出川哲郎にみる英語を使う心意気

友達が録画した「世界の果てまでイッテQ」を観ていると、出川哲郎のはじめてのおつかい、という企画をやっていました。

英語ができない出川さんが、ニューヨークの街中で、日本人以外の人の助けを借りながら指定された目的地にたどり着くというもの(こちら写真はニューヨークではなくパースシティ)。
もちろんテレビ用に面白おかしくしている部分はあると思いますが、出川さんが意味不明な英語を使いながら人に道をたずね歩く姿は、素直に「すごいなぁ」と感じました。

例えば、空母がある「イントレピッド海上航空宇宙博物館」(場所の名前は出川さんに伝えられない)へ行く、というミッションの際、空母(Aircraft Carrier)という単語がわからず、道行く人に「ドゥーユーノウ スカイ(空)ママ(母)?」と繰り出す出川さん。

「スカイママ」ではわかるわけなく、でも、次々と「スカイマシーン」「メニメニ(many) ママ オン ザ ボート(想像して爆笑しました)」「スカイプラスママ オン ザ ジェット機」「オン ザ ヘリコプター」と色々と言ってみるものの、もちろん通じず。

「Aircraft Carrierのこと?」と言ってくれる人もいたけど、聞き取れず「エレクトリック キャビア?」と聞き返す始末。

半分あきれられて「もういかなきゃ」と去ろうとすると人と「ソーリーソーリー ウェイトウェイト アリトルリトル」と引き留める。

「幸運のイノシシ像」のミッションの場合、イノシシ = boarという単語がわからず、「ピッグ ニアニア(near)」とか「ピッグ ニア アニマルネーム」とか言うものの、もちろん伝わらず。多分豚に近い動物の意で伝えようとしていたんだと思います。

でも英語と日本語を組み合わせた、めちゃくちゃな言葉から想像してちゃんと意味を取ってくれて、その場所の行き方が教えてくれる人が現れるのです。テレビとわかっていますが、とにかくめげない出川さんに見入ってしまいました。

実際に出川さんがどこまで英語ができるのかはわかりませんが、出川さんのこのマインドを持っていたら、留学をしたらすぐに英語が上達するのではないかと思います。

英語の上達近道は、とにかく使うことです。

私自身もそうですが、「間違ったらどうしよう」とか「通じなかったらどうしよう」といった気持ちが心理的ブレーキをかけてしまい、なかなか積極的になれないケースもあると思います。出川さんは、英語が通じなくてもめげずに次に行く、日本語も織り交ぜてなんとか伝えようとする、そして通じなくても自分のペースに巻き込んでしまう力をもっています。

当たって失敗しても砕けません。

出川さんほど極端になる必要はありませんが、英語を学ぶときは失敗して当たり前、とにかく壁にぶつかっても砕けずに英語を使う心意気が大切ですね。

坂本 岳志 / Takeshi Sakamoto

オーストラリアのメルボルン在住。豪政府公認PIER教育カウンセラー(QEAC登録番号:H297)。日本の大学を卒業後、日常英語もままならないレベルから、メルボルン大学大学院進学を決意。卒業後は、日本の商社で海外取引に3年携わる。現職に就いたきっかけは、メルボルン大学と商社時代に感じた「危機感」でした。各国の優秀な人材が海外で経験を積み、どんどん活躍していく中、日本の縮小を実感し、何か自分が役に立つことができるのでは、という思いから留学業界へ転職。東京オフィス→パースオフィス→石川県でリモート勤務を経て、2021年2月よりメルボルンに戻り、主にオーストラリア全都市の大学・大学院進学希望者のカウンセリングとサポートを行っています。このカウンセラーに質問する