フリンダース駅が「青」に染まった理由。街を彩るライトアップの秘密

5月26日、メルボルンの街を歩いていた方は気づきましたか?

メルボルンの街のシンボル、フリンダース・ストリート駅(Flinders Street Station)が、いつもと違う鮮やかな「青色」にライトアップされていました。

「綺麗だな〜」と眺めるだけでも癒されますが、実はこのライトアップには、オーストラリアの人々にとって非常に深い意味があります。青い光の理由と、知ると街歩きがもっと楽しくなる「フリンダース駅のライトアップの秘密」についてご紹介します!

フリンダース駅が「青」に染まった理由

5月26日の夜、駅が青く照らされたのは、オーストラリアの偉大な英雄ニール・ダニハー氏(Neale Daniher AO)を追悼するためでした。

元AFLのスター選手・監督であり、難病「運動ニューロン疾患(MND)」の治療研究を支援する基金『FightMND』の創設者でもあるダニハー氏。多くの人に勇気を与え続けた彼が5月25日に逝去されたことを受け、ビクトリア州政府は、彼の功績を称えて基金のシンボルカラーである「青」のライトアップを実施したそうです。

過去にも歴史的な大ニュースがあったときはのライトアップの色が変わりました。有名なものでいうと、2022年9月にエリザベス女王が亡くなられた時は、国葬までの10日間にわたり、駅や街の主要施設が厳かなロイヤル・パープル一色に包まれました。

特別なカラーライトアップのルールと「色の意味」

このライトアップは気まぐれで行われているわけではありません。ビクトリア州政府のルールによって、「国家や州にとって大切な記念日」や「みんなの関心が高くてメッセージ性のある主要イベント・啓発活動」に合わせて実施されています。

ちなみに、昨日(5月27日)は駅の一部が赤く染まっていました

さっそく調べてみたら、メルボルンの冬のアートフェスティバル「RISING(ライジング)」の初日にちなんだライトアップだったみたいです。

💡 ちなみに…「RISING」ってなに?
5月27日〜6月8日まで開催される、メルボルンの冬を熱く盛り上げる「最先端のアート・音楽・パフォーマンスのフェスティバル」のことです。

期間中は、フリンダース駅や街の路地裏、ヤラ川沿いの建物などがプロジェクションマッピングで幻想的にライトアップされます✨ 有料の音楽&アートイベントも多いですが、タダで楽しめる無料イベントもたくさん!例えばこんなスポットでの無料イベントがあります👇

フェデレーション・スクエア - みんなで広場で踊りまくる無料の超大型オープンエアダンスパーティー!(God Save the Queens)

エンポリアム・メルボルン - エモすぎる!あの「ファービー」と、日本の最先端ロボット技術がコラボした謎可愛いロボット合唱団の展示(Furby Chorus and FRIENDs)

セント・ポール大聖堂 - 鳥肌モノの感動体験。巨大なパイプオルガンがおごそかな空間に響き渡る、圧巻の音楽インスタレーション(Voiceless Mass ※要予約)

日程や場所、その他のイベントは、下記からチェックしてみてくださいね!
RISING公式ホームページ

なぜ、こんなに綺麗に色が変わるの?

フリンダース駅がこのように様々な色に変化するようになったのは、2018年に行われた大規模な修復工事がきっかけです。

この工事の一環として、駅舎に最先端のLED照明システムが導入されました。1,100以上のLED照明器具と総延長20km以上のケーブルが設置されたことで、遠隔操作で虹色のあらゆる色を表現したり、動きのある光の演出ができるようになったそうです。

普段は何色?

イベントや記念日のない「通常の日」は、駅舎の歴史的な建築美を一番美しく引き立てる、オリジナルに合わせた温かみのあるクラシックなオレンジ色(暖色系)で照らされています。あのレトロでノスタルジックな夜の駅舎はメルボルンのシンボルとしてとても有名です。

フリンダース駅以外でも見られるライトアップ

こういった追悼や特別な記念日のライトアップは、フリンダース駅だけでなく、メルボルンの他の主要ランドマークでも同時に行われるようです。もし街で特別な色を見かけたら、ぜひ以下のスポットもチェックしてみてください。

・フェデレーション・スクエア(Federation Square)
・王立展示館(Royal Exhibition Building)
・ビクトリア国立美術館(NGV)
・アーツ・センター・メルボルン(Arts Centre Melbourne)
・ボルト・ブリッジ(Bolte Bridge)

メルボルンの歴史を見守ってきたフリンダース駅は、最先端の光の技術によって、街のメッセージを伝える「巨大なボード」のような役割も果たしています。

次に夜の街を歩くときは、「今夜はなんの色だろう?」「どんな意味があるのかな?」と、ぜひ光の理由に想いを馳せてみてくださいね。

大橋 麻衣子 / Maiko Ohashi

オーストラリア、メルボルン在住。豪政府認定教育エージェントカウンセラー(QEAC登録番号 I138)。初めての留学は、シドニーでの短期留学。その後、パースでのワーキングホリデー生活を経て、2006年 ゴールドコーストで、調理師とホスピタリティーの専門学校に進学。レストランで調理師として3年働いた後、キャリア転換でメルボルンへ。日本での事務と接客経験、そしてオーストラリアでの留学経験を活かすため、現職に就く。シドニー、パース、ゴールドコースト、メルボルンと、ほとんどの主要都市で暮らした経験から、都市によって色の違うオーストラリアの良い点・悪い点も含めた留学カウンセリングを行う日々。このカウンセラーに質問する