本質が大事。トップバリスタ/ロースター、峰さんと飲む

先日、平日はおしゃれタウンフィッツロイでコーヒー豆のロースター、週末は郊外の地元密着型おしゃれカフェでトップバリスタとして活躍する平山 峰一さんとビールを飲んできました♪
コーヒーのプロフェッショナル中のプロフェッショナル、ものすごい人にも関わらず、とても気さくで笑顔がチャーミングな”峰さん”。色んなお話をしましたが、その魅力的でアドベンチャーなお話に、どんどんと引き込まれてしまいました。

「技術ではなく、コーヒーの世界を見せる」というテーマで、仲間とシティで行った講演会には将来のバリスタのたまごたち80名もが詰め寄せました。”ロースター”という新しい視点からコーヒーの世界を見ること、素材を知ることで初めてコーヒーを淹れることが出来るということ‥。「本質が大事だ」と峰さんは何度もおっしゃいました。

Photo by Yuya Hirai

その講演会に参加していた友人、らい君に振り返ってもらいました♪
ミネさんが最後に言った言葉が忘れられなくて。
”シェフが食材の産地や特徴を生かして一流の料理を振る舞う様に、僕たちバリスタもコーヒー豆の産地や農場、特徴を把握した上で、魅力的な一杯を提供出来なければいけないのではないでしょうか?”
そのことを聞いたときにしびれたのを覚えてる。
メニュー、ラテアート、店作り、ブランディング、マーケティングに関して夢中になっている人たちが多くいる中で、「メルボルン」という、世界有数のコーヒーの街にいるからには、コーヒーの魅力を確かな経験と技術で伝えていくことが第一なのでは、とその場にいる人たちに、”問いかけた”ところに、ぐっと来てしまった。
シンプルで、大事なところを彼は分かっていて、追求者としての深みが見えた瞬間でした。オレは峰さんからコーヒーの魅力を教えてもらって、コーヒーの味はもちろん、誰かの為に淹れたいって思えるまでコーヒーのこと好きになったから、感謝してるし、尊敬してる!

Dengon Netのコーヒーのレジェンドたちの特集にも峰さんのインタビュー記事が載っていますよ♪
文字が読みにくくてごめんなさい。涙 是非サイトも見てみてください♪

オフではスケーターにもなるというギャップもお持ち。さすがメルボニアン!
そんな峰さんとの飲み話です。


Sir Charles

峰さんは平日フィッツロイの、Sir Charles(サーチャールズ)という白を基調としたモダンでおしゃれなカフェでロースターとして勤務されています。
平日にも関わらず店内はほぼ満員。フィッツロイという土地柄、ランチタイムはいつでも忙しいのだとか。


★所在地マップURL

121 Johnson Street Fitzroy Melbourne

ロースター(焙煎士)という仕事

ローストを学ぶにつれてコーヒーについての理解が格段に深まったという峰さん。
ロースターは、世界各国から仕入れたコーヒーの生豆を焙煎するお仕事です。コーヒー豆の煎り方よってコーヒーの酸味や苦味が変わってきます。同じ豆でも煎り方によってそれぞれ味が変わってくるのです。
豆の良さを最大限に引き出すことを考えるのがロースターの仕事。実際それをお客様の目の前で料理をするのがバリスタの仕事、と峰さんは語ります。


生豆(Green Beans)をローストする時に重要なのが温度タイミング
生豆を機械上部より入れ、庫内温度が十分に上がったところで焙煎開始です。焙煎中は何度も豆の焼色や状態を見つつ、PCモニタに出てくるデータやグラフの波形とにらめっこ。身長よりも大きな焙煎機の中で豆が回転し始めると、より感じるマシンの熱気と豆の音。
私が思っていたコーヒーの焙煎のイメージとは違い、細かくデータを分析しながら進める作業の様子はまるでラボ(実験室)のようでした。


