オーストラリアのファーム生活を振り返る-日々の生活編-

前回の記事では1年間のワーキングホリデービザをもう1年延長するために「セカンドワーキングホリデービザ」を取得するため挑戦したファームジョブの仕事について紹介しました。

【記事】セカンドワーキングホリデーとは?
【ブログ】オーストラリアのファーム生活を振り返る-仕事編-

農業をするのも、田舎暮らしも初体験。“ファームでの生活って実際どんななんだろう!?”行く前にすごく思ったことでした。
特にファームジョブを経験していた語学学校の友人たちに話を聞くと、”早起きが辛い””仕事が大変”と口を揃えて言うのですから身構えてもいました。

早朝から農場で働き、昼過ぎに仕事が終わる生活…そして田舎生活ってどんなでしょうか?今回は88日間を振り返り、日々の生活や良かった点について、私のケースをシェアしてみようと思います。


住んでいたところ


スタンソープ(Stanthorpe)


ブリスベンから3時間ほど車で内陸に入った場所。クイーンズランドでも標高が高く一番気温が低いと言われています。
唯一のシンボル郵便局の時計塔と、メインのストリートが1本あるだけのこぢんまりとした街です。でも生活に必要な最低限のものは揃いますし、多くを望まなければ不便はしません。


家 (家賃/週100ドル)
6部屋ある国籍ミックスシェアハウス。ボロボロですし、しょっちゅう停電もします。笑
設備: 共同キッチン、リビング、トイレ2、シャワー2、Wi-fi、テレビ、テニスコート(バスケゴール/フットサルゴール付き)

家の周りは広野と畑と林!庭をさんぽすると30分かかります。
毎日野生のカンガルーも遊びに来ます。


シェアメイトは1番多い時で、15名。
シェアメイト国籍:オーストラリア、イギリス、イタリア、フランス、ベルギー、香港、日本

※シェアハウスの他に、キャラバンパークやロッジを借りる方法などがあるようです。


フリータイムの過ごし方


おしゃべり
今日あったこと、他愛ないこと、今までのことなんでも話していました。色んな国の人がいたので、色んな国の言葉を覚えましたし、いろんなアクセントのある英語に触れることができました。身近な事柄からグローバルな話題まで様々なことがトピックに上がります。
料理/お菓子作り
他の国の料理やお菓子の作り方を教えてもらったり、ディナーを一緒に作ってシェアしたり、パーティーを開くことが多かったです。完全自炊ですので仕事用のお弁当も毎日準備していましたよ。
テニス
みんなビギナーやアマチュアですが、見かけだけは国際大会のようになります。


映画鑑賞会
天気の悪い日にはみんなで映画を観ます。英語字幕をつけてくれていました。
ギターやハーモニカのライブ
音楽をする人が多かったので、毎日即興でライブが始まるので楽しかったです。
買い出し
街に唯一のウールワースは街の人々の娯楽と化しています。小さな街なのでよく見かける顔がどんどん増えていくのも面白いところ。小売店では顔なじみになれるのが嬉しいところ。
プール
市民プールは安い!$4で入れるので良く行っていました。
森へさんぽ
林から森へ移動するようなものなのですが笑。自然の中にいるのはやっぱり気持ちがいい!


休みの日には色んな場所に遊びにでかけていました。
国立公園
ギラウィーン国立公園は世界で2番目に大きい花崗岩の一枚岩が!急斜面の岩を登ると絶景!
ローカルフェスティバル
近隣街へ散策
川でバーベキュー
街ののバーにおでかけ
タクシーで外食ナイトツアー

林や森から街に抜ける道はまるでサファリパーク


1週間ほど期間中休みを取ってバイロンベイへ旅行にも行きました。


何もないように見えて毎日何かとやることを見つけ、たくさんの思い出ができましたよ。


語学力について

「ファームに行くと語学力が下がる」という話をよく聞きます。
*日本人の多い所に行ってしまい、日本語ばかりの生活をしてしまう。
*英語が第二言語の外国人がファームで働いているので、ネイティブ環境から遠ざかってしまう。

しかし、自分の選ぶ職場や家のチョイスでこれは改善できます。

職場や家にはローカルの人と、ヨーロッパ出身のワーホリメイカー(イギリス人等)が多かったのでネイティブ環境から離れることはありませんでした。むしろ学校では習わない、実際の会話で使われる英語を毎日聞くことができました。
一緒に工場内の仕事をしていた同僚7名の国籍:オーストラリア3名、イギリス2名、イタリア1名、 台湾1名
長い時間を生活、仕事をしながら一緒に過ごすので、同僚や友人と気兼ねなく話す英語に関してはファーム期間中でさらに伸びたと思います。


環境をしっかり選ぶことはとても大事だと感じます。日本語のサイトで得られるファーム情報には日本人も多く集まると思いますので、是非語学力も下げたくない!という人は英語のサイトやご友人からしかり情報を集めてみてください!


