英語力基準の満たし方

オーストラリアの専門学校や大学、大学院へ進学する際、入学基準となっている英語力を満たす方法は、主に2つあります。

1つは、IELTS(アイエルツ)やTOEFL(トーフル)といった英語力証明試験で、必要点数を満たすこと(オーストラリアでは、IELTSが一般的に使われています)。

もう1つの方法は、提携や付属の語学学校で、英語力基準を満たすこともできます。

提携や付属の語学学校では、進学英語コース、ダイレクトエントリーコース、ブリッジングコース等といった、進学につながるコースが開講されています。

これら指定のコースで、定められている成績を修めると、英語力基準はクリアした、とみなされます(一部コースでは、IELTS必須の場合もありますので、個別にお問い合わせください)。

英語力を満たすには、どちらの方法でもよいのですが、実際に進学をしたお客様の声や、私自身の経験からも、語学学校の指定コースで学ぶほうがお勧めとなります。特に、英語で論文を書いたり、プレゼンテーションやディスカッションの経験があまりない方は、語学学校で学んだほうが、進学後が楽になります。
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IELTSの基準を満たす = 進学先の授業についていける、とは限りません。お客様からも「英語についていけなくてやばいです!」といった声を聞きます。

私自身留学中、語学学校に通っていましたが、IELTS対策コースを受講し、IELTS6.5を取得してメルボルン大学の大学院へ進学しました。

いざ大学院の授業が始まってみると、さっぱりわからない。

IELTSのライティングセクションで書く文章量は、250字前後。
大学院で書くエッセイの量は、1,000~3,000字。

250字しか英語で文章を書いたことがなかった自分が、急に1,000字や3,000字のエッセイを書けと言われても、スムーズにはいきません。

エッセイだけではなく、読み物の量も膨大です。同時にプレゼンがあったり、ディスカッションをしたりと、学校生活は忙しく過ぎて行きます。

大学院での勉強については、こちら「オーストラリアの大学院でびっくり」をご参照。
UoM April 2015 (34)

英語の問題で、単位を落としてしまうのはもったいないといえます。

例えば、大学で1科目単位を落としてしまうと、追加で履修をしなければなりませんが、1科目あたり30万~40万円の費用がかかります。30~40万円は、語学学校の2ヵ月以上分の学費に相当します。さらに、元々の予定期間で学校を終えることができない場合は、学生ビザの延長も必要となり、学生ビザ延長には最大約15万5千円が必要になります。

語学学校の進学のためのコースでは、進学先で役立つアカデミック英語のトレーニングができます。アカデミック英語のトレーニングを積んでおくと、そうでない場合に比べて、進学先での勉強が楽になります。

IELTSの得点で進学を目指される場合は、IELTS6.0基準であれば6.5を、6.5基準ならば7.0の得点を目指すよう意識をして勉強をして下さい。

進学を目指して英語力アップを目指されている方は、進学をしてから焦らないように、そして、損をしないように、しっかりと英語力をアップさせて下さい!

坂本 岳志 / Takeshi Sakamoto

オーストラリアのメルボルン在住。豪政府公認PIER教育カウンセラー(QEAC登録番号:H297)。日本の大学を卒業後、日常英語もままならないレベルから、メルボルン大学大学院進学を決意。卒業後は、日本の商社で海外取引に3年携わる。現職に就いたきっかけは、メルボルン大学と商社時代に感じた「危機感」でした。各国の優秀な人材が海外で経験を積み、どんどん活躍していく中、日本の縮小を実感し、何か自分が役に立つことができるのでは、という思いから留学業界へ転職。東京オフィス→パースオフィス→石川県でリモート勤務を経て、2021年2月よりメルボルンに戻り、主にオーストラリア全都市の大学・大学院進学希望者のカウンセリングとサポートを行っています。このカウンセラーに質問する