言語は文化だ

私は最近netflixで日本のアニメを英語吹き替えで観ることにハマっているのですが、これが実はなかなか英語の勉強になります。大抵はすでに日本語で鑑賞済みなりコミックを読了済みで、大まかなストーリーラインや台詞回しが判っているものを選びます。なぜかというと、日本語の会話がどのような英語に訳されたのかを知りたいからです。

映画やテレビを見ながら英語を勉強する方法には、英語レベルごとに「英語メディアを日本語字幕で観る」「英語メディアを英語字幕付きで観る」「英語メディアを字幕なしで観る」などの段階があると思うのですが、「日本語メディアを英語吹き替えで観る」のはそれらとはまた違う頭の使い方ができ楽しみの幅が広がります。
言語や翻訳、会話の流れというのはとてもおもしろくて、文脈を抜きにしては成り立ちません。言葉をそのまま辞書的に訳しても意味が通じないことがあるし、文化背景や文脈を知らないと、なぜ登場人物がその動きをしたのか理解できなかったり(もしくはなんの意味も汲み取れずスルーしてしまったり)します。

あるアニメで、キャラクターの一人が試験を前にして緊張した面持ちで手に人という文字を書いて飲み込む仕草をする場面がありました。セリフも、「人、人、人...」とつぶやいています。これが英語吹き替えになった時、そのまま'person, person, person...'となっていたのですが、これは「緊張したときに手のひらに人という字を書いて飲み込むといい」という文化背景を知らないと(とは言っても近年実際にやっている人を見る機会はほぼないですが...)なんのこっちゃわからないですよね。

こういう場面がそれこそ星の数ほどあって、それらを注意深く観ながら自分だったらどう訳すだろう?なんて考えるのは楽しく、英語のトレーニングにもなり、言語を勉強することは文化を学ぶことなんだなあと改めて思うのでした。

渡辺 麻里菜 / Marina Watanabe

メルボルンに学生ビザで到着したのが2016年末。その後1年間語学学校へ通い、現在はTAFEに通いながらメルボルンで皆様のサポートをさせて頂いております。

期待に胸を膨らませて新しい環境に臨んだり、または不安でいっぱいになったり、留学中は良いことも悪いこともたくさん起こります。しかし全てをチャンスと思って、楽しむ気持ちで色々チャレンジしてみてください!そのお手伝いを私達でさせていただけたら嬉しいです。

※メルボルンオフィスアシスタントとして2018年4月から2019年8月まで勤務(ブログはその当時の内容となっています)このカウンセラーに質問する