街で見かけるMilk Barってなに?

郊外の町をさんぽしていると、ふと見かける「Milk Bar」というお店。みなさんも住んでいる街や散歩しているときに見かけたことはありませんか?

でも何でだろう、ミルクなのにバーなの?そんな謎なネーミングのせいで、何のお店だか分からなくいつもスルーしていたのですが、ブランズウィック(Brunswick)からソーンベリー(Thornbury)に行く道すがら、いくつかのMilk barを発見!!

とうとうお店をちゃんと見てみました。

外観はこんな感じ!


郊外のゆったりな住宅街や商店街にとっても馴染んでいます。
ずーっと長らくこの場所で営業しているんだろうなあと簡単に想像がつきます。

看板や広告にはPURA MILK(牛乳会社)、Herald SunやSundays(新聞社)。Mykiの小さなのぼりがついているお店もありました。

お店の中はシンプルなコンビニエンスストアのような感じです。ドリンクやお菓子、日用雑貨が置いてあり、Mykiの購入やトップアップもできるようです。


店舗によっては、半分がDelicatessen(デリカテッセン/ ハム、ソーセージ、チーズ、パン、デリなどを売る所)やGreengroce(グリーングロッサー/八百屋さん)になっていて、ちょっとした食材の買い足しに来る、昔ながらの地元の常連さんたちに親しまれているのだろうなあと思いました。要は街角の便利屋さんというような感じなんですね!


でも、正直お店は少し寂しい気がしました。
お客さんがいなかったからなのか、しばらく誰の手にも触れられていなさそうな片隅の商品を見たからなのか、お店に入っても店員さんがおらず、しばらくして奥から出てくるような店舗もあったからなのか…

んー。なんなんだMilk bar!?気になるぞ!

ということで、もう少し詳しく調べてみましょう〜!!
たびたびお世話になるWikipedia先生に色々教えてもらいました。


ミルクバーとは 

オーストラリアではミルクバーは郊外のローカルストア、カフェをさします。街角ショップのようなものです。(イギリスにも多くあるんですって!)町の人達が牛乳や新聞、そしてフィッシュアンドチップスやハンバーガーなどの軽食、そしてミルクシェークやキャンディなどを購入できるような場所。

だからお店に”ミルク”ってつくんですねー!


Milk Barの歴史

世界初の”ミルクバー”は1930年、イギリス人がインド、バンガロールに出したLakeview Milk Bar。
お店のコンセプトはイギリスで禁酒協会の奨励によってパブに代わるものとしてすぐに広まり、6年後にはミルクバーは1000軒以上にも増えました。

40年代後半には、ミルクバーはただ食料雑貨を売るだけではなく、すぐ食べられるような物やソフトドリンクが買える若者の社交場として進化を遂げます。
お客さんたちにもっと長くいて、お金を使ってもらえるように、ミルクバー内には机や椅子、ジュークボックスやピンボールマシーン(その後ビデオゲームに変わっていく!)がありました。

"社交場としてのミルクバー"は、だんだん文化の変化とともにファストフード店やショッピングモールに力を奪われ、オーストラリア国内でも70-80年代にはぐんと店舗数は減ってしまいました
未だ郊外の多くの人の家から歩いていける距離や、車ですぐ行けるような場所で見かけられますが、現在ではコンビニエンスストアーのような役目を果たしています。
今でも多くのミルクバーでミルクシェイクも売っています。


なんだって!?今でもミルクシェイクを売っている??気付かなかったなあ〜!
おっと、食い意地がはりました。そこじゃないですよね。

確かに潜入したミルクバーはどこも本当に街角、電車からすぐ降りた所、商店街の中、住宅地の角など便利な場所にありました。
昔は多くの若者やご近所さんたちに愛される、コミュニティとしての役目も果たしていたのに、段々と元気がなくなってきていたんですね、ミルクバー…。なんだか少し寂しい気もしますね。

街を歩いていたら、すでに廃業になってしまっているミルクバーもみました。


For Leaseのポスターが風に揺れて切なさ倍増。
今、街にこんなにユニークな用途もある便利な場所が、街のそこら中に当たり前にあったら楽しそうなのに…!

オーストラリアの昔ながらのミルクバー。家の近くで見つけたら、次のマイキーのトップアップをする時に覗いてみてはいかがですか?

私も、新たな形でまたブームになるといいなあという小さな願いをこめつつ、今度はミルクバーでミルクシェイク頼んでみようと思います :)

小林 芽衣 / Kobayashi Mei

「自分のやりたいことを後悔しないようにやろう。」

友人とアテネに飛ぶということだけを決め、世界横断の旅にバックパックを背負い飛び出し、そのままオーストラリア、メルボルンへワーキングホリデーへ。

人の温かさ、自然にときめき、メルボルンでは大好きなアートとコーヒーに囲まれ、毎日何をしようかとワクワクしながら過ごしていました。

語学学校にてケンブリッジ検定試験にチャレンジ、セカンドビザ取得のため多国籍な仲間たちと一緒にファームジョブ。その後オーストラリアを1周し、各都市の魅力を体感しました。


現在はブリスベンオフィスにて豪政府認定教育エージェントカウンセラー(QEAC登録No.S618)としてみなさんのサポートをしています。

昨年はTAFE Queenslandにてずっと勉強したかったビジュアルアートを学びました。


世界中から集まる人たちと、日本とはまったく違う環境での生活。きっと自分の”意外な面”を発見できます。きっとその自分は”前より成長した自分”。

そんな自分を見てみませんか?

みなさんにも素敵な経験をしていただけるよう、ワーホリ・留学実体験を踏まえ有用な情報をお伝えしていきます!このカウンセラーに質問する