大学・大学院用語シリーズ「Credit」

オーストラリアの大学・大学院では、色々な用語が使われており、一見ピンとこないものもあるかと思います。シリーズ化するかどうかわかりませんが、実際にご質問頂いた言葉を中心に説明をしていきたいと思います。

今回ご紹介する言葉は、「Credit(クレジット)」。

「クレジット」と聞くと、クレジットカードをイメージする方が多いと思いますが、大学では「単位」の意味になります。

日本の大学も卒業に必要な単位数が設定されており、文部科学省が4年制大学は124単位以上と定めています(獣医学や薬学、医学部歯学部の場合は単位数が異なります)。

一方、オーストラリアの大学の卒業単位数は大学によってばらばらです。

各大学の必要卒業単位数(一般的な3年コースの場合)。
メルボルン大学300単位
クイーンズランド大学48単位
西オーストラリア大学144単位
マッコーリー大学72単位
南オーストラリア大学108単位
グリフィス大学240単位

ちなみに、日本の大学では1年、2年、3年時にたくさん科目を取って単位を稼ぎ、4年生ではほぼ授業なし、といったこともできますが、オーストラリアではできません(できたとしてもお勧めしません)。

基本的に1セメスター4科目ずつ受講し、3年間で合計24科目を受講して卒業を目指します。

例えば、メルボルン大学の1科目は基本的に12.5単位です。

1セメスターで12.5単位 x 4科目 = 50単位を取得。
12.5単位 x 4科目 x 6セメスター(3年) = 24科目、300単位で卒業となります。

「4科目」と聞くとかなり少ないように感じますが、この4科目でかなり盛りだくさん。制度的に取れるかどうかわかりませんが、1セメスター6科目、7科目取って単位を稼ごう!といった考えはやめておいたほうがいいでしょう(勉強のボリュームについては、「オーストラリアの大学院でびっくり」をご覧ください)。

冬休みや夏休み中に開講される授業もあり、その授業を取って単位を稼ぐ、もしくは落としてしまった単位を取り返す、といったことはできます。

大学・大学院に入学されたら、受講する科目の単位数、そして卒業に必要な単位数を確認して下さいね。

※単位は「Units(ユニット)」と記載されていることもあります。

坂本 岳志 / Takeshi Sakamoto

オーストラリアのメルボルン在住。豪政府公認PIER教育カウンセラー(QEAC登録番号:H297)。日本の大学を卒業後、日常英語もままならないレベルから、メルボルン大学大学院進学を決意。卒業後は、日本の商社で海外取引に3年携わる。現職に就いたきっかけは、メルボルン大学と商社時代に感じた「危機感」でした。各国の優秀な人材が海外で経験を積み、どんどん活躍していく中、日本の縮小を実感し、何か自分が役に立つことができるのでは、という思いから留学業界へ転職。東京オフィス→パースオフィス→石川県でリモート勤務を経て、2021年2月よりメルボルンに戻り、主にオーストラリア全都市の大学・大学院進学希望者のカウンセリングとサポートを行っています。このカウンセラーに質問する