メルボルン北部Preston (プレストン)には、NPO団体 “the Bridge”(ブリッジ)が運営しているカフェMoon Rabbit(ムーンラビット)があります。私が通っている学校のほど近くにあり、朝早く起きられた日や、一日を頑張りたい日などは少し足を伸ばして朝食をここでゲットします。

私がTAFEで勉強しているコミュニティサービスは、こういったNPO団体での仕事がメインのため、クラスメイト同士での日々の情報交換を通してこのカフェを知りました。
ここで働いているスタッフの多くは身体や精神および発達の面で生活や就業に追加のサポートを必要とする人たちで、彼らの職業訓練を目的として2018年にこのカフェは作られました。また、収益はブリッジが毎週金曜日に行っているコミュニティランチ($2でランチが食べられるプログラム)のサポートに当てられます。

下記の画像は公式ウェブサイトから取ってきたものですが、見ていただくと分かる通り、ムーンラビットは環境にも多くの配慮をしています。メルボルンでは多くのカフェが環境問題に取り組んでいますが、ここまでしっかりと取り組みを明記しているカフェはそう多くありません。これも、NPO運営ならではという感じがします。

メルボルンに来て気付いたのが、多くのカフェが「コーヒーを売る」だけにとどまらないこと。商品を買うというのはつまり消費者の選択なわけですが、その選択基準に、商品の付加価値や社会への影響という点が含まれる時代になってきているのだな、と感じます。ただ安く便利、もしくはオシャレなだけでは、ものが溢れている中でファンを獲得するのは難しいのだと思います。
「コーヒーにこだわりあり」と言った場合、どのようなこだわりがあるのか。それが社会的にどういう影響があるのか。カフェという人が集まる場を、社会の中でどのように位置づけるのか。そういったことに真剣な人たちがつくるものが私は好きですし、自分のできる範囲でそういったものをなるべく選んで関わっていきたいと考えています。