アデレードで運転免許証を取得する

オーストラリアでは州ごとに法律も違えば、自動車の運転免許も州毎に違います。
今回は「日本の運転免許証」を基に「南オーストラリア州」の運転免許証を取得するにはどうすればイイか?をご案内します。

実は、アデレードのTAFE SA、アデレード大学、南オーストラリア大学、そしてフリンダース大学へ進学される長期留学生が、実際にコースを開始して生活にもなれてきた頃に1番多く頂くご相談だったりします。
アデレードに長期留学される方は、このブログを参考にして、南オーストラリア州の運転免許証を取りに行ってください。

まずは用意するものをチェック!
南オーストラリア州のウェブサイトからチェックしましょう。
Check if you can transfer your overseas driver's licence

上記ページから各質問に答えることで、何を用意すれば良いのかがわかります。

例えば・・・

上から、(1)日本の免許証がまだ有効期限内である(Current)、(2)免許証の発行国は?(Japan)、(3)年齢(20歳以上)で選択すると・・・
上記に必要なものが出てきます。

日本でフルライセンスで免許証を取得してから、2年以上が経過している場合はまずテストは必要ありません。
*免許所得後、2年未満の場合は、Provisional License と呼ばれる制限付きの免許証になるケースもあります。
*年齢が17〜19歳の方は、Provisional Licence のみ取得可能です。

必要書類は、
(1)Overseas Drivers licence (and an approved English translation) - 日本の運転免許証と日本の運転免許証を英翻訳したもの
(2)Evidence of identity
(3)Application Form
です。

(1)日本の運転免許証の英翻訳

日本の運転免許証の英翻訳については、個人で NAATI(オーストラリアの正規翻訳者)へ依頼するか、南オーストラリア州政府のInterpreting and Translating Centre で依頼することができます。

NAATI
https://www.naati.com.au/

SA Government Interpreting and Translating Centre
https://translate.sa.gov.au/home

SA州政府では、日本領事館の発行する「自動車運転免許証抜粋証明」も翻訳の変わりに認めてくれます。
ちなみに、メルボルンのVIC州では、この自動車運転免許証抜粋証明で運転できない(SA州アデレードでは運転可)のに、領事館はアデレードになくメルボルンにあるという洒落にならないのですが、致し方ありません。

自動車運転免許証抜粋証明が欲しい方は、アデレードには日本領事館がないため、管轄のメルボルン領事館へ依頼することになります。基本は本人がメルボルン領事館へ行くことになりますが、遠方の人には 郵送での手続きも可能なようです。詳しくはメルボルン領事館へ確認しましょう。

自動車運転免許証抜粋証明

(時間がかかっても構わないという方は、メルボルン領事館での自動車運転免許証抜粋証明 を依頼しても良いかもしれませんね。)

(2)Evidence of identity
人により、持ってる書類が違ってくる(特にSecondary documents)のが、この Evidence of identity です。

Evidence of identity − What you need

Primary documents と Secondary documents の2つのカテゴリーから、3つの書類が必要です。
その内訳は・・・
・Primary から1つ、Secondary から2つ、
・Primary から2つ、Secondary から1つ、
いずれかの書類を用意します。

Primary documents
留学生、ワーキングホリデーの場合、このPrimary documents のカテゴリーからは1つ(または2つ)が該当します。

・a current Australian visa (with a foreign passport and accompanied by a visa grant notice) or an electronic travel authority (with a foreign passport)
(日本のパスポート、学生/ワーホリビザの immi Grant Notification)

・South Australian proof of age card (issued after 9 October 2006)
(こちらのブログをご参照:パスポート以外の身分証をゲットしよう!

