ワイルドライフ、レスキューポッサム!

仕事を終え、とことこ帰り道を歩き、家まで数メートル・・・・というところで、後ろから悲鳴が!

「きゃー、なにかいる!」妻と娘が何かを覗き込んでます。何かなと思って近寄ってみると・・・なんと、エイリアン!ではなく、ポッサムの赤ちゃんです!


ポッサムは、リスを太らせたような樹上動物で、基本的に木の上で生活しています(詳しくはWikipediaで)。オーストラリアではかなりポピュラーな野生動物で、特にブリスベンでは夜の公園で見ることはできるのですが、どうやらこの赤ちゃんは木から落ちてしまったようです。後から知りましたが、赤ちゃんは握力が弱く、お母さんにしがみ付くも、手が離れ落ちてしまうことがあるようです。握力大事。

しかし、赤ちゃんと言っても、本当に生後まもない感じ。毛も全く生えて無く、めちゃくちゃ小さい!というか、自分は今この道を歩いて来たばかりなのに、全然気が付かなかったわけで、ホント踏みつけないでよかった・・・

さて、どうしましょう。どうするんだっけ?長くオーストラリアに住んでいても、いざこういう時にどうすればいいのかわからない。

サンシャインコースト大学のBachelor of Animal Ecologyで勉強する留学生に聞くことも考えましたが、なにかで「人間が触ると臭いで親が来なくなる」的な話を思い出し、とりあえずカバンの中に入っていた紙を使って、すくい上げます。
とにかく、道の真中に放置しておくのは危険なので、赤ちゃんを木の下に移動。「大丈夫かな?」「大丈夫でしょ」と確認

もしかすると親ポッサムが迎えに来てくれるかなと淡い期待を抱きつも、「人がいると親ポッサムも近寄ってこない」と思い、一度家に戻り対応法を調べます。Googleフル回転。

まず見つけたのが、オーストラリアのポッサムの情報ページ。オーストラリアでは、コアラとカンガルー同様法律で保護されている在来種なので、助けが必要だそうです。ちなみに、オーストラリアでは保護対象になるポッサムも、お隣ニュージーランドでは外来種にあたり、国内のポッサムを全排除するよう動いているようです。国が違えば対応も全然違いますね。とにかくここがオーストラリアでよかった。

そして更に調べてみると、野生動物を保護する団体がいくつかあるので、Wildcare AustraliaのResqueページをもとにポッサムを助けてくれるのかどうか電話します。

すぐ繋がりました。担当者はすぐ電話で状況確認。「ポッサムの赤ちゃんですね。まだ、置いてきた場所にいるか確認してみてください。親ポッサムが迎えに来ていないのであれば、保護しますので、また電話してください。外に放置したままだと体温が下がって一時間ほどで死んでしまう。なので、外にいるのであれば、靴下や温かいもので包み込んであげてください。とにかく暖かくすることが重要」とのこと。

げ、自分達が見た時にどれだけ時間が経っているかがわからないけど、間違いなく40分は経過しています。靴下とタオル+娘がリカちゃん人形の家として使っていたダンボール箱を抱えて、急いで外へGO。木の下を見ると、先程置いた紙の上から、30cmほど動いたところにいました。残念ながらお母さんは迎えに来ていないようです・・・。

担当者の指示通り、手持ちの靴下で保護します。

指示に従い、先程の番号に電話すると「今日は遅いので、迎えに行くスタッフがいない。できるなら、24時間の動物病院のリンクを送るので、連れて行ってあげて」とのこと。

マジか!”できるなら”っていわれても、このまま赤ちゃんポッサムを放置できるわけはなく、最寄りの動物病院を探します。ありました。車で10分ほどの距離。コアラサンクチュアリ近くの動物病院です。到着。
必要書類をささっと記入し、終了。病院の受付の方に箱ごとお渡ししました。
無事レスキュー完了!早く元気になれよ!

ただ、ここは24時間の緊急外来。昼の動物病院とは全く違い、座っている飼い主の明るさは微塵もありません。目を赤くしている女の子や、肩を落とすお父さん。車で泣いているお母さんなど、動物の姿は見えないながらも飼い主さんの状況を見れば、察しが付きます。

「そうか。そうだよな・・・24時間の緊急病院に急いで駆け込むくらいの状況だもんな」と、ちょっとこっちも寂しい気分に。

ということで、ポッサムを助けた自己満足に浸りつつ、帰宅後は愛犬と戯れました。

ちなみに、大人のポッサムは子供を守るために攻撃的になることがありますので、あくまで”見るだけ”がベスト。近寄らないようにしましょう!

林 真生 / Hayashi Masuyo

オーストラリア、ブリスベン在住。豪政府公認留学カウンセラーPIER認定資格保持(QEAC登録番号:I008)。日本では販売業、IT関連業に携わり、海外といえば旅行でヨーロッパやアメリカを訪れる程度。そんな中、友人のススメもあり、2002年ワーキングホリデーでゴールドコーストへ。右も左も分らない中、留学代理店(現職)のWEBサイト制作をする機会に恵まれ、1年間夢中で専門知識を身につける。その後、勤務先のサポートを得て2006年に永住権を取得。2年後、新支店開設に伴いメルボルンに転勤、約7年間をメルボルンで過ごす。しかし、QLD州の暖かさが忘れられず(?)、 2015年7月にQLD州に戻り、現在ブリスベン支店の留学カウンセラーとして、全力で留学生のサポートを行っています。このカウンセラーに質問する