日本には無い、大学のディスカッション授業

オーストラリアでは大学の新学期が始まり数週間経過し、ゴールドコーストオフィスには日々学生さんがご相談や近況報告に来てくださります!
数日前に、現在グリフィス大学で国際関係・政治(Bachelor of Government and International Relations)を学ぶ学生さんに大学の様子を聞いていたところ、「それは日本の大学では無いなぁ〜」と思った授業があったので、ブログでシェアできればと思います。

オーストラリアの大学は様々な授業スタイルがあるのですが、現在彼女が選択をしているのは、約120名ほどいるクラスの中で、様々なトピックについてフリーディスカッションをするというもの。
120名を小グループに分けることもなく、事前にトピックも知らされたりパートが用意されている訳でもありません。120名いる教室の中でいきなりトピックが与えられ、それについて意見のある人が自由に発言をしていきます。

日本の大学にはディスカッション自体はあると思いますが、特に発言の数は関係なく、テストで良い点取れば良いか・・・となると思います。ただここはオーストラリア、そうはいきません。この120名のディスカッション自体が採点されるため、発言数が少ない学生は点数がもらえず、単位を落としてしまうことになるのです・・・!
先生が気を遣って発言をしない学生に機会を与えることもありませんので、自発的にいけない学生はまずパスできない授業です。

また、この科目は国際情勢に関する科目なので、国際関係・政治の学生以外にも犯罪学、心理学、法学など難易度が高い&ディスカッションに慣れている学生も受講しているそう。さらに120名中留学生らしき人はほんの数名で、ほぼ全員がローカルのオーストラリア人。

想像してみてください。ネイティブスピーカーの中でも弁が達者なオージー100名が英語で答弁をする中に、手を上げて入っていく・・・。正直、私でもそのような環境でサバイブしていく自信はありません。

学生さんに大変じゃないですか?と聞いてみると、「まずは教授に名前を覚えてもらわないと評価対象になれないので、授業では必ず一番前の席に張り付いて、アピールをしています。最初は圧倒されたけれど、自分が興味のあるトピックばかりなので、それについて話し合いをするのは楽しいです!」とのことでした。

この話を聞いた時、やっぱり海外のタフな環境で学ぶ学生は能力が高いなぁ・・・と改めて気づかされました。
オージーと張り合える英語力はもちろんですが、どのような環境であっても自信を持って飛び込める度胸、幅広いトピックに対して対応ができるう知識力&応用力、そして、他人の意見を理解した上で自分の意見をしっかり伝えることができるコミュニケーション力。

もちろんオーストラリアの大学に通学すれば誰でもできるようになる訳ではなく、これは彼女がもの凄く努力をした結果です。ただ、オーストラリアの大学は「自発的に動くほど評価が高い」環境なので、それも手助けしているのかなと思います。

彼女みたいな人材が、将来日本と海外を繋ぐようなお仕事をしていくのでしょうね。

オーストラリアの大学での勉強はお世辞にも簡単とは言えません。みんな図書館に籠もってグループワークをし、徹夜でレポートを仕上げています。だからこそ、1つ1つのタスクを完成したときの達成感は大きく、その経験が積み重なり、力になっていきます。

そんな環境で挑戦して自分の可能性を高めたい!という方には、ぜひオーストラリアに勉強に来ていただきたいなと思っています。

関川 祐利弥 / Yuriya Sekikawa

豪政府認定教育エージェントカウンセラー(QEAC登録番号 I094)。ゴールドコースト在住。北海道出身。中高時代、海外の学園ドラマの影響を受け「私もあんな生活がしてみたい!」と16歳でアメリカへ交換留学。ところが現実は理想とは異なり、公共交通機関一切なしのド田舎でのサバイバル生活。1年後、人として、また体型もひと回り成長して帰国。その後、日本の大学を卒業。人材コンサルティング会社勤務を経て、留学業界へ転職。…をしたつもりが、勤務支店が本社に吸収され職を失う。しかしピンチの時には、過去の留学で培ったサバイバル精神が役立つもの。「これは、もう1度海外へ行けということか!」とポジティブ思考で南国オーストラリアへ。現在は、ビーチから徒歩3分のゴールドコーストオフィスで留学カウンセリングと現地サポートを行う。このカウンセラーに質問する