ポイントごとに豆の状態を”ローストログ”に丁寧に付けつつ、グラフを見ながら時間や温度をコントロールし、きれいな味を作り出します。
豆が目標温度に達した所で絶妙なタイミングを見計らい、クーリングトレイに出します。ドッと出てくる豆は迫力がありました!回転させながら一気にクールダウンさせます。6kg分の豆は焙煎の過程で水分が飛び、出来上がった時には5.2kgになっていました。こういった”ウェイトロス”の管理も美味しいコーヒーにするための大事な要因になるのだとか。


焙煎が仕上がり、生豆に比べ少し膨らんだ豆を一粒とって口に運ぶ峰さん。味のチェックが済み、うなずく峰さんの横顔を見て、今回の焙煎が成功だったことがわかりました。


ローストの難しさ

何が美味しいのか、正解を自分で探していかなければならないので正にトライ&エラーの日々。1日で15−20回ローストをすることもあるそうです。結果に対して改善点を見つけてよりおいしい豆を作っていく。もともとの”セオリー”のようなものは存在するけれど、自分で考えていく過程が難しい。
焼きすぎると、強い味「こげ」が出てきてしまい、フレーバーが抜け苦くなってしまうそう。逆に焼きが浅いと生豆のかおりが残ってしまったり、酸味が強くなってしまいます。何度も峰さんは「バランスが大事」と言っていました。

峰さんが思う”ロースターに必要なこと”

豆は産地、育った環境によって全く違うものになるので、豆によってローストの方法は様々です。なので物理的には多くの過去データ、そして経験がとても大事になります。そして、欠かせないのは知識感覚
感覚は日頃意識して自分にアンテナを張る事で鋭くなっていくそうです。自分の中の「おいしい基準」を上げるため峰さんはお休みの日においしいお店を探してみたり、ファーマーズマーケットやオーガニックグロッサリーにもよく足を運ばれるそうです。
そして謙虚さ。自分のやった通りに豆はレスポンスをくれるので、”決めつけない”謙虚さも大事だと教えてくれました。

峰さんが思う"焙煎士のイチバンの仕事"

1番大事なのは”お客さんが美味しいと思うものを作ること”
自分にしか出せないフレーバーで、お客様に「これって峰が焼いた豆よね」言ってもらえるものを見つけたい。これは峰さん自身の目標でもあるそうです。

間違いなくコーヒーのプロフェッショナルな峰さんですが、もちろん最初からプロフェッショナルだったわけではありません。
峰さんが京都でコーヒーと出逢い日本を飛び出し現在に至るまでのドラマ、そして愛するコーヒーと仕事に対する想いなどなど‥飲み話から出てきたストーリーに、ぐっと来てしまいました。
メルボルンで生活する先輩として、仕事人として、海外で頑張る日本人としてとても素晴らしい方でした。

またブログで

―峰さんとコーヒーの出逢い、メルボルン奔走記
―峰さんのコーヒー哲学

峰さんの代わりに語らせてくださ〜い!

小林 芽衣 / Kobayashi Mei

「自分のやりたいことを後悔しないようにやろう。」

友人とアテネに飛ぶということだけを決め、世界横断の旅にバックパックを背負い飛び出し、そのままオーストラリア、メルボルンへワーキングホリデーへ。

人の温かさ、自然にときめき、メルボルンでは大好きなアートとコーヒーに囲まれ、毎日何をしようかとワクワクしながら過ごしていました。

語学学校にてケンブリッジ検定試験にチャレンジ、セカンドビザ取得のため多国籍な仲間たちと一緒にファームジョブ。その後オーストラリアを1周し、各都市の魅力を体感しました。


現在はブリスベンオフィスにて豪政府認定教育エージェントカウンセラー(QEAC登録No.S618)としてみなさんのサポートをしています。

昨年はTAFE Queenslandにてずっと勉強したかったビジュアルアートを学びました。


世界中から集まる人たちと、日本とはまったく違う環境での生活。きっと自分の”意外な面”を発見できます。きっとその自分は”前より成長した自分”。

そんな自分を見てみませんか?

みなさんにも素敵な経験をしていただけるよう、ワーホリ・留学実体験を踏まえ有用な情報をお伝えしていきます!このカウンセラーに質問する