オーストラリアの卵の種類

一時期オーストラリアは全体的に卵不足で、スーパーに行っても卵がない!なんて状況でしたが、最近は少し落ち着いてきましたね(値段は日本よりも高いですが)。

ところで、オーストラリアで売られている卵をみると、caged, free range, open range等々がパッケージに記載されていることに気づくと思います。

ABC Newsに、それぞれどう違うのか、という記事が掲載されていたいのでご紹介。
What's the difference between cage-free, free-range and pasture-laid eggs?

●Caged
ケージで飼われた鶏の卵のことで、価格も抑え目になります。

動物福祉の観点から、オーストラリアでは2036年までには廃止する方向で動いており、消費者もCagedの卵は避ける傾向が強くなっています(ただ、飲食店等での需要が高く、現時点でも32%の卵がCagedだそう)。

●Cage-free/Barn-laid
狭いケージではなく、大きな鳥小屋で飼育される鶏の卵です。

鳥小屋内は自由に歩き回ることはできますが、天敵や鳥インフルエンザ等を回避するため、鳥小屋の外にでることはできない造りになっています。

●Free-range
オーストラリアのスーパーColesによると、価格は上記2つよりも少し高くなるものの、フリーレンジの卵は、売上高の中で最大を占めているそうです。

鶏は1日に最低8時間は屋外へのアクセスが可能であり、自由に歩き回ることができる飼育システムになっています。

●Pasture-raised/Open-range
フリーレンジと同様に鶏が自由に動き回れる飼育システムですが、フリーレンジは1ヘクタール当たり最大10,000羽の飼育に対し、Pasture-raised(日本語で「放牧飼育」とでもいうのでしょうか?)は、1ヘクタールあたり200羽の飼育。

WoolworthsやColes等のメジャースーパーではあまり取り扱いがなく、個人の小売店等で販売されていることが多いそう。

●Organic
オーガニックは化学物質を利用しない飼育法で、除草剤を使ったりせず、食事も農薬や化学肥料を使わない穀物を与えています。

オーガニックファームの数は少なく、なかなか手に入らないようです。

ちなみに、オーストラリアで卵を買う時は、必ず割れていないかチェックをしてください。
購入してから「割れてた!」ということは結構あります。

坂本 岳志 / Takeshi Sakamoto

オーストラリアのメルボルン在住。豪政府公認PIER教育カウンセラー(QEAC登録番号:H297)。日本の大学を卒業後、日常英語もままならないレベルから、メルボルン大学大学院進学を決意。卒業後は、日本の商社で海外取引に3年携わる。現職に就いたきっかけは、メルボルン大学と商社時代に感じた「危機感」でした。各国の優秀な人材が海外で経験を積み、どんどん活躍していく中、日本の縮小を実感し、何か自分が役に立つことができるのでは、という思いから留学業界へ転職。東京オフィス→パースオフィス→石川県でリモート勤務を経て、2021年2月よりメルボルンに戻り、主にオーストラリア全都市の大学・大学院進学希望者のカウンセリングとサポートを行っています。このカウンセラーに質問する