ワーホリ男、ローカル仕事の見つけ方

せっかくワーキングホリデーでオーストラリアに来たなら、ローカルの仕事を見つけたい!ローカルで働けば、英語の練習にもなるし、給料も高いことが多い。

だけど、英語に自信がないし、実際にレジュメ(履歴書)出してみたけど断られたし、そもそもどうやって探せばいいかわからないし、等々、なかなかローカルの仕事に踏み出せず、ローカルの仕事はあきらめる、という方も多いのが現実。

でも実は、ワーホリ男には、ローカルで働くチャンスは多いのかも?ローカルで働くワーホリ男性3人に集まって頂き、ローカルの仕事の見つけ方を聞いてみました!

お話を聞いたのはこの3人。なんと、3人とも同じシェアハウスに住んでいます(私の前のシェアメイト達であったりもします)。

Interview 1

向かって左 Tomoki Fujiiさん(以下T)-レストランとカフェ。
中央 Kei Yokooさん(以下K)-レストラン。
向かって右 Ryo Kuramochiさん(以下R)-ホテルのレストラン。

最初からローカルのお仕事狙いで仕事探しをしましたか?



T「はい、最初からローカル狙いで、仕事探しにSeek(オーストラリアの求人サイト)やGumtree(オーストラリア掲示板サイト)も利用していたのですが、自分が住んでいる近所のレストラン等で求人を見つけたら、Webで応募するのではなくて直接お店にレジュメを配りに行っていました。手当たり次第、合計で200枚は配ったと思います。ホテル、ショッピングセンター、スーパー、アップルストア等々。最初はシティ中心だったんですけど、シティは競争率が激しいので、ちょっと郊外へと移っていきました。」

K「自分は、最初ローカルで探すつもりはありませんでした。語学学校で出会った友達もローカルで働いている人はほとんどいなくて、英語がすごくできる韓国人はローカルで働いていました。でも、Tomokiさんのお話を聞いていて、ローカルにチャンレジしてみよう!と思い、郊外に的を絞ってレジュメ配りをしました。さらに、自分の場合は、バス停で待っている隣のおじさんとかに声かけたりして、その時は必ず仕事情報がないか聞いていました。」

R「私の場合は、ワーホリで来てすぐに、二人がいるシェアハウスに入ったんですけど、Tomokiさんがローカルで仕事をしていて、Keiさんが、ローカルで仕事探しをしていたから、仕事はローカルでするものだと思い込んでいました(笑)。考える時間がもったいないと思ったので、見つけたお店に手当たり次第配っていました。」


ご自身の英語力はいかがでしたか?



T「多少のコミュニケーションは取れる程度で、全然だめです。」

K「語学学校で英語力はアップできたと思いますが、仕事で使える英語力はありません。」

R「私に至っては、全く英語はダメ。レジュメをとりあえず出しに行ってみたものの、断られているのか、レジュメを受け取ってくれる、と言っているのかもわからなかったです。」

K「でも、Tomokiさんの名言が僕たちを支えてくれました。」

R「そうそう、うちのシェアハウスの家訓(笑)」

T「『歩みを止めてしまったら、次に踏み出すのは大変。歩いてもいいので、絶対に歩みを止めてはいけない』。ゆっくりでもいいので、立ち止まらずに進み続けることが大事。」

Interview 4


お仕事が決まった時は?



T「SeekやGumtree等の求人広告によっては、マネージャーやヘッドシェフの名前が掲載されている事もありますので、その人たちの名前を出したことによって直接話ができる確率も上がりましたし、その場で仕事が決まりました。また、一度断られた同じ見せにも何度か足を運んだりしていました。最初はGumtreeでシェフを募集していたのですが、キッチンハンドを探している事を伝えたところ、キッチンハンドも探しているという話になり、トライアルなしで仕事が決まりまったこともありました。」

K「自分の場合は、その日のうちに連絡が来ました。何件も配り歩きましたが、マネジャーがいなかったので、ウェイトレスに必ずマネジャーにレジュメを渡してくれ、って頼みこんだレストランがあったんですけど、そこからの連絡でした。」

R「実は自分は仕事探しに苦労をしていません。英語が全くダメなので、Tomokiさんにレジュメを見てもらい、実際ほとんど作ってもらいました。そして、数日で仕事が決まりました。今ホテルのレストランで働いていますが、レジュメを持っていった時、開いていなかったので、ドアを叩いていたら、掃除のおばちゃんが出てきてくれました。仕事を探している、と伝えると、たまたまいた料理長を呼んでくれて、ラッキーなことに仕事がそこで決まりました。」

実際働き始めて苦労したことは?



