オーストラリアンフード

お客様からよく頂く質問に、『オーストラリアでは何が主食ですか?』や、『日本食があるように、オーストラリアの食べ物ってなんですか?』という質問を頂くことがあります。

日本食というと、海外ではまずお寿司、お刺身。その他は天ぷらやうどん、ラーメンなどが人気ですし、知名度もありますね。最近では、たこ焼きや焼き魚を好む外国人の方もいらっしゃいます。では、オーストラリアの食べ物ってなんでしょう?

↑パースで人気のタイレストラン、Long Chim


◆オーストラリアは移民の国です

オーストラリアの街を歩いているとすぐにわかりますが、肌の黒い人、白い人、黄色い人、様々な人種の人が生活をしています。見た目だけではどの国から来た人か、わかりません。見た目がアジア人の方でも、生まれも育ちもオーストラリアの場合がありますし、見た目が白人のような方でも、ヨーロッパから来た方なのか、オーストラリア人なのか、全く見た目だけではわかりません。

私の家の隣のおじさんも、見た目は完全にオーストラリア人、話ぶりもオーストラリア人という人がいますが、小さい頃にオーストラリア人のご両親にともなって南アフリカへ行き、本人も今は鉱山ビジネスを南アフリカでやっていて、オーストラリアとを行き来しているというバックグラウンドですが、果たしてこの方はオーストラリア人と呼ぶべきなのか、南アフリカ人なのか・・・わかりません。英語は南アフリカなまりがあるそうです。(ちなみに私は全くわかりませんでした・・・)

↑パースで人気のチリマッスル(ムール貝)


◆食べ物がすでにインターナショナル

ですから、オーストラリアに住んでいる人達は、それぞれの文化や習慣を持ち、お互いを尊重しながら生活をしています。食べ物も、インド系の方はカレーをよく食べる方が多いかもしれませんし、アジア系の方はヌードルやお米をよく食べ、イタリア系の方はパスタをよく食べるかもしれません。

でも、そうかもしれないと思うだけで、どのようなバックグラウンドで育ったか、どのような物を食べて育ったかは、国籍だけでは判断はできません。

↑オーストラリア名物、イギリス発祥フィッシュ&チップス


◆留学生活は毎日が発見

そのような中で生活をしていると、今まで常識だったことがそうじゃないと感じるようになるし、今までに考えつかなかったような事が思わぬ視点から見つかるかもしれません。日本で考えていた常識とは、日本を一歩でると常識ではない事もあるかもしれません。

でも、そういう事が留学生活では一番刺激的で、面白い事なんです。

例えば、この間スーパーに行った時にスープストックを見て、驚愕しました。チャイニーズ、イタリアン、マレーシアン、モロッカン、スパニッシュ、アジアン、その他ベジタリアンなどなど。スープストックがインターナショナルです。日本のように、あごだし、かつおだし、昆布だしとはちょっと違いますよね。あと必ずスーパーには、インターナショナルフードコーナーがあり、日本のお醤油、インドのギー(バター)や、メキシコのトルティーヤ、タイのライスヌードルなど、様々な国の食材が売られており、国境はありません。


ですから、オーストラリアンフードという物は、インド料理であり、ベトナム料理であり、イギリス料理でもあります。ひょっとすると日本料理もオーストラリアンフードなのかもしれません。様々な国の文化がミックスされたオーストラリア文化。このような環境で毎日過ごし、学校で様々な国から来た友人と語り合う。そういう事は、留学に行ってみないと体験できないことだと思います。みなさんもぜひ、留学生活で貴重な体験をしてくださいね。

辻井 麻衣 / Mai Tsujii

外国語大学を卒業後、さらに生きた英語を学ぶため、アメリカでの長期留学を決意。留学先では、机上で学ぶ英語との違い、異文化、価値観の違いなど、毎日が驚きの連続で人生観が変わりました。帰国後は、大手旅行会社、英会話学校勤務を経て、2014年結婚を機にパースへ移住。2019年までパースオフィスで働いていました。