル、苦労している日本人留学生も多いと思いますが、ぜひがんばって頂ければと思います!

大学・大学院用語シリーズ
第1弾「Credit(クレジット)
第2弾「Major,・Minor(メジャー・マイナー)

坂本 岳志 / Takeshi Sakamoto

オーストラリアのメルボルン在住。豪政府公認PIER教育カウンセラー(QEAC登録番号:H297)。日本の大学を卒業後、日常英語もままならないレベルから、メルボルン大学大学院進学を決意。卒業後は、日本の商社で海外取引に3年携わる。現職に就いたきっかけは、メルボルン大学と商社時代に感じた「危機感」でした。各国の優秀な人材が海外で経験を積み、どんどん活躍していく中、日本の縮小を実感し、何か自分が役に立つことができるのでは、という思いから留学業界へ転職。東京オフィス→パースオフィス→石川県でリモート勤務を経て、2021年2月よりメルボルンに戻り、主にオーストラリア全都市の大学・大学院進学希望者のカウンセリングとサポートを行っています。このカウンセラーに質問する