6ヵ月間ビクトリア警察の権限強化

メルボルンで、2025年11月30日―2026年5月29日まで、ビクトリア警察の権限が強化されます。

対象地域は、メルボルンCBD、Doclands、Southbank等、市内とその周辺地域(Designated Area)で、警察は身体検査や車両の捜索、顔を覆うものを外すことを強制することも可能になります。

これは、ナイフ等の凶器を使った犯罪を予防するための措置となり、詳細は警察発表のDeclaration of the Designated Area under section 10D (1) of the Control of Weapons Act 1990をご覧ください。

検査では下記のようなことを求められることがあり、警察に協力することが必要です。

・アウターやジャケットを脱ぐこと
・金属探知機での検査
・バッグやポケットの中のものを出すこと
・ボディチェック(pat down search)を受けること

また、警察は、身元を隠す目的等と考えられる場合、顔を覆うものを取り外すことも強制できます。これを拒否した場合、警察は指定地域からの退去を命ずることもできます。

安全のための措置である一方、果たして効果的なのか、人権侵害にあたるのではないか、といった声もあがっています。例えば、ABC NewsのMelbourne's mayor welcomes greater police search powers but some MPs say it's overreachをご覧ください。

いずれにしても、11月30日から6ヵ月間、メルボルン市内とその周辺地域で、警察に身体検査をリクエストされることがあるかもしれません。実際に検査をされると、不安や不快に思ったりすることもあるかもしれませんが、警察に協力をすることが重要です。

こういった発表があると治安面に不安を感じることもあると思いますが、「君子危うきに近寄らず」で、特に夜人気のないところへ行かない、危なそうな気配がしたら離れる、持ち物には気を付ける等、基本的なことに気を付けていれば、トラブルを避けられる可能性は高くできます。

また、何かあった時の連絡先も把握しておくことが大切です。

オーストラリアの出発前にお渡ししている、弊社オーストラリア留学センターのオリエンテーション資料に、緊急時の連絡先等が記載されているので、必ずチェックしておいてくださいね。

坂本 岳志 / Takeshi Sakamoto

オーストラリアのメルボルン在住。豪政府公認PIER教育カウンセラー(QEAC登録番号:H297)。日本の大学を卒業後、日常英語もままならないレベルから、メルボルン大学大学院進学を決意。卒業後は、日本の商社で海外取引に3年携わる。現職に就いたきっかけは、メルボルン大学と商社時代に感じた「危機感」でした。各国の優秀な人材が海外で経験を積み、どんどん活躍していく中、日本の縮小を実感し、何か自分が役に立つことができるのでは、という思いから留学業界へ転職。東京オフィス→パースオフィス→石川県でリモート勤務を経て、2021年2月よりメルボルンに戻り、主にオーストラリア全都市の大学・大学院進学希望者のカウンセリングとサポートを行っています。このカウンセラーに質問する