オーストラリアの首相も使うZ世代の英語スラング

日本語も世代によって新しい言葉が生み出されますが、英語も同様にZ世代が使うスラングがあったりもします。

おそらく、英語の教科書には載らない英語たち。

以前オーストラリアのアルバニージー首相が使って話題になったZ世代のスラングが、ケンブリッジ辞典に掲載されて、再度話題になっています。

その英語は、"delulu"(デルル)

Labubu(ラブブ)ってブームになっているぬいぐるみがありますが、それではなくdelulu。

豪首相は、税金削減の法案について野党が反対した際に、"they are delulu with no solulu"と批判しました。その時のニュース記事はこちら。
'Delulu with no solulu': Anthony Albanese rolls out Gen Z slang to criticise opposition as tax cuts pass lower house

ケンブリッジ辞典ウェブ版では、"delulu"を"believing things that are not real or true, usually because you choose to"との説明があります。つまり、"delusional"=妄想的な・思い込みが激しい、といった、現実と異なることを妄信している状態を表します。

ちなみに、"solulu"(ソルル)は"solution"で「解決策」のことです。

元々、"Delulu is the solulu"という「妄想こそ解決策」、「信じるって大事!」みたいな意味でつかわれているようです。

"delulu with no solulu"はそれをもじったもの。

つまり、首相は野党に対して、「妄想はあるけど解決策はないね」と皮肉ったのです。

ちなみに、他にも

- skibidi(学校で知ったのかうちの子が時々歌っている・・・)
- broligarchy
- tradwife

等がケンブリッジ辞書に掲載されたとのこと。

そのニュースはこちら。
意味を知りたい方は調べてみてください。
Word used by Albo during rant against opposition makes it into dictionary

教科書に載っている英語も重要ですが、こういった新しい英語を知るのも楽しいですね!

坂本 岳志 / Takeshi Sakamoto

オーストラリアのメルボルン在住。豪政府公認PIER教育カウンセラー(QEAC登録番号:H297)。日本の大学を卒業後、日常英語もままならないレベルから、メルボルン大学大学院進学を決意。卒業後は、日本の商社で海外取引に3年携わる。現職に就いたきっかけは、メルボルン大学と商社時代に感じた「危機感」でした。各国の優秀な人材が海外で経験を積み、どんどん活躍していく中、日本の縮小を実感し、何か自分が役に立つことができるのでは、という思いから留学業界へ転職。東京オフィス→パースオフィス→石川県でリモート勤務を経て、2021年2月よりメルボルンに戻り、主にオーストラリア全都市の大学・大学院進学希望者のカウンセリングとサポートを行っています。このカウンセラーに質問する