香港からパースへの機内で私の隣に座ったのは、ジーパンに短いトップで飛行機に乗り込んで来た若い女性でした。
彼女は、大きなバッグにテキストブックやプリント、ノートをたくさん持ち込んでいて、飛行機が離陸した途端、すぐに勉強をし始めました。
後ろから座席を激しくキックしてくる子供の話題をきっかけに、雑談をスタートした私達。お互い、何の仕事をしているのかを話したのですが、彼女は韓国人で、 西オーストラリア大学に留学し、今は香港の大学で教えている先生だったのです。ファッションもオーストラリアに生まれの若い女性のようだし、英語がとてもきれいで言われるまで韓国人だとわかりませんでした。(逆に私はすぐに日本人だと当てられてしまいました笑)
彼女曰く、韓国の田舎街の出身で、地元の高校卒業後、西オーストラリア大学(UWA)のBachelor of Commerceを卒業し、職務経験を経て、今は香港の大学で教えているそうです。ファイナンスの勉強が大好きで、暇を見つけては今もファイナンスの勉強をしているそうです。
オーストラリアの大学に留学することについて話していた時に、彼女が言ったことは「私にとってのオーストラリア留学はキャリアの広がり」でした。
自分は韓国の小さな街で育って、西オーストラリア大学のファウンデーションコースに入るまでは、世界がこんなに広いなんて知らなかった。それにオーストラリアに留学をしなかったら、今のように香港で働いていなかったかもしれない。西オーストラリア大学の学位は私を世界に連れて行ってくれた、と話してくれました。
今は香港の大学で教えることも、香港という街も大好きだそう。
少し話した後、彼女はまた勉強に戻り、私はその後しばしこの会話の意味を考えていました。西オーストラリア大学への留学が彼女を連れて行った世界は、果てしなく、限りなく広くて、その可能性、選択肢は無限大に広がっているんだなあと。
パースに住む出産したばかりの親友を手伝うために、やっと取れた6日間の有給を使って香港から渡航するフライト中だったそうです。出産後はどんな料理が体にいいのか、それを親友に作ってあげたいと話す優しい彼女のキャリアがますます世界に羽ばたくように、心から祈っています。