絵本は英語表現の宝庫!

最近子ども用に図書館で絵本を借りることが多くなりました。

子どもと一緒に絵本を開くものの、2つの大きな問題が。

それは、

「読み方がわからん!」
「英語の意味がわからん!」

絵本は短い文章の中で多彩な表現をするために、使う言葉が非常に考えられています。

そして、意味を知っている英単語でもこんな風に使われるんだ!との発見もあり、なかなか勉強になります。
例えば、こちらの文章。

"Zoo School"という絵本でキツネザルが跳ね回っているシーン。

"Vaulting and bouncing
and hurdling
with
streamers!"

Heath McKenzie.(2020). Zoo School. SCHOLASTIC AUSTRALIA PTY LTD

最初見たとき、"vaulting"の意味がまずわからず、そして"streamer"も「何か流れるもの?」とよくわかりませんでした。

"vaulting", "bouncing", "hurdling"は、どれも「跳ねる」的な意味を持っていて、「跳ねる」だけでこれだけの表現方法があります。ちなみに、"streamer"は新体操等で使われるリボンなので、「流れるもの」という発想はぎりぎり合っていました。

次は"Bitty Fish"という絵本。
子ども(Kim)が網を使って水槽の魚(Bitty Fish)をすくい上げようとするシーン。

"Look at Kim
dip and dip.
Dip, dip
for Bitty Fish.

Look at Bity
swim and flip.
She flips her fins
to make Kim drip."

Barbara DeRubertis.(1996). Bitty Fish. Lerner Publishing Co

シンプルでリズミカルに表現されていて、絵をみなくてもKimとBittyのやりとりが目に浮かびます。

そして"Tugboat Bill and the River Rescue"で、川の状況を描写したこちらの表現。

"One
busy
breezy
sparkling
easy
swiftly
rushing
river day..."

Calista Brill. Illustrated by Tad Carpenter.(2017). Tugboat Bill And The River Rescue. HarperCollins Publishers

それほど難しい単語は使われていませんが、韻を踏んだ表現で単に"one busy day"というよりも、忙しさが活き活きと立体的に浮かび上がってきます。

難しい英語の本をがんばって読むことも英語の勉強になりますが、絵本でも色々な英語表現を学ぶことができるのでお勧めです。

英語の絵本が手に入らなくても、youtube等で"picture book reading"といったワードで検索をすると、絵本の読み聞かせ動画が出てくるのでお試しください!

坂本 岳志 / Takeshi Sakamoto

オーストラリアのメルボルン在住。豪政府公認PIER教育カウンセラー(QEAC登録番号:H297)。日本の大学を卒業後、日常英語もままならないレベルから、メルボルン大学大学院進学を決意。卒業後は、日本の商社で海外取引に3年携わる。現職に就いたきっかけは、メルボルン大学と商社時代に感じた「危機感」でした。各国の優秀な人材が海外で経験を積み、どんどん活躍していく中、日本の縮小を実感し、何か自分が役に立つことができるのでは、という思いから留学業界へ転職。東京オフィス→パースオフィス→石川県でリモート勤務を経て、2021年2月よりメルボルンに戻り、主にオーストラリア全都市の大学・大学院進学希望者のカウンセリングとサポートを行っています。このカウンセラーに質問する