自分の“要らないもの“は誰かの“要るもの”

オーストラリアを好きな理由の1つに【老若男女問わずセカンドハンドショップ(こちらではOp shopと呼びます)によく訪れること】が挙げられます。日本人の私の感覚では、私が行く【古着屋】にお爺さんやお婆さんはいませんが、こちらの【Op shop】には幅広い年代の方が楽しそうに(若しくは真剣に笑)掘り出し物を探しています。
そんなオーストラリアのOp shopは非営利団体が経営しているところも多く、その中でも今回はパースで生活しているとよく見かけるGood Sammyに注目しました。


パースにいらっしゃる方ならこの黄色いアシカ(?)の看板見たことがあるのではないでしょうか。Good SammyはGood Samaritan Industriesという非営利団体によって運営されており、現在WAで26店舗、商品は全て寄付品によって成り立っています。

Good Samaritan Industriesは1958年に聴覚障がいを持つ女性がWesley Missionという非営利団体のラルフ・サットン師に、彼の教区のメンバーに衣類を寄付してもらえないかと話を持ちかけたことから始まりました。その後すぐに寄付されて集まった衣類はWesley Missionの裏にあった小さな部屋で仕分け・洗濯・修理された後に低価格で売られたそうです。現在でも、Good Samaritan Industriesは、WAの障がいを持つ人々に仕事やトレーニングの機会を提供・探す手助けをし続けています。

"When a dream meets a need, nothing can stop its realisation. Good Samaritan Industries is the realisation of a dream that has been so rapidly and splendidly fulfilled because as soon as it had begun it 'rang a bell' in the hearts of thousands." - Reverend Ralph Sutton


※パース近郊だけでもこれほどの数!私の知る限りでは、Fremantle店が1番大きいです!

対象外の商品もありますが、殆どはこのように料金設定がされています。


これを見て分かるように、衣類だけではなく様々な物が低価格で手に入ります。カトラリーやマグカップ、その他キッチン用品も25セント〜あるので留学中だけだし【欲しいけど新品を買うならちょっと我慢しようかな】という物(私が手に入って嬉しかったものはヒーターと加湿器!5ドル10ドルでした)があれば、一度セカンドハンドショップを覗いてみることをオススメします。


冒頭で触れた通り、Good Sammyは寄付によって成り立っています。寄付の方法は、
①家に取りに来てもらう、②お店に持って行く、③イエロー ドネーション ビンに入れる(お店の前や、大きいストリートで見かけます)、④企業の不要な在庫品の寄付(たまに新品の全く同じものがいくつも並んでいることがあります)、④遺産を寄付(!!)
と4つの方法があります。


オーストラリアのセカンドハンド文化は日本に比べるとよりポピュラーです。要らない物を捨ててしまわずに欲しい人に”売る”ことも良いですが”譲る”のはとても特別な感じがします。他にも、リサイクルをすることや、貧しい国の子供たちに洋服を届けることも含め、自分の"要らないもの"は誰かの"要るもの"もしくは"再利用できるもの"になり得ることを意識し、これからは捨てる前に一度「本当に要らないものなのか、それとも誰かに必要とされ得るものなのか」考える時間を作ろうと思います。

広川 はつの / Hatsuno Hirokawa

学生時代に勇気が出ずに留学できず後悔をしながらも就職。ファッションへの興味と色んな方とお話しするのが好きなことからアパレル会社で接客業を行い、事務職を経験した後、兄の影響で学生のときにできなかった留学とワーキングホリデーを決意。

旅行で訪れたことがあったアートの街メルボルンで4ヶ月過ごした後にパースへ移動し、ゆったりとした時間が流れる自然いっぱいのパースに魅了されて只今セカンドワーキングホリデービザで滞在中です。

私も留学経験がありますので、皆さんと同じ目線に立ってパースの情報をお伝えしていきます。

※パースオフィスアシスタントとして2019年6月から12月まで勤務(ブログはその当時の内容となっています)このカウンセラーに質問する