バラの街とも呼ばれるアデレードでは、今ちょうどバラの季節です。国内一の数を誇るバラ園だけでなく、キレイに手入れされたバラが庭先を飾っている家も多く、通勤中にバスから眺める景色も色鮮やかです。
バラの品種は4万種を超えると言われます。中には都市の名前がついたバラもあるそうなのですが、オーストラリアの都市で初めてバラの名前になったのがアデレードだそうです。その名もCity of Adelaide Rose。アデレード市の北側にあるアデレード・ボタニックガーデンにそのバラがあるということで10月末に見に行ってきました。
125エーカーの広さ(東京ドーム11個分)の園内には様々な気候帯に生息する植物が植えられており、その中にはオーストラリア最古の温室もあります。あまりに広いので、今回はバラ園だけ行こうとでかけたのですが、バラ園に向かって歩いていると、なんだか行列ができている建物があります。
何か分からなかったのですが、ミーハーな私はとりあえず並んでみます。少し進むと「The Corpse Flowerの開花はこちら」の看板。なんだろう?とりあえず、グーグル先生に聞いてみる…ふむふむ。
Corpse Flower(死体花)とは、一説によると世界最大の花で、その強烈な悪臭からそう呼ばれるが、別名はTaitan Arum(日本名:ショクダイオオコンニャク)。スマトラ島にしか原生していない。その開花周期は早くても2年に一度でいつ咲くか分からず、しかも2日間しか咲かない。
つまり、超レアなチャンスに遭遇したわけです。後で調べてみると前回が2016年2月1日。2年9ヶ月振りの開花だったようです。実際にCorpse Flowerを見るまでに20分ほど並びましたが、その間も温室内の植物を眺めたり、ボランティアガイドの方の説明を聞いたり楽しめました。そしていよいよCorpse Flowerとご対面。確かに大きいです。見た目はなんだかトウモロコシ?強烈な悪臭がするということでしたが、匂いはあまり感じませんでした。鼻詰まりかな?でも、他の人も「オウェ~」とか「臭っ!」とか言っている人はいなかったので、そんなに強烈な匂いではなかったかと思います。ただ、近くによって匂いを嗅ごうとしている人には係員の方が「直接ではなく、手で空気を仰いで嗅ぐよう」指導していました。
いよいよお目当てのバラ園へ。広い敷地内に赤、黄色、白、ピンク、オレンジ、紫…様々な色のバラが咲いていました。毎年品評会も開かれているようで、その入賞作品のバラもありました。
私のお気に入りはこのピンクがかったオレンジのバラ。
さて、お目当てのCity of Adelaide Roseはどこかしら?園内をくまなく歩いてようやく見つけました!株は小さいですが、ピンク色のかわいいバラです。
まだまだ広い園内はまわれていないし、四季折々いろいろな植物が楽しめるようなので、また行ってみたいと思います。一部の品種は開花のピークを越えているようですが、バラの季節ももう少し続くようなので、みなさんもお天気のいい日に散歩に行ってみてはどうですか?
アデレード・ボタニックガーデンはノース・テラスからすぐのところにあり、入場料無料です。