社長が、営業に駆けずり回ったり、全ての情報を把握しないと気が済まないタイプでうまく経営が回っている会社をあまり知らないということもあり、私は営業にはほとんど行かないし、社員からの報告も月に1回20分くらい雑談して終わりみたいな経営をしています。そんな自由さが社員の能力を発揮させるのか、今年も安定した業績で進んでいます。
社長の仕事で一番大切だと私が考えているのは、その会社における仕事に対する価値観を作っていくことだと思います。「売上」と「お客様の満足度」はどちらが優先順位が高いか?などの問いに躊躇なく「お客様の満足度」だと社員全員が答えられるかどうかは、簡単そうに見えて、実際はそんなに簡単なことではありません。
私は、うちの会社での価値観を様々な観点から社員に伝えるために、毎朝メール(現在ではSlackに「今日も一球入魂」というチャンネルを作っています)を書いています。2012年から始めたので、ほぼ7年間毎朝、社員にメッセージを送っています。私が留学生と話して感じたことや、日本に出張した時に感じたことなどの個人的な感想から、会社の方向性について意思決定を発表する前に、今はこんなこと考えてるよということを伝えたりしています。
ですから、社員たちは、私が考えていることのほぼ全てを知っている状況です。ですから、私の考えが間違っていない限り、日々の現場での意思決定は間違えないわけで、つまりは会社の業績の責任は私が背負うことになるのです。
7年間もメッセージを書き続けることは、ネタ探しにいつも苦労することになるのですが、早朝にコーヒーを入れて、メッセージを考えることは、毎朝初心に戻りリセットすることが出来るので、今となっては欠かせないルーティンになっています。