人間性を成長させてくれるMBA international

ECUのMBA Internationalの2セメスターを無事に終えて、冬休み中なのですが、今回はこのセメスターについて振り返ってみたいと思います。

*Business in a Global Context
この科目はインターナショナルビジネス関するトピック全般をカバーしたもので、多国籍企業についての文化、国際化の影響、マーケティング、国際物流管理、政治とビジネス、外国為替など様々なトピックを学びました。この科目はとても興味深く、セメスターを通して国際物流とマーケティングで活躍されている2人のゲストスピーカーの話を聞く事ができました。

また私の授業の先生は鉱石産業の会社を経営されている傍らメントーリングの講師をされているので非常に学生のモチベーションを上げるのが上手い先生でした。会社のマネージャーや経営者にとって部下のモチベーションを高く維持出来るスキルは大切なので、その面でもとても勉強になりました。

課題①:“文化はインターナショナルビジネスにどのような影響を与えるのか、また多国籍企業はどのように文化問題に対して取り組んでいるのか。” - 50%
・1200字のエグゼクティブ・サマリー(会社で提出する事業計画書等を短期で相手に理解してもらうための要約書のようなもの)
・15分のビジネスプレゼンテーション
・3人グループ

課題②:“世界的に魅力的な商品や会社はどうやって存在しているのか。5つ例をあげて説明しなさい。”- 50%
・1500字のエグゼクティブ・サマリー
・15分のビジネスプレゼンテーション
・3人グループ

課題の長さが短いので一見簡単なように思いますが、実際は短い文字数の中でどれだけ内容のあるものを書くかが非常に難しいと感じた課題でした。


*Effective Workplace participation
この科目はマネージメントのトピックですが実際の働く環境で直面するであろう問題や必要なスキルに焦点をあてたものでした。印象的だったのは、担当の先生がいつも“MBAをとった後、社会に出てあなたは何を武器に戦うのか。新卒で自分の売り込めるところを理解し、また何が自分には足りないかということを卒業までに考えなさい。”と私たちに言っていました。日本とは違って面接に行く時点で自分が会社に貢献出来るスキルや知識を上手くプレゼンしないといけないので、こういったポイントをいつも考えさせてくれる、貴重な先生でした。 

課題①:Negotiation Test (交渉テスト) - 30%
・2人1グループでそれぞれ渡された違う紙に書いてあるシナリオに沿って交渉条件を満たすという口頭の試験。
・ビジネスにおける交渉は会社にとって利益をもたらすという事は当然ですが、その試験では交渉時の話し方や細かなスキルが主な採点のポイント。

課題②:Giving Voice to Value (GVV)  - 30%
GVVとは自分の正しいと思うことに対して、自らの役職や立場を超えて上司などに伝える大切さを勉強するトピックでした。例えば、上司に言われてしないといけない仕事が違法行為であったとして、それに対して自分はできませんと言えるか。またそれをどのように会社側に伝えるかという、なかなか日本では考えないようなトピックでした。
・1500字のレポート(スクリプト+スクリプト解釈+文献レビュー)
・2人グループ

課題③:ケーススタディーと文献レビュー - 40%
・実際に自分の仕事経験で起こった問題をケーススタディーとしてレポート
・4人グループ
・15分のプレゼンテーション


*Financing of International Trade
この科目はファイナンスの基礎を勉強するもので、個人的に一番苦労しました。外国為替、投資リスク回避方、通過スワップ、国際金融市場についてなど様々なトピックを勉強しました。ファイナンスの知識が元々あまりないため、単語には大変苦労しましたが、計算など数字での解釈は好きなので興味深かったです。

課題①:ケーススタディー① NIKE Sweatshop - 20%
この課題は有名スポーツブランドNIKEを取り上げたもので、スウェットショップという発展途上国の工場など労働者の搾取を行っているという問題のトピックです。この問題から企業の社会的責任はもちろん、この行為に対する経済への影響を考える課題でした。
・3人グループ
・プレセンテーション

課題②:中間テスト - 20%
・今までに勉強した内容の昼間テスト(2時間)

課題③:ケーススタディー② Air Bus Dollar Exposer - 20%
Air Busという航空機メーカーを扱ったケースで、通過の違う国とのビジネス取引で、外国為替レートの突然の変化により大きな損害を出さないようにどのような損失防止策があるのかというレポートでした。
・3人グループ
・プレゼンテーション

課題④:期末テスト - 40%
・今までに勉強した内容の最終テスト(2時間)


このセメスターは先生がみんなとても面白く、影響力のある方々でした。授業内容を超えて、様々な観点から物事をとらえ、質問を投げかけてくる、また意見を求められる刺激的な4ヶ月でした。

川口 知子 / Tomoko Kawaguchi

元々英語の勉強が嫌いな私でしたが、大学の交換留学プログラムでパースのマードック大学へ1年間留学したことがきっかけで、海外で学ぶことの楽しみに目覚めました。翌年の2014年、ワーキングホリデーで再びパースへ戻り、約1年かけて大学院進学の準備をすすめ、2015年エディスコーワン大学のMBA(International)へ進学。現在は、大学院生としての日々を送る傍ら、オーストラリア留学センターパース支店のインターンとして、学生目線から、様々なお役立ち情報を発信しています。

※パース支店スタッフとして2016年から翌年2月まで勤務(内容は当時のままとなっています)