今日のブログは個人的な日記のようかもしれませんが、お付き合いいただけると嬉しいです。
私には”いきつけのカフェ”があります。家から徒歩1分、角っこにあり、近所のひとたちが集まるような飾らない、「地元のカフェ」です。
週に3回、ほぼ毎日行くようなときもあります。
なぜこんなに行くのか。このカフェが好きな理由はたくさんあって、下記のブログでも書いているのですが、シンプルにコーヒーがおいしいというのが最もかもしれません。
スイッチの場所がわかるかも?
▶やる気スイッチを入れるおまじない
▶やる気スイッチを入れるおまじない
このカフェには格別においしいカプチーノを淹れてくれるクリスというバリスタがいます。
私はカフェ好きなので、今まで色んなお店で沢山のカプチーノをオーダーしてきましたが、彼が作るのが一番美味しいと思っています。
同じ豆・マシンを使っていても、淹れる人によってコーヒーの味や質が変わるというのはクリスと他の人が作ったコーヒーを飲み比べるようになって改めて分かったことです。
フォーム(泡)がしっかりしてて、厚くて、その下のコーヒーの温度も絶妙で、ミルクの甘味がちゃんとあって、ココアがたっぷりめで好み。そしてラテアートも美しい!!(しかも時間がたってもフォームが崩れない!!)
一口飲んだ瞬間、身体中で「ほっ」とするんですよね。
なかなかこの朝の「ほっ」は他に変えがたい感覚です。
だからこそクリスが店にいる日は、美味しいカプチーノで朝が格段にスペシャルになるのでラッキー!といつも思っていました。
‥私はカフェで、いつも読んだり書いたりPCに向かったり、何かしらしています。
何かしながら彼のカプチーノを飲み続け、2年が経ちます。
彼は寡黙で一見ムスッとしてるように見えるので、最初は全くしゃべらなかったし、名前も一年以上知りませんでした。
でもよくお店に行くようになって、顔を出すと”おはよう、カプチーノでいい?”っておいしいカプチーノを持ってきてくれるようになりました。
だんだんにっこりしてくれるようになって、私の名前を覚えてくれたり(何故かメイではなく、Ms. コバヤシと呼ばれているw)少し会話するようになりしました。
怖そうに見えて、実は犬や子供を見る時の顔がすごく柔らかくなるのを知ったり…
店が暇な時はクリスもテラス席に座って何かしています。特に話さないけど共通の空間に長く一緒にいた気がします。
※お店が暇で休憩中のご様子
いつのまにか、朝クリスに会うとホーム感を感じるというか、ほっとするようになりました。勝手かもしれないけど、色々やってるのをず〜っと見守ってくれていた気さえします。
晴れでも雨でも、風がある日も
夏がだんだん終わって冬になり、季節が変わってまた夏がきて。
言葉にはなかなか言い表わせないのですが、2年間の中で徐々に徐々に、言葉以外の色んなことで彼を知りました。
今朝クリスがいつものように、スペシャル「ほっ」のカプチーノをサーブしてくれてしばらくした後、めずらしく改まった様子でやってきました。
「Ms.コバヤシに伝えなければいけないことがある。」
「あら、なーに。」
「実は明日で僕はここのカフェ最後なんだ。」
「え!!!!何で!?ほんとに!?」
「どうしてもそうしなきゃいけなくて。これから君のコーヒーを作れなくなるのを本当に寂しく思う」
「あなたのコーヒーをいつも楽しみにしていたから本当に寂しい(TT)いつも私の朝をスペシャルにしてくれていました。こんなにおいしいカプチーノをいつもどうもありがとう。」
2年間、自分の当たり前になりすぎててちゃんと伝えていなかったけれど、今までの感謝の気持ちを改めて伝えることができ、話しました。
彼は美味しいコーヒーを作る。
私はそのコーヒーを時間をかけて楽しむ。
それ以上に何か絆のようなものがあったように思います。それはここに暮らして、時間をかけて培ったものだと思います。
あと、当たり前と思っていることも、いつの日か当たり前じゃなくなる日が当然あるということにも改めて気づいた朝でした。
だからこそ日々の思い、感謝の気持ちだったり、幸せに気づいたら、後悔しないようにその場で伝えたいなと思った出来事でもありました。