異文化を楽しむ気持ちが養われる

色んな文化、考えの人がごっちゃごちゃに住んでいるので、毎日ありえないようなことが起きます。
リビングやキッチンはぐっちゃぐちゃ、シェアメイトの爆音音楽…
最初は「片付けろよ!」と腹を立てたりすることもありましたが、”でも今自分がいるのはオーストラリアだし。”と寛容になってきました。こんな経験することもないし、楽しんじゃいました。
どうしても嫌だなと思っていることもちゃんと話して解決!『キッチン片付けようキャンペーン』は(だいたい)成功しましたよ。どんな環境でもピリピリせず、楽しんだもの勝ちだと思います。


ファーム生活独特の、ゆったり時間

2時半には仕事が終わり、寝るまで8時間のフリータイムが続く毎日。おまけに雨の日は農作業はおやすみになります。そんなゆったり時間は、今までなかなかできなかったことをさせてくれました

趣味の時間が多く持てる
私は絵を描くことが趣味なのですが、絵を描くことが大好きな同じ趣味を持つシェアメイトが何人もいたので、「誰かと一緒に描く楽しさ」にも気づけました。新しい発見!! :)

人の趣味が移った
料理とお菓子作りが大好きでプロ級に上手なシェアメイトで親友のルアナ。最初は私も見ているだけでしたが、だんだん仲良くなって一緒に作るようになりました。オーストラリアの食材であれよあれよと名作を生み出すルアナの影響を受け、その後私もお菓子作りの習慣が今でも続いています♪

新しい趣味ができた!
なかなか時間がないと、新しいことに挑戦してみる気持ちにならなかったりします。偶然にもシェアメイトはミュージシャンが多かったのですが、言葉が100%通じなくても音楽の中で完全に理解し合ってたりする姿が良いなあと思いました。なので、以前から気になっていた、持ち運びにもグッドサイズのウクレレにチャレンジ!街の小さな楽器屋で購入し、今も練習しています。


趣味は自分の時間を豊かにすると思うので、そんな時間を多く持てるのは良いことだと思います。

考える時間
日本で忙しく働いていた時は日々に追われ、なかなか「自分と見つめ合う」「将来のことを考える」時間を作らなかった(というか、敢えて避けていた?)気がしますが、なにせ時間はふんだんに。オーストラリアでのこれからの過ごし方、そして日本に帰ってからのこと、自分のやりたいことや夢…いろんな事を考えたり紙に書いたりする時間ができました。
でも、自分の人生を充実させるために時に時間をかけて考えてみる事って大事だなと改めて思いました。


国籍を越えた親友、仲間ができた!

イタリア人の女の子と仕事も家でも一緒でした。4ヵ月一緒に暮らす中で支え合い、ふざけ合い、喜怒哀楽一緒に共にするうちに絆が深まりました。今でも都市は違いますが毎日メッセージをやりとりしています。

出逢った仲間との別れも多いので寂しいのですが、また会う約束をして別れます。


でもまた私が再びメルボルンに帰る道中(オーストラリア東海岸)で再会できた友人や、こちらに戻ってきてからも、他都市から遊びに来てくれた仲間もいました。兄弟姉妹のように思える人たちが世界中にいるなんて、なんて面白いんでしょう。そんな出逢いがあったこともとても嬉しいことでした。


オーストラリアにいることのできる、限りあるの時間の中の4ヵ月は長いです。せっかくの時間ですので無為に過ごすことはしたくありませんでした。
そんな不安もあったのですが、4ヵ月間、宝物のような良い時間を過ごすことができました!

周りの人たちとコミュニケーションを取り、毎日何もないところから楽しいことを一緒に作り出しました。もちろん、自分もどんなことでも楽しもうとする気持ちを持つように心がけていましたよ♪

ただ過ごすだけには長い、正直しんどいし、毎日同じような生活が続きがちな88日ののんびりファーム生活‥
これからセカンドホリデービザ取得のためにファームへ行くのを検討されている方は、せっかくの時間を使っていくのですから、是非素敵な経験をしに行ってくださいね。
良い環境を選んで、自分もオープンに様々な違いを楽しんで、たくさん自分のことを考える充実した時間にしてみてください!

小林 芽衣 / Kobayashi Mei

「自分のやりたいことを後悔しないようにやろう。」

友人とアテネに飛ぶということだけを決め、世界横断の旅にバックパックを背負い飛び出し、そのままオーストラリア、メルボルンへワーキングホリデーへ。

人の温かさ、自然にときめき、メルボルンでは大好きなアートとコーヒーに囲まれ、毎日何をしようかとワクワクしながら過ごしていました。

語学学校にてケンブリッジ検定試験にチャレンジ、セカンドビザ取得のため多国籍な仲間たちと一緒にファームジョブ。その後オーストラリアを1周し、各都市の魅力を体感しました。


現在はブリスベンオフィスにて豪政府認定教育エージェントカウンセラー(QEAC登録No.S618)としてみなさんのサポートをしています。

昨年はTAFE Queenslandにてずっと勉強したかったビジュアルアートを学びました。


世界中から集まる人たちと、日本とはまったく違う環境での生活。きっと自分の”意外な面”を発見できます。きっとその自分は”前より成長した自分”。

そんな自分を見てみませんか?

みなさんにも素敵な経験をしていただけるよう、ワーホリ・留学実体験を踏まえ有用な情報をお伝えしていきます!このカウンセラーに質問する