オージー名物?席譲り合い合戦

私は毎日バスと路面電車を使って通勤しています。ゴールドコーストでは公共交通機関が人でぎゅうぎゅう詰めになることはあまりないのですが、ピーク時は席が全て埋まり、車内に数人立つ場合もあります。(日本だとこれが当たり前だと思うのですが、ゴールドコーストでは「激混みレベル」となります)

そんな時、お年寄りや妊婦さん・子供・ベビーカーを押した方が乗ってくることがあるのですが、ここで面白い光景が。
対象者が乗り込んだ瞬間、モーゼの十戒のように人混みが真っ二つに割れ、道が作られます。
そして複数の人が席を立ちあがり、「ここに座って!」「こっちの席も空いているわよ!」という、席の譲り合い合戦が始まるのです。

席を譲る側の割合としては成人男性が多いように見受けられますが、女性やちょっと年配の方、さらに「あなたは席を譲られる側なのでは・・・?」というかなりご年配のツワモノまで。
席を譲ってもらう方はお礼をしてその席に座り、車内にはハッピーな空気が流れます。(大体そこからおしゃべりが始まる)

席を譲る対象も広く、「女性」というだけで席を譲られることも。実際に私も何度か席を譲られたことがあります。(もしくは太っていてお腹が出てて妊婦さんに見えたか・・・?)一度、年配の男性に席を譲られ「すぐに降りるので大丈夫です」と断ったのですが、「バスの席には女性が優先して座るべきです」と言われ、席を立ち前の方へ消えてしまいました・・・。

また先日ラグビー観戦に行った時。このようなイベントの時だけは電車が混むので、車内には人がたくさん。(それでも日本の満員電車からはほど遠いですけど。。。)
私&友人は早めに乗ったので席に座っていたのですが、老夫婦とお孫さんらしきグループが乗ってきたので、立ち上がって席を譲りました。
すると近くにいた数名も立ちあがり「席足りる?大丈夫?」と立ち上がってくれたのですが、あいにく私たちの席で事足りました。すると、「じゃあ、あなた座りなさい!」と、ほぼ強引に私が座らせられそうになりました(笑)
「1駅で降りるので・・・」と遠慮しましたが、席を譲れれば誰でも良いのか?!と思ってしまうくらい、席を譲ることに対して情熱を持っている、ゴールドコーストのオージーたち。

日本とは人口も乗車率も違うので比較は難しいですが、こういった微笑ましい光景はオーストラリアにいるほうが頻繁にみられるような気がします。
全然時間通りに来ないオーストラリアの公共交通機関には泣かされることもありますが、心優しいオージーに囲まれながら、毎日楽しく通勤しています♪

関川 祐利弥 / Yuriya Sekikawa

豪政府認定教育エージェントカウンセラー(QEAC登録番号 I094)。ゴールドコースト在住。北海道出身。中高時代、海外の学園ドラマの影響を受け「私もあんな生活がしてみたい!」と16歳でアメリカへ交換留学。ところが現実は理想とは異なり、公共交通機関一切なしのド田舎でのサバイバル生活。1年後、人として、また体型もひと回り成長して帰国。その後、日本の大学を卒業。人材コンサルティング会社勤務を経て、留学業界へ転職。…をしたつもりが、勤務支店が本社に吸収され職を失う。しかしピンチの時には、過去の留学で培ったサバイバル精神が役立つもの。「これは、もう1度海外へ行けということか!」とポジティブ思考で南国オーストラリアへ。現在は、ビーチから徒歩3分のゴールドコーストオフィスで留学カウンセリングと現地サポートを行う。このカウンセラーに質問する