5月11日より SA州アデレードはStage 1の規制緩和へ

こんにちは、アデレード支店の齋藤 新(あらた)です。

アデレードを州都とする 南オーストラリア州(以下、SA州)は、5月8日にオーストラリアのスコットモリソン首相から発表された 3段階の コロナウイルス対策規制緩和の第1段階に本日より開始しました。

アデレードの今の市内の雰囲気を動画か写真にでも、、と思ったのですが、引き続き、不要不急の外出は控える、我が家は郊外、と言うことで、自宅よりこのブログにて今日の時点での現状を書いています。第1段階(Stage 1)に移行したとはいえ、ソーシャルデイスタンシングは守らないといけません。基本は自宅からのリモートワークです。

SA州アデレードの”安全”な状況(2020年5月11日)

2週間連続で新規感染者ゼロを記録したSA州全体で、新規感染者数が出てこない段階になると、次のフェーズの回復者数になり、感染者数はあまり意味がないとは思いますが、わかりやすくするために、まずは、総感染者数は 439人。 総テスト検査数は、69,178件。
そのうち、4人が残念ながらお亡くなりになり、434人が回復されています。重要なことは、あと一人だけが治療中で、SA州保健省の発表だと、ICUには一人もいないとのこと。つまり、現時点でいうと、すっごく安全、と言えるのではないでしょうか。

https://www.covid-19.sa.gov.au/home/dashboard

そのSA州、他州に先かげて11日より 第1段階へのステップを踏み出しましたが、 Stage1の開始日、その内容は 州によって細かいところが異なるので、日本語訳を記載しようかと思ったら、、、、今朝、日本領事館からシェアされた情報がありますので、下記にてご案内します。


領事館からの情報

https://www.melbourne.au.emb-japan.go.jp/itpr_ja/saroadmap_00001.html
南オーストラリア州は、7月までに経済活動を正常に戻すことを目標とし,現行の制限措置を3段階に分けて徐々に緩和するロードマップと共に,11日から開始される制限措置の緩和の概要を発表しました。

1.SA州にて、5月11日から可能になるのは以下の活動です。
(1)集会(最大10人まで)
(2)州内における地方への旅行
(3)州内でのキャラバンパークやキャンプ場の利用
(4)大学やTAFEでの対面式の教育(クラスの人数は最大10人まで)
(5)屋外での食事(最大10人まで)
(6)不動産物件内覧やオークション(最大10人まで)
(7)非接触スポーツの屋外でのトレーニング(最大10人まで)
(8)屋外最大30人,屋内最大20人での葬儀(葬儀屋は数に含まない)
(9)結婚式やその他の儀式(最大10人まで。司祭は数に含まない)

2.SA州政府発表の3段階の制限措置緩和の「ロードマップ」は以下のリンクからご確認ください。
https://www.covid-19.sa.gov.au/__data/assets/pdf_file/0012/195879/FINAL-DPC_RoadMap_FINAL.pdf

SA州の規制の特徴

SA州は他州に比べても、感染者数も少ないですし、早期に感染拡大を予防できた州の一つだとは思うのですが、ステージ1の内容は、発表済みの他州や今後発表されると思われる他州に比べると、ある部分は厳しく、ある部分はかなり緩和している、と言えるかもしれません。

厳しい点で言うと、特にレストランやカフェなどはアウトサイド席のみになるので、今は秋で朝晩は冷え込む季節を迎えますからね。。。 外席だけOKなのは、状況的には厳しいかも・・・
昨日、アデレードでレストランを経営しているオーナーさんから軽く話を聞きましたが、引き続き辛抱強くテイクアウェイと家からできることに集中して頑張るとお話しされていました。 今、無理しても冬に流行するインフルエンザとコロナの第2波が重なってはいけないから、とも言えるので、ホスピタリティ業界は本当に大変だと思いますが、6月まであと少し、、、そして アルバイトが開始できるのを待ち遠しく思っている学生さんも、6月まであと少し規則を守って頑張っていきましょう。
あと、留学生でも働ける仕事として人気のビューティー系のお仕事も、QLD州では Stage 1からOKなようですが、SA州だと、Stage 2 (6月8日)から開始となりますでの、この点も、あと少し辛抱です。

そして大きな緩和点は、下記の大学とTAFEでの 対面(Face to Face)での チュートリアル(10名以下)をOKとした点。
教育を大事にするSA州らしいです。

大学とTAFE

Stage 1 で、SA州は、大学とTAFEでの Face to Face の チュートリアル(10名以下)をOKとしました。特にオンラインだと効果的に学べないコースを履修中の学生さんにとっては、これは嬉しいことではないでしょうか。 

アデレード大学、フリンダース大学、南オーストラリア大学、TAFE SA など各教育機関にて、Stage 1 への移行スケジュールが異なります。 もちろん前提として、安全性を確保した上でになりますが、現時点で発表されているのは下記になります。

