2016年NSW州の大学カットオフと大学選び

2月に入りいよいよオーストラリアの大学入学日が迫ってきました。
NSW州の現地の大学生は1月に発表される大学カットオフを見て自分の大学を決定する忙しい時期になります。(カットオフとは大学入学のために必要なATAR*のことです。)
留学生はATARはありませんので、別の入学基準となりますが、カットオフを見ることで大学の人気度を見ることができます。
*ATARとは高校卒業試験と高校の成績を合わせて出るランクで偏差値のようなものです。

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今年の結果を見ていて、全体的にカットオフが上がってきているなと思います。オーストラリア全体の進学率が上がっていることも影響をしていると思うのですが、シティの学校のカットオフは7,8年前と比べると5-10ほど上がっています。
オーストラリアのトップ大学、グループオブ8(シドニー大学やニューサウスウェールズ大学)のビジネス系は90超えはもちろん、95などに到達してきますので、知名度の高い有名大学はますます人気で入学が困難になりそうです。

それだけ聞くと残念に思う方もいるかと思いますが、オーストラリアでの大学選びに関して是非覚えておいて頂きたいのは「知名度が最重要ではない」ということです。

海外の大学入学を希望される方は、一般的に大学を卒業してその後の就職まで考えている方も多いと思うのですが、実はシドニーでも日本でも、自分の希望にあった条件で就職を探すことができている方は、決して知名度の高い大学出身の方ばかりとは限りません。
グループオブ8以外の大学、いわゆるNSW州では2番めのランクの大学でも、良い成績を収めている学生さんは希望の就職をしています。オーストラリアでも新卒でインターンシップ中にポジションに応募、ビジネスビザをオファーされた方もいますし、優秀な学生はそれだけ認められるチャンスは有るということです。

また、有名大学に入った方は、オーストラリア国内から英語がネイティブな学生達で成績が90、95の方と一緒に勉強をしていくことになりますので、ついていくのが大変です。単位を落としたり、1学期の単位数を減らして卒業までの期間が伸びてしまう方もいます。

オーストラリアで大学を選ぶ際には、この大学留学を自分の将来にどのように活かしていきたいか、希望のキャリアを作るためには何を選ぶと良いかなど、先のことまで考えて大学を選んで行くと後悔をしない選び方ができると思いますよ。

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鐵見 尚美 / Naomi Tetsumi

オーストラリア、シドニー在住。豪政府認定教育エージェントカウンセラー(QEAC登録番号 G176)。20代半ば、ワーキングホリデーでオーストラリアに。アデレード、パース、シドニーなどに滞在しながらラウンドする。しかし、思うほど英語力がつかなかったことから、その後ゴールドコーストで語学学校に通い直し、ようやく英語を話せる楽しさを知る。帰国後、海外で得られる経験をより多くの人に、と留学会社に就職。2007年、当時の勤務先のシドニーオフィス立ち上げのためビジネスビザで渡航し、2010年永住権取得。現在はオーストラリア留学センターのシドニーオフィスの留学カウンセラーとして、カウンセリングや現地サポートを行う。このカウンセラーに質問する