ユニバーシティ・ブルー~悩める大学生たちへ~

本日の新しい言葉「ユニバーシティ・ブルー」。

知り合いの大学生、すーさんがブログにアップしていた言葉。
彼のブログ「大学生で憂鬱感を持つ、迷える子羊」ご参照。

ユニバーシティ・ブルー?
初めて聞いた~なんですかそれは??

Curtin IC

元々は、京都大学の溝上慎一氏の言葉らしい。「現代学生論~ユニバーシティ・ブルーの風に揺れる~」という著書が出ている。

ユニバーシティ・ブルー、そのまんまで「大学生の憂鬱感」。

バイトとかサークルとか、色々とやっているけど、何だか憂鬱感を感じる。もっと頑張んなきゃ、何か不安だ、という感覚に陥ってしまうそうだ。

ここから、すーさんのブログから少々引用させて頂きながら、書いていきます。

ユニバーシティ・ブルーの原因は、主に2つ。

1つは、キャンパスライフの多様化による人間関係の希薄化。

キャンパスライフの拠点が、サークルや外に置くのではなく、大学の講義に置かれるようになる。だから、深い関係にならず、全てを語り合える核となる友達がいない。

2つ目は、アウトサイドインからインサイドという時代背景になっている。

アウトサイドイン?ゴルフ??(おっさんやな自分・・・)

つまり、大企業に入るために、一流大学に入学するがアウトサイドイン。今は、別に一流大学に入ったとしても、大企業に入れるわけではない。大学の意義を、大学の中から見つけなければならない。これがインサイドアウト。一先ず、一流企業入社という目的があって、一流大学に入る、という単純構造から、今は何で大学?となっていて、大学に意義を見いだせなくなっている。

じゃあ、ユニバーシティ・ブルーの状態から抜け出すにはどうすればよいか。

「自分の見たことのない場所や人に出会い、新しい、自分の居場所を見出すこと」

う~ん、時代変われば色々な悩みが出てくるなぁ。。。私が大学生だった10年前は、せいぜい「5月病」くらいだったかな(^^;)

すーさんのブログを見て思ったのは、ユニバーシティ・ブルーになるのは、悩む力はあるけど、考える力が弱いからかな、ということ。

サークルやバイトをして、これでいいのかと悩む。

授業に出て、これでいいのかと悩む。

悩む、悩む、悩む。。。

だけど、次の一手が出てこない。

腹を割って話せる相手もいないので、一人で悩む。

一人で悩むと、悩みのドツボへはまり込んで行く。

人と話すことによって、考えが整理され「あっそっか!」と思いつくこともありますしね。

一人で悩みの深みへはまり込んで行くと、ユニバーシティ・ブルーとなっていく・・・・。

一人でも悩める(という表現は変かな)状況を作り出す原因の一つに、情報の多さも関係していると思う。

大学生と話していても、すごく物事を知ってるなぁ~と日々感心する。でも、自分の経験が伴っていない、単なる「知識」として知っていることが多い。

そうなるとどうなるか。

動けなくなる。

悩みを打破するために、環境を変えようかな、と考える。あるいは、なんか不安、もっとがんばらなくちゃと思っている。そして、例えば、留学しよう!と決心したとする。

次の行動は、当然、留学について色々と調べてみる。

ネット上にあることないこと、色々な情報が散らばっている。

「めっちゃ楽しかった!また行きたい!!」
「3ヶ月学校行ったけど英語できなかった!!」
「留学の後、就職活動大変だった」
「留学経験アピールしたら海外勤務もできて充実!!」

とかとか。。。

こういった情報を見ていると、留学の疑似体験をして満足してしまう。あるいは、情報が多すぎて、何が正しいのかわからなくなってしまう。これまでの経験上、後者の「わからなくなる」ほうが多いかな。

結果、悩んで動けなくなる。

でも、ちょっと考えてみようよ。

人の情報は参考にはなるけど、自分が体験したことではない。

同じイベントに参加しても、同じ留学都市に行っても、全く同じ経験ができることはない。一人ひとり、全く異なるプロセスを経て、全く異なる結果が生まれてくる。

そして、それが正しいか正しくないかを決めるのは、自分自身。

そもそも、サークルだろうがバイトだろうが留学だろうが、どのようにするのかは、自分自身で創っていくもの。人の経験からは創れない。

すーさんも「最初は何でもいいのでチャレンジして下さい」と言っています。これは「動いてみようよ」ってことだと勝手に解釈。

冒険心を持って
挑戦し続けることによって

新たな人間関係が生まれ
そこで新しい環境にも出会えると思います。

そういったことを
繰り返すうちに自らが主体的となり、

「何か一つのことを、一緒に成し遂げる。」
そんな仲間に出会えると思います。

それらが自分の生きる、生きがいになり
ユニバーシティブルーから抜け出せるのではないだろうか。


そのまま引用させて頂きました。

ユニバーシティ・ブルー、今後色々な場面で出てきそうな言葉ですね。

ちなみに・・・

ユニバーシティ・ブルーに関する原因の一つの、多様化による人間関係の希薄化に関して、講義がキャンパスライフの拠点になっている、という部分に引っかかりを感じた。

だって、それって、大学としてものすっごい正常な姿じゃない?と思うから。

大学の本来的意義は、学問をするところ。だけど、授業が拠点となるキャンパスライフがユニバーシティ・ブルーにつながるなら、そもそも何で大学に入ったの?それがわからないから、ユニバーシティ―・ブルーになるのか。これは、大学の存在意義や、日本の教育システムそのものの問題につながってしまうけど・・・。

まぁ、特に2回生(関西では年生ではなく回生)の頃は、「授業意味ないじゃん」とほとんど欠席していた自分が言えた立場ではないけど・・・だから、こっちの大学院に入学したときは学問への取り組み姿勢の違いに愕然。ブルーになっている暇がないほど勉強に追われた大学院生活((((((ノ゜⊿゜)ノ

でも、今だったら勉強の要領も多少わかっているから、もう少し上手くやれるかな。いや、、、当時よりも脳の吸収力は落ちてるかな・・・o( ̄ー ̄;)ゞ

坂本 岳志 / Takeshi Sakamoto

オーストラリアのメルボルン在住。豪政府公認PIER教育カウンセラー(QEAC登録番号:H297)。日本の大学を卒業後、日常英語もままならないレベルから、メルボルン大学大学院進学を決意。卒業後は、日本の商社で海外取引に3年携わる。現職に就いたきっかけは、メルボルン大学と商社時代に感じた「危機感」でした。各国の優秀な人材が海外で経験を積み、どんどん活躍していく中、日本の縮小を実感し、何か自分が役に立つことができるのでは、という思いから留学業界へ転職。東京オフィス→パースオフィス→石川県でリモート勤務を経て、2021年2月よりメルボルンに戻り、主にオーストラリア全都市の大学・大学院進学希望者のカウンセリングとサポートを行っています。このカウンセラーに質問する