厳しいオーストラリアの空港税関

私の空港税関での体験談。

オーストラリアは、外部からの物の持ち込みには世界有数に厳しい国で、空港税関で足止めされることもよくあります。

オーストラリア入国の際には入国カードの記載が必要となっており、そちらに持ち込み物のチェック項目があります。生物等でなければ、きちんと申告をすれば問題なく持ち込めるものも多いので、持っていけるかどうかわからないと思うものは、一先ず申告しておくことをお勧め致します。

オーストラリアの持ち込み物については、こちらからご確認頂けます。

持ち込みがダメなものは税関で没収されますが、一番まずいのは、申告せずに持ち込み禁止物が見つかることです。

「知らなかった」「英語がわからない」では済まされず、れっきとした法律違反となり、その場で最大360ドル(約3万2千円)の罰金、悪質であると判断された場合は、66,000ドル(約594万円)の罰金や10年以下の懲役という厳しい措置が取られます。
Airport 2
さて、前置きが長くなりましたが、私の初めての長期留学の時。

心配性の私は、食べ物類等、税関で引っかかりそうなものは何も持たずに入国しました。

当然入国カードには「申告するもの無し」で係官に渡し、「じゃあ、荷物のX線検査だけしてね」ということで、スーツケースをX線に通しました(申告するものがなくても、X線検査をされることがあります)。

そうしたら、急に係官の顔つきが険しくなりました。

係官「本当に何ももっていないの?豆とか植物とか持っていないの?」

自分「はい、何も持っていません」

係官「本当に?じゃあ、スーツケースを開けて」

焦る自分、スーツケースをあけると、係官の手がスーツケースのある一点に伸びてきました。

係官が取り上げたものは、小さなぬいぐるみ。

「え?ええ??」となっている自分をよそに、係官はそのぬいるぐるみだけをもう一度X線台にセット。

ベルトコンベア上を流れる小さなぬいぐるみ。
興味津々でみている後ろに並ぶ乗客たち。
険しい顔つきで画面をみる係官たち。
焦る当時23歳の自分。

なかなかシュールな光景が繰り広げられていました。
Airport 1
結果、何事もなくぬいぐるみを返してもらいましたが、かなり恥ずかしかったです。

ぬいぐるみの中に入っている素材が豆か植物の種かに見えたようですね。

ちなみに、なぜ自分がぬいぐるみを持っていたか。
一緒に寝るためのものではありません。

当時付き合っていた彼女からプレゼントされたものでした。

オーストラリアの税関、こういった予想外なことに遭遇することもありあすが、心配なものがあればきちんと申告をしておきましょう!

坂本 岳志 / Takeshi Sakamoto

オーストラリアのメルボルン在住。豪政府公認PIER教育カウンセラー(QEAC登録番号:H297)。日本の大学を卒業後、日常英語もままならないレベルから、メルボルン大学大学院進学を決意。卒業後は、日本の商社で海外取引に3年携わる。現職に就いたきっかけは、メルボルン大学と商社時代に感じた「危機感」でした。各国の優秀な人材が海外で経験を積み、どんどん活躍していく中、日本の縮小を実感し、何か自分が役に立つことができるのでは、という思いから留学業界へ転職。東京オフィス→パースオフィス→石川県でリモート勤務を経て、2021年2月よりメルボルンに戻り、主にオーストラリア全都市の大学・大学院進学希望者のカウンセリングとサポートを行っています。このカウンセラーに質問する