GrossとGloss

日本人にとって「お米」は欠かせない主食ですが、日本のように高性能の炊飯器などはこちらで手に入れるのは難しく、売られている炊飯器と言っても、炊飯、保温機能のみ!といういたって旧式、良く言えばシンプルです。

オーストラリアでお米を炊くとすると、

・お鍋で炊く
・レンジで炊ける容器を使う
・炊飯と保温機能のみ、という旧式の炊飯器で炊く

がメインの方法で、多くの人たちが鍋炊きをするのではないでしょうか。
(日本にいる時から、お鍋で美味しいご飯が炊けるように練習してくると良いですよ)

お米の種類もタイ米や、インドカレー等でよく使われるバスマティライスなどの長粒種のLong Grainなどから、日本のお米、短粒種に近いMedium Grainなどいろいろと売られています。

オーストラリアではお米を食す、という習慣はあるものの、「炊く」のではなくて「茹でる」という感覚が近いです。
お米の袋の裏に、作り方の表記がありますがたっぷりのお湯で、お米を茹でる方式。
この作り方だと、出来上がりは「パラパラ」「サラサラ」の食感になります。

私がホームステイをしてたとき、ホストマザーと一緒に夕食の準備をしていて、ライスを作るようにお願いされました。
わたしはもちろん、「日本式」で「お米は炊く」という認識だったので、まず、お米を研いで、お米に対して同量のお水を入れて。。。とお米を炊きました。

出来上がったら、それはもう「ピカピカ」「真っ白」「ふっくら」「もちもち」とした感じで、まさに日本の白いご飯!

そこで、ホストマザーが「ライス出来たのね、作ってくれてありがとう」の一言の後に私の炊いたお米を見て、一言・・・・・「Oh, Gross!!!」

あ、つやつやのお米だから、「Gloss!!!」と言ってるのね、きっと。
ボキャブラリーもその当時はあまり無い私、「Gross」と聞いて、リップグロスの「Gloss」を連想したのです。

でも、ホストの顔をみると、明らかに「ツヤツヤのお米」で喜んでいる表情ではないのです。

後で辞書で調べてみると、「Gross」は、気持ち悪いという、意味の単語。
つやつやの白いご飯をみて、喜んでる!と思った私の全くの勘違い!!!でした。

ホストマザーにしてみたら、今までお米は「茹でる方式」での調理だったので、日本のように炊きあがりが「もちっとした」お米は初体験だったのです。
パラパラしたライスを想像したホストマザーにとって、出来上がりの見た目で最初はびっくりしたようです。

「Gross」と「Gloss」、日本人が苦手とする「R」と「L」。

ホームステイを経験する事で、今となっては笑い話になる思い出をたくさんつくることが出来ました!
ホストとの毎日のコミュニケーションで身を以て英語を学べる事、そしてオーストラリアならではの食習慣、生活習慣を学べるのがホームステイ。

もちろん、他人のお宅に滞在させてもらうので、気を使う事も当然あります。
最初は英語でうまく気持ちを伝えられず、部屋にこもりがちになってしまったり、寂しい事もあるかもしれません。

それでも頑張って英語を話して、ホストと分かり合えたとき、夕食など日々の団らんを通じて楽しい時間を共有出来ると、どんどん英語を話すのが楽しくなる!というようにプラスの方向に進んでいきます!

滞在方法で「ホームステイをしようかな・・・」と迷われていたら、チャレンジして下さい!


最近、私は白米ではなく、玄米、Brown Riceにしています。
スーパーでも普通に買う事が出来ますよ。

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大越 麻結 / Mayu Okoshi

オーストラリア、シドニー在住。豪政府認定教育エージェントカウンセラー(QEAC登録番号 G175)。高校2年の時に、ノースシドニーのカソリック系女子校へ2週間の短期留学。当時、Appleという単語すら聞き取れなかった私を温かく迎えてくれたホストファミリーとの出会いを通じ、またオーストラリアへ来る事を心に決める。その後、アパレル業界勤務、実家家業を経て、2002年ワーキングホリデービザで渡豪。1年の滞在が終わりに近づく頃、何かを得てから帰国したいと考え、専門学校へ進学。Diploma of Public Relationsを修了する。留学業界との出会いはワーホリ時代に遡る。その後、英語学校スタッフとしての勤務、オーストラリア留学センターシドニーオフィスで12年の勤務を経て東京オフィスへ異動。2021年から再びシドニーオフィス勤務。このカウンセラーに質問する