Proof of Age Cardを持っている人は少ないと思うので、基本は、日本のパスポートとビザ証明の1つが、Primary documents カテゴリーからになるでしょう。

Secondary documents
Primary documentsで用意出来る書類が1つなら、Secondaryからは2つ用意することになります。

<用意する際の注意点>
PrimaryとSecondaryあわせて3つの書類の内、最低でも一つは 南オーストラリア州で住んでいる現住所(PO BOX や ビジネスオフィス住所は不可)が記載されている書類が必要です。 Primary で用意する書類が「パスポートとビザ証明」の場合、Secondaryから 住所が記載されている書類を1つは用意しなければなりません。

Secondary documentsからは用意出来るものは各個人でいくつか異なってきますが、留学生/ワーキングホリデーの場合、下記から2つが用意しやすいものになります。

・銀行のバンクステートメント
・クレジットカード(現地銀行のバンクカードでOK)
・Tax File Number のレター

銀行のバンクステートメント、または Tax File Numberのレター が住所が記載された証明として 有効な書類となります。

なので、アデレードで勉強する留学生で、入国後まもなくホームステイ中などに銀行を開設され、シェアなどに移動された方は、スマホのアプリから現住所を変更した上で、バンクステートメントを銀行に依頼しにいきましょう。 Tax File Number はホームステイから シェアなど 移動したあとにその住所宛に申請しておくと、自動車運転免許に必要な書類として使えるので便利です。

最後に運転免許証申込書(Application Form)はダウンロードして記入しておきましょう。

どこで手続きするの?

南オーストラリア州の カスタマーサービスセンター(Service SA)で手続きをすることができます。

Google Mapなどで Service SAと検索すると、各地域ごとに Service SAがありますので、お住まいの最寄りのところでもOKですが、初めてならアデレード市内のService SAが1番オススメです。



受付で各相談事に整理券番号を受け取ります。この際に、Application formを持っていない場合は、ここでスタッフから貰うこともできますが事前に準備して行ったほうが現場でアタフタせずに済みます。

自分の整理券番号が呼ばれたらその番号の受け付けに行って、アプリケーションフォームと用意した書類を全てハードコピーで渡します。
免許証は 新規発行料金 20ドルと 希望年数(1〜10年)で料金が変わってきますが、最初は 最大でも 日本の免許証の期限年数のみ発行されるようです(窓口でご確認くださいね!)

書類系の手続きが終われば次は免許証用の写真撮影。
日本みたいに撮影のやり直しや確認をさせて貰えない、一発撮りなので気合い入れてください。

所要時間は大体30分くらい
混み具合によりますが、事前の準備した書類に不備がなければ手続自体は30分程度(混雑具合による)です。
免許証は2週間後に郵送で家に送られてきます。

運転免許証があると便利
オーストラリアではお酒を買うとき、バーに行くときに身分証明書と求められるケースがあります。

もちろん パスポートを身分証明として持ち歩いても良いのですが、
・パスポートがクタクタになってくる
・毎回パスポートを持ち歩くのはちょっと怖い
など、滞在が長くなればなるほど、パスポートを毎回持ち歩くのは、、と思うようになります。

運転免許証は、オーストラリアでは身分証としては1番利用価値があるので、滞在が長い方、現地で車を購入予定の方などはぜひ取得されてください。

最後に、日本の運転免許証は失効しないよ!
日本の運転免許証を基に、南オーストラリア州の運転免許証を新規発行してもらうので、もちろん日本の運転免許証はそのままで失効したりしません。
勘違いされる方も多いので、安心して南オーストラリア州の免許証を取りに行ってくださいねー。

齋藤 新 / Arata Saito

オーストラリア、アデレード在住。豪政府認定教育エージェントカウンセラー(QEAC登録番号 I009)。1999年、経済連を退社し、ニュージーランドに留学→2000年、ワーキングホリデーでオーストラリアへ。現地の旅行会社勤務などを経て、2002年より現職。クイーンズランド州、ニューサウスウェルズ州、南オーストラリア州の主要都市を移り住み、現在に至る。語学留学、TAFE専門、大学・大学院留学への留学相談、アデレードオフィスでのサポートと様々な形で留学生と接する日々。このカウンセラーに質問する