「TAFE SA」
現時点で全体の 94% のコースがオンラインで開講しています。今後は、実践的授業の開講も含め、オンラインと実践、2つをブレンドしたコースを徐々に開放していく形です。
5月18日より、オンラインによるデジタル配信では実現できなかった優先度の高いトレーニングコースをキャンパスで開始します。
6月1日より、 全てのコースでデジタル配信で効果的に提供できないトレーニングと、実際のコンポーネントについてのみ キャンパスでのトレーニングと受講を再開します。
学生は、TAFE SA キャンパスでのみアクセスできる特定の施設、設備、またはソフトウェアなどの要素を持つ授業のみに出席しますので、この時点では、すべてのコースの教育とトレーニングには、オンラインおよびデジタルでの対応学習が含まれます。
詳細:https://www.tafesa.edu.au/tafe-sa-news/2020/05/09/response-to-pandemic-will-shape-tafe-sa-s-future-learning

「フリンダース大学」
5月18日までにスタッフがキャンパスへの段階的復帰を計画。 学生向けのサービスと施設、図書館を含め 5月25日までに再開予定。
現時点で大学に戻ってこれない学生への対処として、Semester 1の授業は基本はオンラインで開講。
発表された制限の緩和は、オンラインで行うことができずに中止されたクラスが再開できることを意味しています。
ただし、学生がキャンパスに戻ることができない場合、不利にならないようにスケジュールされますので、大学と教員スタッフへご自身のトピックとコースで別途手配のアドバイスをもらってください。
詳細:https://students.flinders.edu.au/coronavirus-information/update-dvcs-8-may

「南オーストラリア大学」
南オーストラリア大学の取り決めは以前に発表された通り、現時点では 7月4日(土)までは、講義とチュートリアルは引き続きオンラインで配信されます。また試験のオンラインでの実施となります。スタジオ、ワークショップなど実践的なクラスの場合は、できる限り対面で実施できることを発表していますが、今後数週間以内に、これらの活動できる範囲が増加すると予想しています。学生は、コースコーディネーターとプログラムディレクターから手配についてアドバイスを受けてください。
詳細:https://www.unisa.edu.au/Media-Centre/Releases/2020/coronavirus-updates/

「アデレード大学」
現時点で引き続きオンラインでの講義とチュートリアルになります。今後については未発表です。


南オーストラリア州の留学生サポートパッケージ

南オーストラリア州(SA)政府は、現在SA州にて学生ビザに修学中の学生へ、留学生サポートパッケージ(International Student Support Package)を開始しています。 留学生サポートパッケージは、現在、南オーストラリア州に居住し、財政難に直面している留学生をサポートするように設計されています。語学学校、専門学校。大学・大学院の学生が対象になります。

留学生サポートパッケージへの申請については、下記(英文のみ)をご参照ください。
StudyAdelaide International Student Support Package

もし現時点で生活に困窮している場合は、迷わず上記からお問合せされてみてください。


まだまだ油断はならん、しかし希望は見える

留学生がオーストラリアへの渡航を許可するかどうか? の議論がされるのは、Stage 3 の7月以降なので、まだまだ先ですが、出口戦略として、3つのステージにわけ各ステッップの裁量は各州へ、と言う明確な指針があることで、これ、いつまで続くんだろ ???? と言う不安よりも、早く Stage2 の 6月来い! と思ってしまう心理的要素は、自分にとってはかなり大きいです。この点、オーストラリアは明快でわかりやすくいて良いですし、徐々に経済活動が解除されていく街の姿をコレから観察できるのも楽しみになってきました。

現地で居残る決意をして、頑張っている学生さんも多くいらっしゃると思いますが、この街が息を吹き返していくプラスの感覚や、もしかしたら全てが以前と同じように戻らないかもしれない感覚などは、ここにいなかったら出来なかった経験だと思うので、ぜひ全てのことを学びとして捉えて、留学生活を楽しんでもらえればと願ってやみません。
この規制緩和が、前向きになれる第1歩として、そしてソーシャルディスタンシングを引き続き守っていきましょう !
あ! 新型コロナ感染追跡アプリ-COVIDSAFE のダウンロードも忘れずに!

齋藤 新 / Arata Saito

オーストラリア、アデレード在住。豪政府認定教育エージェントカウンセラー(QEAC登録番号 I009)。1999年、経済連を退社し、ニュージーランドに留学→2000年、ワーキングホリデーでオーストラリアへ。現地の旅行会社勤務などを経て、2002年より現職。クイーンズランド州、ニューサウスウェルズ州、南オーストラリア州の主要都市を移り住み、現在に至る。語学留学、TAFE専門、大学・大学院留学への留学相談、アデレードオフィスでのサポートと様々な形で留学生と接する日々。このカウンセラーに質問する