非喫煙者には天国!のオーストラリア

先日のブログでもお伝えしましたが、年末日本に帰国してました。
短期間の久しぶりの日本は、ほんとうに食べ物もおいしくて、買い物も楽しくて充実な休暇を後にしてオーストラリアに戻ってきたわけですが、帰って来てからオーストラリアの良さにも気付くということも実はあります。

今回私が特に感じたのが煙草について。オーストラリアで普段暮らす分には、煙草のことなんてあまり気も止めてもなかったのですが、日本に帰ってはじめて、日本はまだまだどこでも煙草が吸えるんだな。。と再確認しました。日本はまだまだ喫煙者に有利な環境が提供されてますよね。

日本でも昔に比べて大分厳しくなってはいるようですが、オーストラリアに比べると大したことはありません。ここオーストラリアは喫煙に関しては相当厳しいです。なので、もし喫煙者の方がオーストラリア滞在を考えているのであれば、覚悟しといたほうがいいかもしれません。
ただ、煙草を吸わない非喫煙者にとっては、ほんとうに天国です。オーストラリアに来てから煙草の匂いをほとんど嗅いたことがありません! なので、どこでも快適に過ごせることが出来ます。
そんなオーストラリアの煙草事情について説明したいと思います。

◎煙草が高額
とりあえず値段がとても高いです。 昔からもちろん日本と比べて高額ではあったのですが、値上がりが年々進んでいます。
例えば現在の価格で比較すると、日本でも人気のMARLBOROは、日本では1カートンで合計200本入りの煙草が4600円に対し、オーストラリアでは合計200本入りの煙草が約223.50ドル! 日本円にすると約2万円。4倍以上もするということになります。

◎煙草のパッケージで購買意識を減少させる
オーストラリアで煙草を買った方はご存知かもしれませんが、パッケージもインパクトがあります。
まずは衝撃的なコピーと写真で、出来るだけ煙草が健康にダメージを与えるということを強調しています。
最初これを見た時はとても衝撃的でした! *写真部分にはモザイクを入れてます。
パッケージも様々あるのですが、これにはSmoke causes Mouth cancerと書いてあり、喫煙は口腔癌の原因になりますと写真説明付きで書いています。ちなみに、政府が作っているCMでは、動画で喫煙の危険性を説明していて、パッケージ同様かなり印象的なCMとなっています。

◎煙草を人前で展示しない
数年前から、煙草を購入する場合は、銘柄を説明して購入するシステムに変わっています。なので、スーパーに行っても、「どの煙草にしようか?」なんて迷えません。購入場所に行っても目に見えないので、予め何を買うかを決めて購入するシステムです。
きっとこれも出来るだけ目につかないようにして、非喫煙者を増やす狙いがあるんでしょうね。
そう思うと日本の自販機は、購買意欲を高めているような気がしますね。

◎入国するときにも煙草の本数の制限がある
以前は1カートン持ち込めたのですが、現在は申請なしでは50本までしか持参して入国できないシステムに変わっています。
なので、「オーストラリアで煙草が高いなら日本でいっぱい買っていこう!」という方にも厳しくなっています。

◎ほとんどの場所で吸えない
州によっても法律は違うのですが、ビクトリア州で説明すると、喫煙に関する様々な厳しい法律が定められています。
例えば…
●18歳以下が乗車する車の中での喫煙の禁止
●子供用プレイグラウンドや、公共プール、スケートパークでの喫煙の禁止
●子供が属している建物近郊での喫煙の禁止
●食べ物を提供している場所での喫煙の禁止(屋外でも4M〜10M食べ物から離れていないといけないという規制あり)

なので、レストランはもとより、パブ、カジノなどでも全く煙草が吸えないという環境になります。(屋外で一部認める場所あり) また子供に喫煙を見せないという目的もあるので、子供がいる場所に関しては厳しく設定されています。
オーストラリアの街を歩いているとこのような看板が多く見られますが、「Smoke Free area」とは煙草が吸えないエリアという意味になります。

2020年頃には1箱40豪ドル程に値上げする計画も持ち上がっているオーストラリア。
喫煙者に厳しい環境を作っているというよりは、これから生まれる子供達の安全、そして快適で健康な生活を提案する取り組みであり、喫煙者にはとても辛いと思いますが、私はとてもいい取り組みだと思います。
実際に喫煙者の数はすごく減少しているんだそうです。

オーストラリアでタバコを取り巻く環境は今後ますます厳しくなると考えられます。高くつくタバコを続けるか、思い切って禁煙してみるか、愛煙家の方々は大きな決断を迫られるかもしれませんね。ですが煙草を吸わない人々にとってはとても幸せな環境だと改めて日本に帰って認識させられたのでした。

大橋 麻衣子 / Maiko Ohashi

オーストラリア、メルボルン在住。豪政府認定教育エージェントカウンセラー(QEAC登録番号 I138)。初めての留学は、シドニーでの短期留学。その後、パースでのワーキングホリデー生活を経て、2006年 ゴールドコーストで、調理師とホスピタリティーの専門学校に進学。レストランで調理師として3年働いた後、キャリア転換でメルボルンへ。日本での事務と接客経験、そしてオーストラリアでの留学経験を活かすため、現職に就く。シドニー、パース、ゴールドコースト、メルボルンと、ほとんどの主要都市で暮らした経験から、都市によって色の違うオーストラリアの良い点・悪い点も含めた留学カウンセリングを行う日々。このカウンセラーに質問する