土鍋のススメ

当社スタッフは、日々オーストラリア留学に関するご質問を受け付けていますが、実は、学校選びと同じ数の質問を頂いているのが、「現地の生活費」について。

語学学校の予算と違い、現地の生活費は「滞在都市」「留学期間」「滞在方法」によっても変わるため、一人一人の留学プランにあわせてご案内していますが、人気の滞在方法は、「到着時にホームステイで4〜8週間滞在し、その後シェアハウスに移動」する方法です。この理由は2つあります。一つ目はホームステイは学校(もしくは当社)契約のステイ先のため、到着時に安心して滞在できる場所がある点。もう一つは、ホームステイ終了後にシェアに移動すれば、”自炊”をすることで食費を抑えることが出来るという点です。

そう、自炊。これが今回のテーマです。

この、「ホームステイからシェアハウスへの移動プラン」をアドバイスさせて頂くと、「自分もそう思ってたんです!お金を節約したいのですし、海外の人達と、料理を教え合うことができるのは、留学の醍醐味ですよね」というように、”希望に溢れた返事”を頂くことが多いのですが、いざ留学スタート&現地で自炊生活が開始となると、ションボリした顔で相談に来る生徒さんが、チラホラいます。

話を聞いてみると、
  • 自炊してますよ。カップラーメンですけど。
  • 炊飯器無いので、炊けないんですよ
  • 実は、自炊したこと無いんです。どうすればいいですか?
  • ここ2週間。パンとバターだけですが、なんとかやってます。
などなど。

「実は自炊したこと無い」という、カミングアウトもどうかとは思いますが「スペイン人が腕をふるって作ったパエリヤ」や、「イタリア人が丹精込めて作ったピザ」そして「韓国人が気合を入れて作った、プルコギ」に対して、「3分で作ったカップラーメン」で、対等と考えるのは甘い考えです。

個人的には、"お米(ごはん)"と”パスタ”さえ美味しく作れて、あとはCookpadがあれば留学生活はなんとかなると思っています。特に、ご飯は美味しく炊きたいですよね。日本のお米は高価なためあまり買えませんが、それでも手に入るお米を出来る限り美味しく食べたい!ですが、オーストラリアは炊飯器がない家が意外と多く、あっても、よくわからないブランドの炊飯器ということが多いです。

そこで自分がオススメしたいのは”土鍋”。普通の鍋でもいいですけど、やっぱり土鍋のほうが美味しく炊けます。自分も家では土鍋を使って炊くことが多いのですが、この経験をもとに、留学生の皆さんにも「DAISOの土鍋とかで炊いたら、きっと美味しいよ。米さえ炊ければ、おかずは多少美味しくなくても大丈夫!」とアドバイスをしていました。

が、ここで一つ問題が。それは「”きっと”美味しいよ」の言葉に隠れていますが、我が家は、DAISOの土鍋を使っているわけではありません。なので、「アドバイスしてみたはいいけど、DAISOの土鍋でちゃんと炊けるのか?」というモヤモヤがありました。これはいけません。生徒さんに対して”説得力がないアドバイスは厳禁”ということで、早速、購入&ご飯を炊いてみました。

ブリスベンのDAISOで購入した、3.80(370円)の土鍋です。

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幾つか柄がありましたが、今回は緑のポツポツを購入。しかし、すでに蓋に傷を発見しテンションが下がります。

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お米はサンライスのMedium Grain。オーストラリアのスーパーであれば、どこでも買えるお米で、サンライスの中では最も日本のお米に近い品種。

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まずはお米を洗います。写真だとわかりにくいのですが、「お米をいれてから、水を入れる」のではなく、「水を入れてから、お米」をいれます。お米の量は一合です。

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素早くかき混ぜる!1回目はとにかく手早く洗って水をすてます。ここでのんびりしていると、米ぬかが水分を吸収するので、米ぬかが取れにくくなってしまいます。かといって、2回目も3回目ものんびりはできません。ササッと洗って水を捨てます。

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水をしっかり捨てたあと、お米に、200mlの水をいれます。計量カップが無い方は、シェアメイトに借りましょう。

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ここからが重要。今回のタイムスケジュールは、こちら。

蓋をして強火 → 鍋がグツグツ言うまで放置 → 沸騰したら弱火にしてさらに10分 → 最後に強火で10秒 → 火を消して15分放置...

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最後に蓋を開けます。

恐るべしDAISO。ふっくらなお米が炊きあがりました。

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オコゲもいい感じ。

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お米を研ぎ始めてから、炊き終わるまで、大体30分位ですね。注意点としては、蓋は一度閉めたら、完成するまで開けないということと、上の流れでも、それほどおかしな事にならないと思いますが、はじめの一回目は土鍋の前でずっと待機しましょう。シェア先にあるガスコンロの火力によっても、沸騰までの時間が変わるので、見ておかないとわからないですし、弱火の時間も作るたびに調整です。

また、シェア先によっては「電気コンロ」の場所もあります。ただ、電気コンロでは土鍋は役に立たないので、その場合はポータブルのガスコンロを買ってしまいましょう。韓国系のショップには大概置いてありますし、本当の鍋をやる時も便利です。ポータブルのガスコンロがあるお店なら、ガスボンベも売ってます。

ということで、DAISOの土鍋でもしっかりご飯は炊けるという記事でした。オカズの記事も書き始めると「林は、会社を”オーストラリア食事センター”と勘違いしている」と言われかねないので、ここまでにしておきます。

これから留学する皆さんも、ご飯の炊き方はもちろん、他国の人にも、自信を持って紹介できる一品をを覚えておくと、留学生活がより楽しくなりますよ!

林 真生 / Hayashi Masuyo

オーストラリア、ブリスベン在住。豪政府認定教育エージェントカウンセラー(QEAC登録番号 I008)。日本では販売業、IT関連業に携わり、海外といえば旅行でヨーロッパやアメリカを訪れる程度。そんな中、友人のススメもあり、2002年ワーキングホリデーでゴールドコーストへ。右も左もわからない中、留学代理店(現職)のWEBサイト制作をする機会に恵まれ、1年間夢中で専門知識を身につける。その後、勤務先のサポートを得て2006年に永住権を取得。2年後、新オフィス開設に伴いメルボルンに転勤、約7年間をメルボルンで過ごす。しかし、QLD州の暖かさが忘れられず(?)、 2015年7月にQLD州に戻り、現在ブリスベンオフィスの留学カウンセラーとして、全力で留学生のサポートを行っています。このカウンセラーに質問する