海外旅行保険に入ってなくて大泣きした話

留学、ワーキングホリデーへの渡航前に、
「海外旅行保険、入ろうかな〜、どうしようかな〜。」

みなさん考えることだと思います。

海外旅行保険

①病気や怪我をして病院にかかった
②他人に怪我をさせてしまった / 他人の物を壊してしまった
③持ち物を壊したり盗まれてしまった
④航空機トラブル

などを補償してくれる保険です。

私は出国前に、「どうしよーかなー。予算も余裕ないし、健康だし、普段病院かからないし…まぁ、いっか!」

と、保険代を惜しんで後先考えず安易に無保険状態で渡豪したのでした。

今だから思うこと‥人生何が起こるかわかんないです。なにが原因で怪我するかもわからないし、いつ病気しちゃうかなんてわからないんですよね‥

今日は私が海外旅行保険に入っていなくて現地で泣いたエピソードを2つ紹介します。笑


怪我編

まだ鮮明に覚えています。それは、メルボルンのシェアハウスでのこと。語学学校の通学も終え、セカンドビザを取るためにファームジョブへ、車で一路スタンソープという場所まで1400kmの旅を始めようという日の出来事でした。

車で食べるランチにと、ゴキゲンでサンドイッチを作っていたのです。

片手で半分に切ったアボカドを持ち、種を取ろうと包丁のアゴの部分で種を突き刺し…グリッと出そうとしたら…

参考:一文字厨器株式会社

「ぎゃーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

目の前は真っ赤。溢れ流れ出る鮮血!

そうです。種だけでなく自分の親指までざっくりとえぐっていたのでした。(ごめんなさい、こんなお話…)

これから門出だというのに!!シェアメイトも私の声を聞きつけて出て来ました。

「どうした!? うわぁ!」

薄目で傷口を見ると…

「ひいーーーー」 

骨は見えていなかったものの、かなり深く切れていました。とにかく大量に出てくる血にただただ驚きましたがどうしようもなく…

「病院行くか!?」
「行きたいけど、保険無いから行けない…」
「えっ」

オーストラリアの医療費は高額。病院に行くこともできず保険に入っていなかった過去の自分を恨んだのでした。

Google先生に〈指を切る 大量出血 死〉と聞くと、『指を切って死んだ人はいない!』とのこと。少しだけ安心(?)し、ただひたすら素人処置で包帯で止血をし、傷口部分を心臓より高く保つ…

ちょっと衝撃が指に伝わるとまた出血→素人処置→出血→素人処置 を繰り返したのでした(泣)

しかもこの状態でロードトリップスタート。真夏の暑い、暑い日。エアコンの効かない車に乗り込みキャンプ生活スタート。笑


今から考えると雑菌が傷口から入って何かあったら…こ、怖い!よくやったよなぁ…と思います。笑

「いらないオーストラリア土産を指に作ってしまったぜ」
今でもこの時の傷はしっかり親指に刻まれているのでした。この傷は永遠に消えることはないでしょう‥



病気編


ワーホリ2年目のときの出来事。メルボルンでの生活が楽しくて仕方なかったときのこと。アルバイトにでかけたり、街で行われる色んなイベントに遊びに行ったり友人と過ごしたりと日々飛び回っていました。


「なんか最近だるい…。ちょっと疲れてるのかな」
微熱もあり不調を感じてはいたものの、それを半分無視して過ごしていました。

そんな時にふと気付いた首にある”しこり”

※お見苦しくてすみません‥

「あれ、こんなのあったっけ?」

と驚愕したのです。あれよあれよと言う間にダウンしてしまい、熱を測ってみると‥

「さ、39度…!?」

久しぶりに出した高熱。といっても、病院には行けません。(保険入ってないんだもの)

ひどい風邪なのかと思って家で安静にしていたのですが、一向に熱は下がらず、不安と共に何日も高熱と闘う羽目になりました。

「これは何かおかしい」

…そういえば最近体重も減ってるし、大量にかく寝汗はおかしすぎる。

Google先生に〈38度以上高熱 しこり 寝汗 体重減少〉と聞くと‥

『癌かも』

とのお答えを頂きました。

「〜〜〜〜〜!!!」

もう日々不安でどうしようもなかったのですが、日本にいる家族に相談したくても心配かけてしまう…となかなか現状を話し出せず、日々熱を測ってはネットで自分の病状が何なのか検索をし、更に不安になるという負のサイクルに入りました。

