目標をもって過ごす事の大切さ

ワーキングホリデーでシドニーに来ると、日本の延長のように生活をし周りの人や状況に流されてしまう方がいます。そして、ワーホリ終了の数ヶ月前に「こんなはずじゃなかった」と悔やむ、目的を持って過ごす事が大切だったと気づく瞬間です。

今回は到着時英語があまり出来なかったけれど、こちらに来てから人や状況に流されず自分の目標に合わせてプランをし、満足のいく1年を過ごしたワーキングホリデーのCさんのお話をします。

achievedby spcoon

彼女は最初「英語が結構苦手」という状況でシドニーに来ました。学校は真剣に英語を勉強したいと思っていたので、先生の教え方が丁寧で国籍の豊かな学校を選び17週間通いました。

学校が有る程度落ち着いて来た頃、アルバイトの相談にオフィスにいらっしゃったのですが、出来る限り日本語環境でないところで働きたいと言う事でした。その時点では英語は初中級のレベル。一般的には日本食レストランでしか働けないレベルです。しかし、彼女は環境を作りたいという事でローカルの日本食レストランにチャレンジ。
無事受かったレストランのオーナーさんはインドネシア人、働いているスタッフはアジア系の方達で日本人はほぼいないという環境でした。最初は大変そうでしたが、やはり英語環境は刺激になっていたようで実践の英語力も上がっていったようです。

アルバイトはかなり楽しかったようですが、セカンドワーホリもとりたいし、アジア人の英語だけでなくもっとネイティブの英語に触れたいという事で、3ヶ月のアルバイトのあとファームに行く事を決定しました。
このファームの選択の際も、「有給ファームで日本人と韓国人ばかりの環境ではせっかく身に付いた英語力が落ちてしまう」とWWOOF(ウーフ)に参加を決めました。

そして先日、いよいよビザも切れる直前の彼女がシドニーオフィスに遊びに来てくれたのですが、5ヶ月弱のファームから戻って来た彼女は、英語に自信をつけてきていました。
ファームはサウスオーストラリア、タスマニアなどを中心にいくつかのファームを点々としていたようですが、どのファームのオーナーとも良い関係が作れているとの事で、今でもコンタクトをとっているとの事。オージーのファームがほとんどだったので、最初はすごいスピードの英語で聞き取るのがやっとという状況だったそうですが、シドニーに帰って来て元のアルバイト仲間にあった時、英語力が上がったと分かったそうです。「シドニーにいた時はみんなしゃべるのが早いと感じていた仲間たちの英語がすごくゆっくりに聞こえるのです。」と。

現在彼女はセカンドワーホリを申請中ですが、最近は審査が厳しくなっているセカンドなので、万が一セカンドが取れなかったらどうするか聞いてみると「学校、シドニーでのアルバイト、ウーフと順を追ってステップアップできたので非常に満足のいく1年でした。今帰国しても後悔は有りません。」と一言。なかなかこれを言い切れるワーホリさんは少ないです。表情もすっかり強くなって、良い1年を過ごしたんだろうな、と私も嬉しくなりました。

彼女もシドニーに到着された時、英語は初級からスタートでしたが、自分の目標に合わせて英語学校を選び、アルバイトを捜し、ファームに行きます。それぞれのアクションは目新しい訳ではありませんが、彼女の素晴らしいところは自分の目標に向かって自分のその時の英語力に合わせて、努力をしながら環境を作っていった事です。
楽に過ごすチャンスはポイント、ポイントにありましたが、目標を見失わなかった事とチャレンジ精神がこの自信を産んだのですね。

これからワーキングホリデーを考えている方も、ご到着前の方も、是非1年後、「自信を持って帰国を出来る自分」になれるよう、しっかりとした目標をもってシドニーに来て下さいね。プラン作りは私もお手伝いしますよ!!

鐵見 尚美 / Naomi Tetsumi

オーストラリア、シドニー在住。豪政府認定教育エージェントカウンセラー(QEAC登録番号 G176)。20代半ば、ワーキングホリデーでオーストラリアに。アデレード、パース、シドニーなどに滞在しながらラウンドする。しかし、思うほど英語力がつかなかったことから、その後ゴールドコーストで語学学校に通い直し、ようやく英語を話せる楽しさを知る。帰国後、海外で得られる経験をより多くの人に、と留学会社に就職。2007年、当時の勤務先のシドニーオフィス立ち上げのためビジネスビザで渡航し、2010年永住権取得。現在はオーストラリア留学センターのシドニーオフィスの留学カウンセラーとして、カウンセリングや現地サポートを行う。このカウンセラーに質問する