「最近の若者は」

とある若者の投稿記事。
要約するとこんな感じ。

車や時計にも興味ないし、彼女も欲しくないし、ご飯はコンビニで十分。
ネットがつながればそれで満足。
働いてもお金も貯まらないし、日本はもう嫌。
そして、そういう社会をつくったのは「最近の若者は」と言っているおっさんたち。
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まぁ、なんと「現代の若者」文脈で語られることを凝縮したご意見。

もうすぐ31歳の自分なので、もう若者の部類には入らないけれども、私もそれほど高級品には興味無し。物に関しては、そこそこ使えればまあよかろう、といった感覚。車を運転するのは好きなので、高級品を買うなら、レンタカーでも借りて旅行に行きたい。

ただ、高級品に興味はないと言っても、TPOはわきまえますよ。

以前、自動車関係の仕事をしていたことがあるのですが、実は車そのものには興味はなく。。。(・・*)ゞ

当時(リーマンショック前)は、輸出は伸びていたけど、日本の販売台数は減少傾向。部長世代の方々には「坂本、車買えよ。俺の若い頃は車がないとデートもできなかったぞ」と言われたけど、東京勤務だった私としては必要性を全く感じず。

ってか、部長、車なくてもデートできますからねヽ(´o`;

でも、恋愛に消極的と言われているこの時代、車の必要性はますます低下しているのかな、とも思ったり。

リクルートブライダルの調査によると、20代~30代の独身男女2000人に調査を行ったところ、約70%が「いない」となったそう。さらに70%のうち、恋人が欲しいかどうか、という質問に対しては、欲しくないが約20%、どちらともいえないが約23%という結果。これをどう読み取るかは人それぞれだと思うけど、個人的には、恋愛に消極的なのかな、と感じる。

話はそれましたが、こういった物欲がなく恋愛にも消極的な姿は、現代の若者言説の象徴。

そして、日本に希望を持てず、一種あきらめの心境の若者をつくりだした社会。こういった社会にしたのは「最近の若者は」と言っているおっさんたち。

確かに、今の日本社会をつくったのは、今のマネージャークラスの世代(もちろん、その世代だけではなく、戦後から連綿と続いた結果ですが)。

だけど、そのおっさんたちがつくった社会を、どう受け止めるのか。

今の社会がそうさせたんだ、と流れに身を任せるのか。
その中でどうしたら良いかと、自分で考え行動をしていくのか。

この投稿をした人が、どういった意図で書いたのかはわからないけど、本当にそう思っているのか、あるいは、文章がきれいにまとまっていたので、あえて皮肉的に書いたのかもしれない。

個人の価値観なので、正しい間違っている、はないけれども、好き嫌いでいけば、私は後者の「自分で考え行動する」ほうが好きかな。

「社会のせい」にするのは簡単だけど、そうすると、考えることをやめてしまう。

なんか前回のブログ「1+1=2の思考法」につながるものがあるな。。。

お金が貯まらない⇒社会のせいだ。
就職できない⇒社会のせいだ。
英語が話せない⇒社会のせいだ。
ご飯がおいしくない⇒社会のせいだ。

最後のは半分冗談として、「社会のせいだ」論に飛びつくと、「どこが悪かったのだろう」「どうすればいいんだろう」といった思考プロセスをスキップしてしまう。思考停止してしまうと、それ以上の発展性、成長性が見込めない。

留学をする動機の一つに、今の現状を変えたい、と思って日本を飛び出す方もいる。

もともと私が留学をしたのも、「自分でなんとかしなきゃいけない時代だなぁ。今のままじゃだめかなぁ」と思っていたことに端を発する(「オーストラリアに留学したきっかけ」ご参照)。

留学をすると、日本にいる時よりも試行錯誤の連続。

だけど、留学をしても考えなくても、流れに身を任せてやっていけたりもする。

どうするかは自分次第。

私も2月からパースにやってきて、どうするかは自分次第。

しかし、考えることをやめた人間が溢れる社会・・・その議論は哲学者や社会学者にお任せしますが、そんな社会はやだなぁo(-_-;*)

坂本 岳志 / Takeshi Sakamoto

オーストラリアのメルボルン在住。豪政府公認PIER教育カウンセラー(QEAC登録番号:H297)。日本の大学を卒業後、日常英語もままならないレベルから、メルボルン大学大学院進学を決意。卒業後は、日本の商社で海外取引に3年携わる。現職に就いたきっかけは、メルボルン大学と商社時代に感じた「危機感」でした。各国の優秀な人材が海外で経験を積み、どんどん活躍していく中、日本の縮小を実感し、何か自分が役に立つことができるのでは、という思いから留学業界へ転職。東京オフィス→パースオフィス→石川県でリモート勤務を経て、2021年2月よりメルボルンに戻り、主にオーストラリア全都市の大学・大学院進学希望者のカウンセリングとサポートを行っています。このカウンセラーに質問する