10日以上熱が下がらず、気づけば首のしこりの数が増えていました。

「ダメだ。自分じゃどうしようもできない。病院行きたい…」

意を決して、自分の症状を英語にまとめ(専門用語がまた難しい)病院に電話をかけました。何とか自分の状態を伝えると…

「保険は入っていますか?」
「いえ、入っていないんです」
「そうですね‥あなたの話を聞くと、やはりいくつか検査をしてみないといけないですね。もしかしたら重大な病気かもしれないので、GP(総合病院)じゃなくてスペシャリスト(専門医)にかからなければいけないと思います。」
「そ…そうですか…。費用ってどれくらいかかると思いますか?」
「検査は1つにつき300ドル以上はかかります。いくつか検査をしなければいけないのと、診察と治療で…なんとも言えませんが、3000ドルか4000ドル(30万〜35万円)くらいかかってしまうこともあると思います。」
「さ…さん、よんせんどる!?!?」

「…わかりました…また電話します」

そんな大金は持ち合わせがありませんでした。もう熱が出始めてから2週間。全然下がらないしどうしよう…何の病気かもわからず、癌かもしれないと泣く夜もありました。

「お母さん‥実は…う、うううえええ(泣)」

と、ついに日本にいる母へ電話をしたのです。

母「何で早く言わないのっっ!早く帰ってらっしゃいっっ!!!」
「ううう‥そうすることにする…」
母「今日中に帰ってきなさい」
「えっ、今日!?」

その日は木曜日。
母「土日は病院やってないから!すぐフライト調べなさい!」

あいにくパジャマ姿の私が見つけたフライトは20分後に家を出ればギリギリ間に合うかな〜というスケジュール。

「いや、ごめん何にも支度してなさすぎるから間に合わない」
母「じゃあ明日中に帰ってらっしゃい!そしたら土曜日もやってる病院探しとくから!」

と、最低限の荷物をトランクに詰め込み、翌日早朝の便で、高熱で死にそうになりながら緊急帰国したのでした。


「もし、もしこれが本当にとんでもない病気だったら…これが私が最後に見るメルボルンになっちゃうんだ…」

悲しさと不安とで、泣いて、泣いて、泣きました。

幸運にも結局日本で2週間程治療をして事なきを得たのですが、一生忘れられない思い出を作ってしまいました。(こんな思い出いらない!!笑)

自分がどんなに気をつけていても日常には怪我をしてしまう何かが潜んでいるかもしれませんし、どんなに健康に自信があったとしても病気をしない保証なんてないんだ、というのが教訓です。

何よりの反省は、自分だけでなく周囲の大事な人たちにも多大な不安を持たせてしまったこと。家族を始め友人やパートナーには心配をかけてしまいました。

海外生活中は何が起こるかわかりませんよ。無保険状態で万が一何かが起こり、救急車で運ばれたり、入院したりしたらびっくりする金額の費用がかかります。

自分のためにも、そして自分を大切に思ってくれる周りの人のためにも、安心して海外生活を送れるよう、海外保険はしっかり入っておいてくださいね。

小林 芽衣 / Kobayashi Mei

「自分のやりたいことを後悔しないようにやろう。」

友人とアテネに飛ぶということだけを決め、世界横断の旅にバックパックを背負い飛び出し、そのままオーストラリア、メルボルンへワーキングホリデーへ。

人の温かさ、自然にときめき、メルボルンでは大好きなアートとコーヒーに囲まれ、毎日何をしようかとワクワクしながら過ごしていました。

語学学校にてケンブリッジ検定試験にチャレンジ、セカンドビザ取得のため多国籍な仲間たちと一緒にファームジョブ。その後オーストラリアを1周し、各都市の魅力を体感しました。


現在はブリスベンオフィスにて豪政府認定教育エージェントカウンセラー(QEAC登録No.S618)としてみなさんのサポートをしています。

昨年はTAFE Queenslandにてずっと勉強したかったビジュアルアートを学びました。


世界中から集まる人たちと、日本とはまったく違う環境での生活。きっと自分の”意外な面”を発見できます。きっとその自分は”前より成長した自分”。

そんな自分を見てみませんか?

みなさんにも素敵な経験をしていただけるよう、ワーホリ・留学実体験を踏まえ有用な情報をお伝えしていきます!このカウンセラーに質問する