R「日本との仕事のやり方の違いで苦労します。オーストラリアは時間で仕事を区切りますが、日本は何時になっても仕事終わらせることが仕事の終わり、といった感覚です。こっちでは、仕事が残っていても、時間がくれば終了。日本で飲食店でアルバイトしていた時は、与えられた仕事を終わらせれば仕事が完了でした。」

T「全部やろうとすると、時間内に仕事を終わらせることができません。だから、優先順位をつけて、どれを捨てるのかを考えなくてはいけません。」

K「朝仕事に出た時に、鍋が水につけたまま残っていたのには、最初びっくりしました。だけど、優先順位をつけるとそうなったんだと、今はわかります。焦げがついた鍋をがんばって洗うより、水につけておいて洗いやすくして、次のシフトの人に回して、他のお皿とかを洗ったほうが作業効率がいい。」

R「びっくりしたのは、バイト初日にレストランの鍵を自分が閉めたこと。その時、時間での区切り感覚がよくわかっていなくて、仕事をしていたら、気付いたら皆いなくなっていた。だから、ホテルのレセプションに行って、なんとか状況を説明し、鍵のかけ方を教えてもらいました(笑)」

K「でも、自分で閉めれるからいいですよね。僕の場合は、マネージャーが待っているので、プレッシャーです。何度Faster, Fasterと言われたか・・・」

R「あと、日本的感覚で仕事をすると、喜ばれることが結構あります。例えば、スタッフの更衣室がすごく散らかっていたんですけど、手が空いている時に掃除をしました。自分も使いやすくなるし、といった感覚だったんですけど、マネージャー(女性)が抱き付いて喜んでくれました。」

Interview 3


英語面で困ることはありますか?



T「調味料と調理器具の名前がわかりません。あと、何か頼まれてもわからない時があります。」

R「そういう時はどうするんですか?」

T「わかるまで、聞き直します。あまりしつこく聞き直すと、相手もあきらめて自分でやりだします(笑)」

K「逆にわからなくて得することもあって、シェフとかが忙しくていらついて、何かぶつぶつ文句を言っていても、わからないから気にならない(笑)」

Interview 2


ローカルで仕事を探したいと考えている日本人にアドバイスをお願いします。



T「レジュメを配り続けるのが一番。一度配ったところでも、もう一度行ってみる。ちなみに、シティは競争率が高いので、シティから離れて探したほうがいいと思います。そして、面倒なこと大変なことでも、やれますよ、といったことをアピールするとよいかもしれません。オーストラリア人は、全体的に日本人よりも面倒くさがりが多い。だから、そこが日本人にとってはチャンスになります。」

K「友達をつくるような感覚でレジュメ配りをすればいいと思います。レジュメを持って行って、嫌な顔をされたことはほとんどありませんでした。そして、笑顔をタフさを見せること。トライアルに入ることができても、そこで断られることもあります。トライアルでは慣れていないし、大変だったとしても、トライアル終わった後にHappy!といった雰囲気を出せればOK。」

R「英語力がないから、経験がないから、って最初から決め付けて、ローカルをあきらめるのはもったいないと思います。その人の姿勢や人柄もとても大事になると思います。だから、最初から自分は無理だ、って思うのはもったいないです。」


ありがとうございました。



今回インタビューにお答え頂いたRyoさんは、フォトグラファーとしてもご活躍中です。記念撮影や、イベントや行事の撮影、大切な思い出を写真で残しておきたい方は、私、坂本までお問い合わせ下さい。

Interview 5

坂本 岳志 / Takeshi Sakamoto

オーストラリアのメルボルン在住。豪政府公認PIER教育カウンセラー(QEAC登録番号:H297)。日本の大学を卒業後、日常英語もままならないレベルから、メルボルン大学大学院進学を決意。卒業後は、日本の商社で海外取引に3年携わる。現職に就いたきっかけは、メルボルン大学と商社時代に感じた「危機感」でした。各国の優秀な人材が海外で経験を積み、どんどん活躍していく中、日本の縮小を実感し、何か自分が役に立つことができるのでは、という思いから留学業界へ転職。東京オフィス→パースオフィス→石川県でリモート勤務を経て、2021年2月よりメルボルンに戻り、主にオーストラリア全都市の大学・大学院進学希望者のカウンセリングとサポートを行っています。このカウンセラーに質問する