オーストラリアは喫煙者にとって、特に厳しい国です。現在喫煙者の方で、これからオーストラリアで生活することを考えているのであれば、タバコとの向き合い方を考える、良い機会になるかもしれません。
とにかく高い
2016年現在、オーストラリアは「世界一、タバコが高い国」です。1995年に1箱5ドル(450円)だったタバコの価格は、年々価格が上昇。2016年現在、25本入りの1箱が25ドル(約2,000円)まで値上がりしています。みなさん、1箱約2,000円です。タバコを嗜まない自分にとっては、痛くも痒くもない値段ですが、高すぎます。
ちなみに世界のタバコの価格を高額な国順で並べると、以下の順位。
1位:オーストラリア タバコ1箱あたり平均、約2000円
2位:ニュージーランド タバコ1箱あたり平均、約1,800円
3位:ノルウェー タバコ1箱あたり平均、約1,700円
4位:イギリス タバコ1箱あたり平均、約1,500円
5位:アイスランド タバコ1箱あたり平均、約1,150円
6位:カナダ タバコ1箱あたり平均、約1,100円
7位:フランス タバコ1箱あたり平均、約1,080円
8位:スイス タバコ1箱あたり平均、約1,060円
9位:パプアニューギニア タバコ1箱あたり平均、約1,010円
10位:スウェーデン タバコ1箱あたり平均、約1,000円
しかし、さすがはオーストラリア。先日、二位以下を大きく突き放す、新しい法案が提出されました。新年度予算案では、2017年から4年間、毎年12.5%ずつ(!)タバコの税率を上げることが、盛り込まれているようです。
ちょっと待ってください。仮に、毎年12.5%づつ値上がりするとなると・・・・2020年には1箱3,200円です。本当にこれだけの値段を払える人がいるのかどうかわかりませんが、つい自分は「3,200円あったら。。。コーヒー10杯は飲めるな・・・」と考えてしまいます。
いずれにせよ、「タバコ1箱分の値段=オーストラリアでのアルバイト2-3時間分の時給」と考えると、喫煙者のかたは、働くよりまずタバコを辞めるほうが良いかもしれません。
パッケージが怖い
たばこのパッケージは、もれなく怖いです。
オーストラリアでは、銘柄ごとのデザインが認めらておらず、「プレインパッケージ」と呼ばれる、統一された包装で販売されています。かっこいいデザインを認めないことで、若年層の喫煙者を減らす狙いがあるようですね。
しかし、この統一パッケージの規則として、タバコの危険性を謳わなければならないのですが、とにかくグロテスクな写真がパッケージに貼られています。その為、タバコを購入する窓口の陳列棚は、さしずめ「オススメのホラー映画コーナー」のような見た目です。
また、パッケージの謳い文句も、日本のように「タバコは体に害を及ぼす危険性があります」というような、優しい言い回しではありません。科学的根拠をどこまで調べているかはわかりませんが、「吸ったら死にます!」くらい強烈なメッセージが書かれています。
TVCMが怖い
タバコ、お酒、交通事故のTVCMは、主にオーストラリア政府監修のもと作成&放映されるのですが、これがまたリアルで怖いです。「作者に何かトラウマがあるのでは」と、逆にこちらが心配になるCMですが、確かにこれくらい怖いと吸いたくなくなるのでしょう。
ちなみに自分は「今回も作りこんでいるなー」と、すこし楽しんで見ています。
そもそも吸える場所がない
オーストラリアは煙草規制条約(FCTC)というものを集結しており、禁煙国家の先駆け的存在です。そのため、タバコを嗜む場所が年々少なくなっています。というより、現時点でもほとんどありません。
まず、空港内、公共交通機関内、公園、公共の建物の屋内は、全て禁煙です。ちなみに、ホテルによっては部屋はもちろん、敷地内も完全禁煙という場所もあります。
また、レストラン内も完全禁煙です。居酒屋的な場所も、バーも同じく完全禁煙です。分煙なんてものはありません。さらに、公共施設の出入り口から、半径4メートル以内も禁煙区域になるため、店が立ち並ぶエリアは、タバコが吸える場所をピンポイントで探さなければなりません。
オーストラリアは州によって多少規則が違うものの、今後もどんどん禁煙の場所は増えていくようです。
それでも個人的には嬉しい
ただ、非喫煙者の自分からすると、食事をする場所や公園で完全禁煙なのは、とても嬉しいです。どのお店でも、ご飯が美味しく食べられますし、ゆっくり、コーヒーが飲めます。
タバコを辞めたい人はもちろん、美味しい空気のもとで生活したい人は、是非オーストラリアでの生活をおすすめします!