論文コピペ問題 オーストラリアの大学

日本で議論が活発になっている、論文コピペ問題。

先日、東京大学がホームページ上に、提出レポートのほとんどがコピペだった学生の処分を公表しました。

東京大学によると、レポートの約75%がインターネット上の文章をコピペしたものだったとか。そして、その学期に履修した科目の単位を全て無効とする処分を下したそうです。
Essays!!
by Kelly Teague

自分が大学生の頃。
10年ちょっと前。
コピペに関してはそれほど厳しくありませんでした。

今の日本の大学は、当時よりも厳しくなっているように感じますが、オーストラリアの大学は、日本とは比較にならない程、コピペには厳しい。

「Plagiarism:プレジャリズム:盗作・盗用」

日本の大学の感覚で、メルボルン大学の大学院に進学した自分。

大学に入る前のオリエンテーションでも、「No plagiarism」をくどい程言われ、

大学が始まってからも、先生やチューターに、課題前は「No plagiarism」を連呼。

Plagiarismが発覚すると、退学を含めた厳しい措置が取られます。
「知らなかった」は通用しません。

メルボルン大学に入学した当初、論文を書くってこんなに厳しいのか、と思った記憶があります。当たり前のことなのですが、それまで引用の仕方等は、ほとんど気にしたこともなければ、指摘されたこともなかったので、びっくりしました。

もちろん、意図せずにコピペをしてしまうこともあるかもしれません。メルボルン大学のホームページには、plagiarismの注意喚起をするとともに、下記のように書いてあります。

"Sometimes a student might accidentally plagiarise. This is usually the result of a lack of academic writing skills, inexperience, sloppy note taking, or a combination of these. It is important that you learn and follow the practice established for citation of written works for your subject."(University of Melbourne, Academic Honesty and plagiarism)

つまり、論文を書くスキル不足、経験不足、不注意、もしくはこれら複数の要因が原因なので、しっかりと学びなさい、とあります。

せっかくがんばってオーストラリアの大学・大学院に入ったのに、Plagiarismで、その後の学業やキャリアがダメになってしまうのはもったいない。

オーストラリアの大学・大学院で学ぶ際は、英語力ももちろん重要ですが、アカデミック・ライティングのスキル、そして、Plagiarismにならないように、しっかりと引用の仕方や参考文献の書き方も学ぶようにして下さい!
Day 223: Here Comes Trouble
by Quinn Dombrowski

参照元
University of Melbourne, Academic Honesty and plagiarism, accessed on 18 March 2015, https://academichonesty.unimelb.edu.au/plagiarism.html

坂本 岳志 / Takeshi Sakamoto

オーストラリアのメルボルン在住。豪政府公認PIER教育カウンセラー(QEAC登録番号:H297)。日本の大学を卒業後、日常英語もままならないレベルから、メルボルン大学大学院進学を決意。卒業後は、日本の商社で海外取引に3年携わる。現職に就いたきっかけは、メルボルン大学と商社時代に感じた「危機感」でした。各国の優秀な人材が海外で経験を積み、どんどん活躍していく中、日本の縮小を実感し、何か自分が役に立つことができるのでは、という思いから留学業界へ転職。東京オフィス→パースオフィス→石川県でリモート勤務を経て、2021年2月よりメルボルンに戻り、主にオーストラリア全都市の大学・大学院進学希望者のカウンセリングとサポートを行っています。このカウンセラーに質問する