オーストラリアにはPension(ペンション)、Superannuationという2つの年金があります。
Pensionは日本の国民年金のようなものです。一定の年齢になると4週間毎に一定の金額を受け取ることができます。ただし、日本の国民年金と違い、元本は税金で賄われており、個人が保険料を負担する必要はありません。
Superannuation(通称:Super スーパー)は、確定した掛金を個人別に積立・運用し、その元本及び運用益が将来の年金となるという確定拠出型年金です。オーストラリアでは、税引前給与の9.5%を雇用主負担で積み立てていきます。Pensionと同じく個人の負担(給与天引き)はありませんが、将来の受取額を増やすために、個人負担で運用額を上乗せすることはできます。1ヶ月の税引前給与が$450超、18-70歳であれば、国籍やビザの種類に関係なく、オーストラリアで雇用されているすべての人が対象になります。積み立てるファンドは個人で選ぶことができ、転職した場合もすでに持っている口座に引き続き積み立ててもらうことができます。積み立てられた口座はファンドによって投資運用され、残高は増減します。また、雇用主負担の掛金及び運用益には税金が課せられます。複数の口座を保持することも可能ですが、口座維持費がかかるので、一本化しておくほうがよいかもしれません。
Superannuationも年金制度のひとつなので、通常一定の年齢になるまで引き出すことはできません。しかし、学生ビザ、ワーキングホリデービザ保持者、企業の駐在員などは、下記の条件をすべて満たす場合、その時点の残高から一定の手数料と税金を差し引いた金額を引き出すことができます。
- サブクラス405もしくは410以外の労働可能なTemporary Visaを保持して働いていた人
- 上記のビザが有効期限切れやキャンセルなどによりすでに失効している。
- すでにオーストラリアを出国した。
- オーストラリアまたはニュージーランドの国籍もしくはオーストラリアの永住権保持者ではない。
参考:https://www.ato.gov.au/forms/applying-for-a-departing-australia-super-payment/
*この記事の情報は2016年4月現在のものです。