歴史も学べる南オーストラリア州立美術館


こんにちは、アデレード支店の板垣です。

本日は出勤前から用事がありアデレード市内にいたのですが、早く終わって時間が出来たので南オーストラリア州立美術館(Art Gallery of South Australia)に行ってきました。何度行っても飽きないですし、あの落ち着いた雰囲気が大好きです♡

現在はちょうどアボリジナルアートとファッションのイベントが開催されていたので、興味がある方は開催期間中に是非足を運んでみてくださいね!

南オーストラリア州立美術館は、博物館や大学のキャンパスが並ぶノーステラスにあります。営業時間は12月25日以外毎日、午前10時から午後5時までで入場料はなんと無料です!無料だと、今日の私のようにちょっと時間が出来た時など、いつでも立ち寄れちゃいます(^o^)♪




中へ入ると、まず目を引くのがこの馬。「We Are All Fresh」という題名のアートだそうです。私はアート感覚がゼロなので、この馬と題名の関係性がよく分かりませんが、分かる人には分かるのかもしれません...。それにしても大きい。


そして、先月アデレードではアデレードファッションフェスティバルというファッションイベントが開催されました。イベント自体はすでに終了しましたが、美術館には12月10日までアデレード出身のデザイナーさんの作品が展示されています。ネタバレになりますが、写真をどうぞ!


同じドレスでも、普通のブティックに並んでいるのと美術館に並んでいるのとでは、なんだか雰囲気が違いますね。アート×アートで美しさ倍増!といった感じでしょうか。うまく感想を述べることが出来ませんが、とっても綺麗でした。

マネキンに釘がたくさん打ち込まれている作品。私は集合体恐怖症なのでちょっと怖かったです。



ミニチュアアートの作品。恐ろしい風景が描写してありましたが、なんだかひとつだけテイストが全く違うものがありました。このムラサキ色をしたものが何者なのか、気になって仕方ありません。


アボリジナル&トレス海峡諸島先住民のアート作品。




そしてこちらのとても美しい作品。今回美術館を訪れて、私がいちばん綺麗だな〜と思った作品です。

ただただ眺めていたら、知らないオージーのおじさんが「君、このアートが何を表しているか分かる?」と聞いてきたので、正直に「わからないです。何を表しているんですか?」と伺ったら、まさかの衝撃的事実を知ることになりました。

「このアートは原子爆弾を表現しているんだよ」と言われました。日本と原子爆弾なら結びつきますが、オーストラリアと原子爆弾なんてまったく関連しないものだと思っていたので驚きです。

1955年~1963年の間にイギリス政府とオーストラリア政府の合意の元、なんと南オーストラリア州のMaralingaという場所で核実験が行われ、たくさんのアボリジニの方々が被爆されたそうです。

Maralingaはアデレード市から北へ1,174キロ離れた場所にあります。

私は知らなかったのですが、皆さんはご存知でしたか?オーストラリアに来てから1度もこの歴史について聞いたことがありませんでしたし、本当にショックです。オーストラリア人でも、この歴史を知っている方は少ないそうです。

アボリジナルアートのイベントは来年1月28日までの開催です。是非こちらの美しい作品をご覧になってみてください。


今日はたまたま時間が出来たのでふらっと立ち寄った美術館でしたが、最後に衝撃的な歴史を知り、美術館はアートを楽しむだけの場所ではなく、歴史も学べる場所だと思いました。



南オーストラリア州立美術館では様々なイベントが開催され、展示してある作品も変わります。現在開催されているアボリジナルアートとファッション作品のような、無料で鑑賞できるイベントもありますよ!