

というのも、サイクロンの多くはオーストラリアの北部(ダーウィンやケアンズなどの熱帯雨林気候のエリア)を通過するため、本来は南に移動することがありません。今回のように南に進み、しかもブリスベンやゴールドコーストといった亜熱帯地域に上陸することは非常に珍しいことでした。
ですが、この51年ぶりのサイクロンが、来年は来ないとは限りません。それも含め、自然の脅威に対しては、留学中も被害を最小限に抑えるために、こまめに気象情報を確認し、適切な防災対策を取ることが重要です。
今回は いざというときに確認&準備するべき内容をまとめてみました。
正確な情報の入手
とにかく、災害時に必要なのは正しい情報を知ることです。あくまでブリスベン近郊での場合となりますが、つねに目を通しておくサービスとしては以下のサイトです。
名称 | 概要 |
---|---|
ブリスベン市議会災害情報サイト |
ブリスベン地区の災害への備え、発生時の対応、避難場所、洪水・サイクロン・火災情報 |
洪水注意マップ |
洪水の際に、どのエリアの被害が大きくなるかを地図で知ることができます。 |
気象庁(Bureau of Meteorology) |
気象警報、レーダー画像、サイクロン・洪水・熱波情報 |
Energex | 電気・停電情報 |
クイーンズランド州政府災害情報サイト | 災害発生情報、避難・支援情報、緊急連絡先 |
クイーンズランド州緊急サービス(SES) | 救助要請、被災者支援、災害対策 |
ABCニュース緊急情報 | 災害発生状況、避難情報、復旧状況 |
ブリスベンタイムズ | 災害情報、被害状況、地域ニュース |
Reddit(Brisbane) | Redditのブリスベンコミュニティー |
X | X(旧Twitter)からも多くの情報が得られます。 |
まずブリスベン地区であればブリスベン市議会災害情報サイトが、最も更新頻度が高く、災害時に最新の情報が更新されます。
また、増水による被害が考えられる場合、Flood Awareness Mapに事前に目を通しておくと、どのエリアの浸水が多くなるかがわかるため、いざというときに動きやすいです。リアルタイムで反映されるものではなく、あくまで今までの災害時のデータを下に作成されていますが、2022年次の増水時の状況を含め、以前のデータも見ることができます。
そして、災害時に困るのはやはり停電。Energexは、現在および予定されている停電情報を提供するオンラインツールです。 このサイトではマップをもとに、地域内で進行中の停電の場所、影響を受けている顧客の数、予想される復旧時間などの詳細情報を確認できます。
個人的には、Reddit(Brisbane)もオススメです。これはブリスベンに関する情報交換やディスカッションを行うオンラインコミュニティで、普段はブリスベンでの最新ニュースや今後のイベントに関する投稿や、 地域の出来事、生活情報、公共交通機関の状況など、さまざまなトピックについてのディスカッションが行われています。
Water reached the bridge across Enoggera Creek in Kelvin Grove at Approx 4am
byu/drparkers inbrisbane
大手のテレビやニュースなどには取り上げられない、地元の洪水や被害状況を共有しています(ちなみにゴールドコーストはこちら)。
その他、Xなどで、 最新情報をリアルタイムで取得するのも有用です。政府機関、自治体、緊急サービス(例:消防、警察、気象機関など)が 公式アカウント を通じて最新情報を発信してくれるので、チェックしておきましょう。また、自分自身で安否の連絡(「私は大丈夫です!」)のような、連絡もXを含め家族に伝えることも重要です。
食料品の確保
災害時は、物流の停滞や買い占めにより、必要な物資が手に入りにくくなることがあります。我が家もCOVID-19の際に、物不足については学んだものの、気がついたときにはスーパーには何も残っていませんでした。水、パン、果物が一時全滅。この日に買えたのは缶詰とパスタくらいでした。。。

✅ 水(水道止まると、ほんと困る)
✅ 非常食(パン、お米、缶詰、乾燥食品、ナッツ、エナジーバーなど)
✅ ティッシュペーパー、ウェットティッシュ、ドライシャンプー(衛生管理のため)
✅ 懐中電灯(スマホでいけます)
✅ モバイルバッテリー(スマホは電気があってこそ)
✅ 救急セット(ばんそうこう、消毒液、常備薬などはあれば良し)
✅ 重要書類のコピー(パスポート、保険証、運転免許証)
✅ 現金(停電時にATMが使えなくなる可能性あるので、小額のみ)
✅ 衣類・毛布・雨具(体が冷えると辛い)
とにかく、水は重要です。1人1日3リットルを目安に最低3日分は確保したいところですが、我が家はこんな感じで水を貯めておきました。


ちなみに、上記コンロは当社関川の私物。ライトも完備されていてるのは流石です!
災害後の支援
クイーンズランド州政府は、被災者向けに様々な財政支援を提供していますが、海外留学生も利用ができるものとして緊急困難支援(Emergency Hardship Assistance)があります。緊急困難支援(Emergency Hardship Assistance)は、食料、衣類、医薬品、一時宿泊に必要な支援を提供するもので、個人は最高180ドル、5人以上の家族は最高900ドルを受け取ることができます。
教育機関の状況を確認
自然災害が発生した場合は、多くの教育機関は臨時休校となります。ただ、その時期や期間は様々ですから、この点は、ご自身が所属する教育機関のWEBサイト等で確認しましょう。例えば、クイーンズランド大学の場合、今回のサイクロン発生時の対応について、以下のWEBサイトで情報を提供していました。

Incident response – Tropical Cyclone Alfred
最新の情報は、常にWEBサイトで確認してください。
また、自然災害が収束した後でも、教育機関の施設に損壊などが生じている場合、すぐに利用可能かどうかは判断が難しいところです。通常は、各学校のスタッフが学校内を確認し、問題がなければその旨をWEBサイトで告知しますので、キャンパスに足を運ぶかどうかの判断を含め、教育機関からの確認連絡を待ちましょう!
焦らず行動を
ブリスベンをふくめ、オーストラリアのどの都市であってもなんらかの自然災害が発生する可能性はあります。この点は日頃から情報収集と備えが重要ですから、紹介したウェブサイトを活用し、万が一に備えましょう。と、外をみたら、いつものブリスベンの風景。雨が続いたので、明日は晴天を期待したいと思います!
