【帰国の手続き】スーパーアニュエーションの早期引き出し~基本情報編

今回は、お客様からの質問も多いスーパーアニュエーションの早期引き出し方法(DASP:Departing Australia Superannuation Payment)について簡単にまとめました。

詳細はオーストラリア国税局のウェブサイトにてご確認ください。

スーパーアニュエーションって何?

確定拠出型年金です。18歳以上で税引前月収が$450以上の場合、雇用方法に関係なく、一時滞在者も含め給与に応じた金額が積み立てられます。年金なので本来は一定の年齢になるまで引き出せませんが、ワーキングホリデービザや学生ビザなど一時滞在者は「ビザが有効期限切れやキャンセルによりすでに失効している」「オーストラリアを出国した」などの条件を満たせば引き出すことができます。

どんな人が早期引き出しができるの?

早期引き出しができるのは、下記の条件をすべて満たす方です。
  • 学生ビザやワーキングホリデービザなど労働可能な一時滞在ビザで滞在し、オーストラリアで働いていた。
  • ビザの有効期限が切れている(キャンセル含む)
  • 他にオーストラリアに滞在するために有効なビザを持っていない。
  • オーストラリアまたはニュージーランドの市民権もしくは永住権を保有していない。
出国してビザの有効期限が切れたら、忘れないうちに申請しましょう。

 
引き出せる金額は?

ファンドに積み立てられていた金額から所定の税金が差し引かれた金額が引き出せる金額です。
  • ワーキングホリデー以外の給与所得者:35%が税金として差し引かれます。
  • ワーキングホリデー以外の自営業者(ABNを取得して働いていた方など):45%が税金として差し引かれます。
  • ワーキングホリデービザ保有者:65%が税金として差し引かれます。
なお、上記の2つ以上に該当する場合は、一番高い税率がすべての積立金にかけられます。例えば、ワーキングホリデービザ終了後にそのまま学生ビザに切り替え、同じファンドを使っていた場合は、すべての積立金に65%の税金がかかります(ワーキングホリデービザが、DASPにかかる法律変更前(2016年以前)の場合を含む)。

ワーキングホリデーの時と学生ビザの時で違うファンドを使っていた場合についてどうなるかは確認できていませんが、管理手数料がかかるのでほとんどの方は1本化しているのではないでしょうか。積立投資であり切り分けることは難しいので、仕方ないですが悲しい・・(T_T)

ここまでが基本情報編。次回は、具体的な手続き方法についてシェアします。

 

*このブロクの情報は2021年9月29日現在のものです。
*オーストラリア留学センターではスーパーアニュエーション早期引き出しのお手伝いはしておりません。

天ヶ瀬 有美 / Yumi Amagase

日本の大学で経済学を学び、金融業界で働いた後、2012年にオーストラリアへ渡りました。ワーキングホリデーで大自然の中での仕事を経験し、「やりたいことは全部やる」をモットーに過ごした1年間は、私の人生観を大きく変えました。

その後、IELTS6.5を取得し、**サザンクロス大学会計学修士課程(Master of Professional Accounting)**を卒業。現在は、会計業務に携わっています。

「英語で学ぶのは難しそう」と躊躇しているあなたも大丈夫。私も同じ不安を感じていました。英語そのものよりも、英語“で”考え、英語“で”問題を解決することの難しさは、経験した人にしかわかりません。

だからこそ、あなたの「やってみたい!」という気持ちを、全力で応援します。”Where there is a will, there is a way”!!