【オーストラリア学部聴講】後悔しない大学の選び方|決め手となる3つの視点

日本の大学を休学し、オーストラリアの大学での学部聴講(スタディアブロード)へ向けてリサーチを進めているけれど、休学という大きな決断を前に、どの大学も魅力的に見えてなかなか決められない、という方もいらっしゃるかと思います。

最終的に「ここに行きたい!」と決める際のポイントについて、私なりの考えをお伝えしたいと思います。

決め手は「『なぜ、他の大学ではなく“この大学”なのか』を、自分の言葉でしっかりと語れるストーリーが見つかるかどうか」だと考えています。
留学経験は、将来の就職活動などでも必ず聞かれるテーマです。その時、「ランキングが高かったから」だけでなく、「この大学の〇〇という点に惹かれて、ここでしかできない経験を積みたかった」と自信を持って語れるかどうか。
その納得感が、留学生活全体の満足度を左右します。では、その「自分だけのストーリー」を見つけるために、どのような視点で大学を見比べれば良いのでしょうか。

ポイントは以下の3つです。

決め手を見つける3つの視点


1. 学びのスタイルは「伝統」か「革新」か?
オーストラリアの大学は、大きく2つのタイプに分けられます。

  • 伝統・研究重視型(例:クイーンズランド大学などGroup of 8):
  • 歴史が長く、学術的な研究に強みを持ちます。ノーベル賞受賞者を輩出するなど、知の探求を重んじる環境で、世界トップレベルの研究者や学生と共に深く学べます。
  • 革新・実践重視型(例:シドニー工科大学など):
  • 比較的新しい大学が多く、産業界との連携や、社会で即戦力となるスキル習得に力を入れています。企業の課題に取り組むプロジェクト型の授業など、よりリアルな学びに触れる機会が豊富です。

どちらが良い悪いではありません。「自分はどちらの環境でより成長できるか?」という視点で比べてみましょう。


2. その経験は、自分の「将来」にどう繋がるか?
留学は、英語力向上や単位取得以上の価値があります。その大学での経験が、自分のキャリアにどうプラスになるか、具体的に想像できるかが重要です。

  • A大学: 自分の専攻分野で世界的に権威があり、その分野の知識を深く掘り下げられる。
  • B大学: ITやビジネスなど、特定分野で企業との繋がりが強く、最先端の実例に触れられる。

就職活動で「この経験が、御社でこのように活かせます」と語る姿を想像した時、より説得力を持つのはどちらの大学での経験でしょうか。


3. どんな「留学生活」を送りたいか?
学ぶ時間と同じくらい、現地での生活も大切です。自分の理想のライフスタイルに合う場所を選ぶことも、後悔しないための重要な決め手になります。

  • 大都市の真ん中(例:シドニー、メルボルン):
  • 交通の便が良く、授業後は美術館やカフェ、イベントなど刺激的な毎日が送れます。多様な人々と出会うチャンスも多いです。
  • 郊外・地方都市(例:アデレード、パース):
  • 自然豊かな広大で美しいキャンパスでのびのびと過ごせます。都会の喧騒から離れ、勉強に集中したり、休日はビーチや自然を満喫したりできます。


ぜひ、この3つの視点、①学びのスタイル、②将来への繋がり、③生活環境を自分の中の「判断軸」として、もう一度各大学の紹介文を読み比べてみてください。

【2025年~2026年版】スタディアブロードでお勧めのオーストラリアの大学


そうすれば、ランキングや漠然としたイメージだけでは見えてこなかった、自分だけの「この大学に行きたい理由」が、見えてくると思います。

大越 麻結 / Mayu Okoshi

オーストラリア、シドニー在住。豪政府認定教育エージェントカウンセラー(QEAC登録番号 G175)。高校2年の時に、ノースシドニーのカソリック系女子校へ2週間の短期留学。当時、Appleという単語すら聞き取れなかった私を温かく迎えてくれたホストファミリーとの出会いを通じ、またオーストラリアへ来る事を心に決める。その後、アパレル業界勤務、実家家業を経て、2002年ワーキングホリデービザで渡豪。1年の滞在が終わりに近づく頃、何かを得てから帰国したいと考え、専門学校へ進学。Diploma of Public Relationsを修了する。留学業界との出会いはワーホリ時代に遡る。その後、英語学校スタッフとしての勤務、オーストラリア留学センターシドニーオフィスで12年の勤務を経て東京オフィスへ異動。2021年から再びシドニーオフィス勤務。このカウンセラーに質問する