Mateship〜助け合いの精神〜

冬が終わったな〜と思った瞬間、春を通り越してすっかり夏真っ盛り!のゴールドコーストです。

IMG_2539
年間通して野外イベントはありますが、これからさらに外でのイベントが楽しくなる季節となってきました!

さて先日、自宅の近くで1晩限りの野外フードマーケットのイベントが行われていました。ハンバーガーやタコス、ピザ、BBQリブなど様々な種類のフードトラック(屋台のこと)が近所の公園に集結し、かなり賑わっていたので私も参戦することに。オーストラリアは土地が広くて人口が少ないので日本のような人ごみに遭遇することがあまりないのですが、この日は1晩限定のイベントとあって、「ゴールドコーストってこんなに人住んでたんだ?!」とびっくりするぐらいの大盛況だったのです。

IMG_2424
まずはSlovaki(スロバキ)というギリシャの屋台料理に並び・・・40分待って、やっと食べ物をゲット。
IMG_2423
その後ビザとBBQリブのお店に並び初めましたが、長蛇の列です。(ただこのビザが一番列が短かったんですよ・・・)
リブ食べたさに待つこと約1時間!やっとレジにたどり着いてリブを頼もうとしたら、レジのおばちゃんに「もうリブは売り切れよ〜」と言われ、ガーーーン・・・

日本だったら売り切れたときはさっと張り紙を貼るなどしてくれると思うのですが、多分おばちゃんもこんなに沢山の行列をさばいたことがないんでしょう、かなり焦っている様子でした。

こんな時に「仕方ないわ〜」と流せるようになったのは、オーストラリアに慣れてきた証拠でしょうか。代わりピザを注文して待っていたのですが、ピザ焼きも結構スローだったので、前にかなりの人がピザを待っています。

この時点で夜7時。イベント終了の8時30分まであと1時間半です。ただ周りを見渡すと、すでに売り切れで店じまいを始めているところもありました。なんともオーストラリアらしい・・・

他の人と一緒にレジの後ろで立ってピザを待っていると、いきなりおばちゃんがレジの中を見てさらに焦り始めます。そして次注文待ちをしている人に、こう言い放ちます。

「ごめん・・・もう小銭がないんだけど、あなた小銭で払える?」

私は心の中で「えーーー!」と叫びました。高校1年生から大学卒業するまでアルバイトでレジを打って来た身としては、忙しくなる時は小銭のストックは多めに用意し、それでも小銭が少なくなると銀行の両替へ走るか、週末の場合はかなり早い段階から「100円玉が不足しております」の札を出してお客様に協力を仰ぐことを叩き込まれているのでびっくりです。

そんな、いきなり「もうないのよ」って、、、、、きっとこんなに混雑することを予想してなかったのだと思いますが、せめてもうちょっと早く気づいてよーーーー!!!!

そしてそんな時にオーダーしようとしていた彼の手には、しっかり50ドル札が握られていました。こ、小銭無いのね・・・

ただこの彼はおばちゃんを責めることもなく、その場を立ち去ることもなく、小銭のおつりが出ないように注文を始めました。
「ピザ2枚とコーラだとおつりだせる?無理?じゃあもう1枚このピザを足したらどうかな?」と・・・・

1人で絶対その量食べきれないでしょ?!という量を頼んだ男性は、それでも合計金額が上手く行かず、「他のお店で違うものを買って、お金を細かくして戻ってきます」と言って注文だけしてその場を立ち去っていきました。
いい人すぎる・・・

その後オーダーを受ける度に小銭がないことを謝るおばちゃん。やはり中には「だったらいいわ」とツンッと去っていく人も居て、なんだかちょっと見ていて可哀想になってしまいました。
私の隣でピザを待っていた背の高いスキンヘッドの強面おじさんも同じことを思ったのか、すっとその場を立ち去ります。

そして、数分後ふらっと戻ってきた強面おじさんが、おばちゃんにあるものを差し出します。

なんとそれは、50ドル分の小銭!

彼は自分のお金を資金とし、店じまいをしているお店に声をかけ、小銭をトレードして周り、50ドル分集めて戻ってきたのです!
もちろん彼とおばちゃんは全く面識がないので、純粋な人助けです。

おばちゃんはとっても感動し、「あなたみたいに人助けを行動に出せる人は、本当に勇気のある人だと思うわ、ありがとう!」と半分涙ぐみながら、50ドル札と交換をしていました。

その光景を見て、改めてオーストラリア人の気質、Mateshipを感じさせられました。
Mateshipとはオーストラリア英語で"支え合い、助け合いの精神"のことをいいます。(元々は世界大戦中に負傷した戦士が助け合うところから語源が来ています)

日本はお客様に迷惑をかけないように「こういう時はこうする」という様々なサービスマニュアルがあって、とても素晴らしい。そういった細やかな気遣いはオーストラリアにはなかなかありません。
でもマニュアルがなくても成り立っているのは、立場なんて関係ない、困ったときは助け合うんだという精神があるからなんだと思います。

留学をすることで、日本では決して出会うことのない価値観に触れることが出来るのは、かけがえのない財産ですね、

そして、オーストラリアに留学する方はMateshipにより現地の人に助けられることもあると思います。なので留学生活で英語や生活力を身につける中で、ぜひ困っている人を見つけたら、英語で人助けをしてみてください!

関川 祐利弥 / Yuriya Sekikawa

【育休中/2024年12月ごろ復帰予定です】豪政府認定教育エージェントカウンセラー(QEAC登録番号 I094)。ゴールドコースト在住。北海道出身。中高時代、海外の学園ドラマの影響を受け「私もあんな生活がしてみたい!」と16歳でアメリカへ交換留学。ところが現実は理想とは異なり、公共交通機関一切なしのド田舎でのサバイバル生活。1年後、人として、また体型もひと回り成長して帰国。その後、日本の大学を卒業。人材コンサルティング会社勤務を経て、留学業界へ転職。…をしたつもりが、勤務支店が本社に吸収され職を失う。しかしピンチの時には、過去の留学で培ったサバイバル精神が役立つもの。「これは、もう1度海外へ行けということか!」とポジティブ思考で南国オーストラリアへ。現在は、ビーチから徒歩3分のゴールドコーストオフィスで留学カウンセリングと現地サポートを行う。このカウンセラーに質問する