1+1=2の思考法

ちょっと考えさせられました ( ̄-  ̄ )

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by 考える男(5年前の自分です・・・)

教師力向上マガジンキンジロー編集長の、編集長ノート

「学習」から「学問」へ。日本教育変革の時代。

当事者の人が考えずに、「どうしたら良いですか?」と指示を仰がれる場面に多々遭遇する編集長。当事者の人が一番事情をわかっているはずなのに、自分で何をすべきか考えずに、「どうしたら良いですか?」と聞かれ、違和感を持っているそうです。

そうりゃそうだよなぁ。。。実際やっているあなたは?って感じになりますよね。

でも、指示待ち人間の「待ちの姿勢」の人は別段珍しくはありません。若者に限らずどの世代でも見られる現象です。編集長も、「日本人全体に比較的多い特性なのかもしれない」と言っています。

これは、日本の教育制度に一因があるとのこと。

日本の教育はこれまで一問一答の、習って学ぶ「学習」スタイル。「1+1=2」「こうすれば、こうなります」「こうしたければ、こうしなさい」。答えが明確で非常に分かりやすい。

答えが明確ということは、つまり安心感がある。

いい塾に行って、いい高校に行って、いい大学に行けば、いい就職ができて将来安泰、とか。
会社に入って、イスに座っていれば、とりあえず給料も役職もアップしていく、とか。
留学して、英語できるようになれば、就職できる、とか。

そんなこたない、って突っ込みたくなるけど、わかりやすいと言えば分りやすい。一旦そのレールに乗ってしまえば、後は自動的にそこに導いてくれる(わけはないのですが)。

ただ、このレールは単なる幻想。
数学だったら「1+1=2」でいいんですが、今の時代、そんなことはないわけです。

そして、幻想でした~で終わればいいのだけど、この考え方には続きがあります。それは、期待の答え(結果)が出なかった時に、責任転嫁を引き起こす危険性が出てきます。

いい塾に行って、いい高校に入って、いい大学に行けば、いい就職ができて将来安泰しなかった!=大学が悪いんだ!
会社に入って、年数重ねて、給与も役職もアップしなかった!=会社が悪いんだ!
留学して、英語できるようになって、就職できなかった!=留学が悪いんだ!

そして、編集長の言った通りにやって失敗した!=編集長が悪いんだ!

責任転嫁するのは非常に楽。

だって、自分は悪くないもん。

だけど、今は大手の企業でも、買収されたり、潰れたりする時代。
会社のイスに座っていても、いつお払い箱になるかわからない時代。
そして、英語のできる人が珍しい時代でもない。

確実なものはありません。

レールは自分で創っていかなければならい。

だからこそ、自分で考えなきゃいけない。

でも、責任転嫁してしまうと、ますます自分で考えなくなります。

編集長曰く、日本の教育は「学習」から、自分やグループで考え話し合い、答を導き出す「学問」の時代に変わりつつあるそうです。

「習って学ぶ」教育から、「自分で考える力を養う」教育へ。

日本の教育がどのように変わっていくのか(あるいは変わらないのか?)、楽しみです。留学は、自分で考えて行動する状態に身を置くことになるので、自分で考える力を養う教育の一翼を担えるかな。

しかし、先輩社員に「どうしたらいいですか?」と聞いて「少しは自分で考えろ!」と怒られた経験もある自分としては、耳が痛い・・・自戒の意味もこめた今回のブログでしたo(-_-;*)

坂本 岳志 / Takeshi Sakamoto

オーストラリアのメルボルン在住。豪政府公認PIER教育カウンセラー(QEAC登録番号:H297)。日本の大学を卒業後、日常英語もままならないレベルから、メルボルン大学大学院進学を決意。卒業後は、日本の商社で海外取引に3年携わる。現職に就いたきっかけは、メルボルン大学と商社時代に感じた「危機感」でした。各国の優秀な人材が海外で経験を積み、どんどん活躍していく中、日本の縮小を実感し、何か自分が役に立つことができるのでは、という思いから留学業界へ転職。東京オフィス→パースオフィス→石川県でリモート勤務を経て、2021年2月よりメルボルンに戻り、主にオーストラリア全都市の大学・大学院進学希望者のカウンセリングとサポートを行っています。このカウンセラーに質問する