“~demic”な英単語たち

コロナ禍で「パンデミック(pandemic)」という英語は、カタカナでもよく使われていますね。

英語のニュースを見ていると、コロナ禍でpandemicをはじめ、"~demic"がつく単語が色々とあることに気づかされます。
❏endemic(エンデミック)
病気がある地域特有の風土病の

❏epidemic(エピデミック)
病気の流行性の・伝染性の

これらの単語は形容詞の意味を書きましたが、名詞で使うこともできます。

新型コロナ発生当初は、"epidemic"という言葉がよく使われていたと思います。
そして、epidemicが国全体や世界に広がっていくと、"pandemic"になります。

endemic, pandemic, epidemicという単語は見かけることはありましたが、最近見かけるデミックさんはこちら。

❏twindemic(ツインデミック)
同時流行を意味しており、これから日本はインフルエンザ流行の季節になるので、インフルエンザと新型コロナのtwindemicが警戒されています。

❏infodemic(インフォデミック)
"information"と"pandemic"を組み合わせた単語で、特にソーシャルメディア(SNS)上でフェイクニュースが広がることを指しています。

もっと広義にフェイクニュースが社会に拡散することも意味しているようですが、特に新型コロナに関してはソーシャルメディアでの誤情報拡散の懸念に使われていました。

例えば、SBSのこちらのニュース記事
"Experts warn technology-driven 'infodemic' could jeopardise COVID-19 vaccine roll-out"

As early as February, with the global pandemic spreading fast, the World Health Organisation issued a warning about an "infodemic", a wave of fake news and misinformation about the deadly new disease on social media.

もともと"demic"は、ギリシア語の"demos"(人々)が語源のようです。

それぞれの語源をたどっていくと、

pan = "all"
en = "in"
epi = "upon"

という意味があり、"demic(人々)"と結びついてpandemic, endemic, epidemicという単語になったようですね。
(Online Etymology Dictionaryより)

ちなみに、"etymology"という見慣れない英単語は「語源学」です。

だんだん深みにはまっていきそうなので、この辺でやめておきます。
英単語、時々こうやって語源を調べてみるとなかなか面白いですね。

坂本 岳志 / Takeshi Sakamoto

オーストラリアのメルボルン在住。豪政府公認PIER教育カウンセラー(QEAC登録番号:H297)。日本の大学を卒業後、日常英語もままならないレベルから、メルボルン大学大学院進学を決意。卒業後は、日本の商社で海外取引に3年携わる。現職に就いたきっかけは、メルボルン大学と商社時代に感じた「危機感」でした。各国の優秀な人材が海外で経験を積み、どんどん活躍していく中、日本の縮小を実感し、何か自分が役に立つことができるのでは、という思いから留学業界へ転職。東京オフィス→パースオフィス→石川県でリモート勤務を経て、2021年2月よりメルボルンに戻り、主にオーストラリア全都市の大学・大学院進学希望者のカウンセリングとサポートを行っています。このカウンセラーに質問する